【留学体験記】台湾だから感じれたこと/いぶき

基本情報

名前;いぶき
学校:逢甲大学國際經營・貿易学科
学年:3年
学費:57,370元(含雜費)/半年
趣味:山登り、キャンプ、ピクニック


台湾に来たきっかけ

中学3年生の夏休み、家族で台湾旅行に行ったのが台湾という国を知ったきっかけでした。正直その時は台湾人の方は優しくて、物価が安い国という印象しかありませんでした。


当時は沖縄からLCCで1時間半の搭乗で行くことができたので、よく台湾に行っていました。沖縄と似ている部分が多く、そのうち台湾のことが好きになりました。ただ、その時は自分が台湾の大学に進学するとは全く見当もつきませんでした。


予備校生活

高校2年の時、行きたい大学が決まらず焦っている中、父が教えてくれた台湾進学の道。

台湾の大学は私立大学でも学費が圧倒的に安く、1年間の学費だけで約115,000元(日本円で大体50万円)、4年間で200万円と日本の私立大学に比べ2分の1に抑えられるのです!


そして私は元々中国語が話せるようになりたいと思っていたので交換留学で行くよりはそのまま現地で大学に進学したほうが手っ取り早いと思い、台湾進学を決意しました。


それから予備校に通い、中国語を学び始めました。予備校では台湾人の先生が中国語の語彙や文法、発音、作文、会話など大学に入学する際困らない程度の中国語をしっかりと教えてくれます。台湾で話題のニュースやゲーム、先生の大学での実体験を交えながら教えてくださるのでとてもわかりやすく、楽しく学べます。また授業内では発表や討論など発言する機会が多く、積極性と失敗を恐れない精神が身につきます。

もちろん予備校の授業だけでは中国語は伸びません。時間を見つけてしっかり復習や予習することがとても大事です。私はここがあまりできていなかったので大学に入ってからとても後悔しました。


予備校は以下のような特徴があります。
 台湾人先生1人対生徒10人〜という体制で楽しく学べる
 大学入学時に困らない程度の中国語が身につく
 授業を通して積極性やチャレンジ精神が身につく
 大学合格が保証されている


大学生活

大学を決める際、まずは地域から決めました。私は性格上、都市よりは落ち着いた地域の方が良かったので台中を選びました。台中の良いところは天気が良く年間を通して晴れの日がほとんどを占めていて、台湾のどこへ行くにも便利、路線バスが10km以内だと無料、台北に比べ物価が安い、学習するにはちょうどいい環境です。


デメリットはMRTが開通したばかりでまだ発展していない事と、遊ぶところが少ない!くらいです。そして学びたい分野が国際貿易だったので、商学部が強い逢甲大學にしました。


逢甲大學は国内の私立大学の中でもトップ5に入る総合大学で、商学部の他に工学部や建築学部が有名です。ダブルディグリー(雙學位)やPMP(全校留学生共通一般学科)といった制度もあります。ダブルディグリーは台湾で2年間、海外の大学2年間の大学生活を送り両方の卒業証書をもらうシステムです。

ただし、学科が限られていてビジネスと電機エンジニア系の学科です。PMPは留学生用に設けられた学科で1年生の時は専門の学科に分かれずに中国語と共通科目を学びます。いろんな国から来ている留学生と友達になれるし、1年間各学科の様子を見ながら2年生から行く学科を決められるので、学科選びの失敗が少ないと思います。

デメリットとしては、PMPのクラス内に台湾人はいないので中国語での日常会話があまりできないことと、2年生から各学科に配属されるのでそのときには既に台湾人の子たちはコミュニティーができていることです。PMPは中国語にあまり自信がない人、いろんな国の友達が欲しい人、コミュニケーションを取るのが上手い人におすすめの学科です。逢甲大學全体的に先生は熱心で学生は真面目な人が多いです。


また逢甲大學は台中中心部からも近く、学校のすぐ横に夜市もあるので日常生活には困りません。1年生の時は4人部屋の寮に入らなければいけませんが、各部屋に冷蔵庫が設置されていて、比較的綺麗で学校から徒歩15分くらいなので生活しやすいです。

逢甲夜市
逢甲夜市


タロイモかき氷


学科の紹介

国際経営・貿易学部に限らず、逢甲大學商学部は1年生の必修科目が決まっていて、会計学、経済学、微積分、管理学、統計学などを学びます。2年生からそれぞれの学科に特化した科目が増えてきます。国際経営・貿易学科だと貿易の資格を取るための授業やマーケティング、電子商取引などビジネスに関する授業を一通り学ぶことができます。

逢甲大學の授業のほとんどは教科書とテストが英語、先生は中国語を使って説明します。学科にもよりますが、台湾の大学は英語にも力を入れていたり、プレゼンテーションなど生徒が自発的に発言をしたり、前に立つことが多いです。私はそのプレゼンテーションが大の苦手でプレゼンテーションの3週間前からグループで何度も討論をするのですが、みんなの会話についていけないし意見を言いたい気持ちは山々だけど、中国語がでてこなくて毎回罪悪感でいっぱいです。それでも台湾人の子は私から先に担当する内容を選ばせてくれたり、わからないところは聞いて良いよと声をかけてくれます。そんな優しくしてもらったのに、当日自分の順番になり前に立つと緊張で頭が真っ白になり、全然話せなかった事もありました。(いつ思い返しても悔しいし、恥ずかしい、グループのメンバーに申し訳ない気持ちでいっぱいです。)


台湾人は高校から専門の分野に分かれているので、大学に入学する際には既に基本の知識やプレゼンテーションの技術が備わっています。最初は大変ですが追いつけるように努力するのみです。なので、国際ビジネス系に進学したい方は中国語に加え、英語のリーディング対策やパワーポイント作成の練習もしておいた方がおすすめです!

国際経営・貿易学科の特徴
 ビジネス関連のことが一通り学べる
 授業内でプレゼンテーションが多い
 中国語だけでなく英語の勉強が必要
 資格を取れば世界各国で貿易業に携わることができる

マーケティングの授業
プレゼンテーション後


金銭面

逢甲大學は基本的に成績順で奨学金が支給されます。(台湾の奨学金は返金不要のものがほとんどです!)
全額免除をもらえる目安はクラスで10位以内半額免除を取るにはクラスで20位以内(1クラス70人)です。順位に入れば絶対もらえるわけではなく、成績の平均点も評価対象です。

学費は学部により若干異なりますが、NT$56,480~NT$79,150(250,000円〜350,000円)です。
詳しくは下の学校パンフレットをご覧ください!
学校パンフレット
https://taiwanryugakufair.com/files/user/pdf/2022_fcu.pdf

生活費は大体一ヶ月NT$8000〜NT$10,000(35,000円~44,000円)くらいです。私は2年生のときに日本語の家庭教師、現在は日本式の居酒屋でアルバイトをしています。

日本に比べると、やはり時給は低いですが、アルバイトを通して台湾の社会を知る事もできるし、中国語のスキルも少しは成長できたのかなと思っています。なので、もし時間に余裕があれば学業の傍ら、アルバイトをしてみることもお勧めします。


カルチャーショック

もちろん台湾での生活にはカルチャーショックもつきものでした。まず衛生面でトイレはトイレットペーパーが流せないのでゴミ箱がティッシュで溢れかえっていたり、ゲップは生理現象だから仕方ないという見解で隠そうとせず普通に目の前でします。あとは仕事中にケータイを触ったり食事をしながら接客したり。(しかもデパートの店員が)細かい事を言うともっと他にもありますが、これだけでも日本人からすると考えられない光景でした。

台湾最大の湖 日月潭
プレミア12 台湾vs日本

最後に

台湾の大学に進学していろんな価値観を持った人に知り合えたことと中国語が話せるようになったことが私にとって大きな収穫だと思います。もし私が日本にいたらこんなに面白い人たちに出会えてなかったと考えると来てよかったと思うし、私が日本の大学にいたら自分自身こんなに勉強していなかったなと思います。

大体の物事に当てはまると思いますが、何が正解で何が間違っているということはありません。自分で情報を集めて判断することが大事だと思います。ここに書かれていることはあくまでも私自身が感じたことです。留学に来る一人一人それぞれが違う感情を持っていると思うので、いろんな人の意見を聞いてみるのもありだと思います。

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