CHIKURA Shinsaku

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CHIKURA Shinsaku

すべての本棚を図書館にするリブライズの開発者にして代表社員。公園での仕事をこよなく愛する移動式プログラマー。 スタートアップCTOから大学講師まで。技術・社会・コミュニケーションが重なる場所にいます。 💬 https://note.com/chsh/message

マガジン

  • リブライズの説明書

    • 31本

    分からないことがあれば、コミュニティ掲示板もどうぞ! https://cafe.librize.com/

  • プロジェクト Showcase.❤️

    いろんなお店の一角にある「小さな本棚」。それが「本屋」さんになったら楽しいと思いませんか? Showcase.❤️はそれを実現するサービスです。正式リリースはまだですが、まずはシェア型書店の店主・棚主の方に向けてサービスをつくっています。関心のある方はぜひフォローいただけるとうれしいです。

  • 図書館はじめよう。

    • 7本

    2012年に作った小冊子のタイトルにあやかって、リブライズのブログを再開(?)したいと思います。Zineにして配りたい。

  • シェルマ開発・運営日誌

    • 2本

    すべての本棚を図書館にするサービスであるリブライズから、本に関わるすべての人に向けた新サービス、シェルマが登場します。このマガジンでは、シェルマの開発や運営に関する話題を中心にお届けします。

  • Pieces of Thoughts

最近の記事

「遊び」は人にしか持てない能力である

少し前に、AIが進化したら人間のやることは遊びしかなくなるのではないかと書いたのだけど、たまたま関連することをWebで調べていて、興味深い資料(PDF)を見つけた。幼児教育が対象で、「学ぶ」ことに対する属性のような位置だが「遊び」の本質が説明されている。大人の話ではないのだけど、主語を大人に入れ替えてもよく当てはまっていておもしろい。 ぼくがいろいろひねくり回して書いているコードはまさにこういうことだと思えてとても納得した。 「遊び」と呼ぶかどうかは別にして、「何かしたい

    • noID: 軽出版をサポートするIDシステム

      Showcase.❤️のほうは少し一休みして、去年の秋ぐらいにあらわれた「軽出版」というワードとタイミングを同じくして作っていたnoID(new object ID)というサービスをちゃんと作り直し中です。これは、一般の流通に載らない軽出版物に振るISBNのようなものです。(noteにアカウントもあるのですがいったん自分のアカウントから書いてみます。) 内容はサイトのトップページに書いてある通りなのですが、クリエイターと作品にそれぞれIDを振って、関係しているものをリンクさ

      • ChatGPT-4o mini で本棚を解析してみた

        ChatGPT-4o mini が出たというので、Showcase.❤️の本棚画像解析で(miniのない)ChatGPT-4oとの違いを試してみた。 元画像はこちら。 以下、ChatGPT-4oとChatGPT-4o miniでそれぞれ、キャッチーなタイトルと説明文、本のリストをそれぞれ並べてみる。 ChatGPT-4oChatGPT-4o mini結果本棚解析は、物体の構造を認識して解析してくれるOCRというユースケースにあたるが、上記の結果を見ていると、ChatGP

        • 人間に残された活動は「遊び」しかない

          要約(のふりをしたあらすじ) AIにできないことは「自発的に何かすること」である。 それ以外の「誰かから言われてやること」はおそらくAIですべてできるようになる。 そうなると、人間がやらなければならないのは「自らがおもしろいと思って行う活動」のみになるのではないか。 煽りも入っているかもしれないが、それは「遊び」と言ってよいのではないか。

        「遊び」は人にしか持てない能力である

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        記事

          Showcase.❤️の実演と、「コンセプト」が見える本棚のおもしろさについて

          先日、PAX Coworking Gotanda で行われたJellyというコワーキングイベントで、Showcase.❤️の実演を行った。簡単なプレゼンテーションを行ったあと、スペースに来ていた方にアカウントの作成から本棚の登録まで行ってもらうというものである。 アカウントの登録時や本棚の写真を登録するUX/UIにも課題がいくつか見つかったが、それよりも、いろいろな本棚の写真を眺めることでわかったことがある。それは「コンセプト」の重要性である。 こちらは絵本を集めた本棚。

          Showcase.❤️の実演と、「コンセプト」が見える本棚のおもしろさについて

          GPT4oで名刺を読み取るRailsアプリを作りました。

          最近、本や本棚の解析をやり始めて、Claude AI、さらにGPT4oの力に驚いているのですが、紙に文字が書いてあれば何でもできるのではと思いつき、名刺の写真を解析する小さいwebアプリを作ってみました。Docker compose + OpenAIのAPIキーがあれば動きます。ライセンスはMITなので自由に使ってください。説明もほとんどないですが、リクエストがあれば作ります。あと、よかったらStarをつけてもらえると喜びます。 AI界隈では「目」のことをvisionと呼ぶ

          GPT4oで名刺を読み取るRailsアプリを作りました。

          類似画像検索をたった2つのAPIで作る

          画像を登録して類似のものを検索する方法として、下記のアプローチがある。 画像データの登録画像をベクトル化(画像の特徴を表現する数字のリスト)する ベクトル化したものをベクトルDBと呼ばれるものに保存 画像データの検索検索に使いたい画像をベクトル化 ベクトルDBにそのベクトルを与えて検索させる これ自体は特に目新しい考えではないが、実装するにあたって悩んだのは1.であった。ぼくは機械学習のことをあまりわかっておらず、APIが用意されていれば使えるが、いろいろ調べても単

          類似画像検索をたった2つのAPIで作る

          「いつかきっと書店」の棚主になる方法

          Showcase.❤️では、まずは店主に向けにサービスを作ってきたが、棚主に向けた部分もいくつかできあがってきた。 「いつかきっと書店」はその一つだ。これは何かというと、シェア型書店やシェア型図書館に棚を置く前に、まずは、自分で棚を作って試してみようという機能だ。今のところ使う人も少ないので無料でできるようにしている。 Showcase.❤️では、どの店舗にも置かれない、自分だけの本棚を作れる。オンライン本棚サービスはブクログなどいろいろあるが、Showcase.❤️の特

          「いつかきっと書店」の棚主になる方法

          本活探訪 No.1(きんじょの本棚)

          本に関するおもしろい活動を「本活」と呼ぶことにした。ググった限りでは共通語としての言葉はまだはっきりとはないようだが、それほどずれてもいないようなので使っても大丈夫だろう。 リブライズでも実際に使われている場所で話を伺うことはある。しかしそれはサービスの使われ方の確認や改善・サポートが目的である。しかし、Showcase.❤️の開発を始めてから、自分たちが作っているサービスと関係するかどうかはわからなくても、リアルな場所で行われている本の活動を見に行くことで、結果的にいろい

          本活探訪 No.1(きんじょの本棚)

          まずはお店のオーナーが安心して使えるものを。 / Showcase.❤️開発日誌2024/6/11

          前回のポストはネタとしては悪くなかったが、さすがにサービスデザインと整合していないもののことを書いても読まれている方を混乱させてしまうだけだったようです。すみません。おもしろいんだけどなあ。(懲りてない) その後、「本/本棚のPOPを作る」というような表現も含めて一度差し戻し、「自分の本棚を登録する」というように変更した。実際にはやれることは変わっておらず、本の表紙は登録できるが、いったんは表に出さないようにした。 それはさておき、Showcase.❤️を使っていただける

          まずはお店のオーナーが安心して使えるものを。 / Showcase.❤️開発日誌2024/6/11

          本棚や本の紹介文を自動で作ってみる

          Showcase.❤️では、登録した本棚の写真の中にある本の情報をAIで抜き出すようにしている。棚の名前や説明は、棚のオーナーの意思や意図を大事にしたいと思い、AIはあえて入れていなかったのだが、ゼロから新しく考えるよりも、何か下地のようなものがあったほうが楽かもしれないと思って入れてみた。その結果、なかなか雰囲気のある名前や説明が出てくるようになった。 ここでふと、本棚ではなく本の表紙を登録してみたらどうなるだろうと思い試してみたところ、その本についての雰囲気のあるおもし

          本棚や本の紹介文を自動で作ってみる

          「棚から始まる大冒険」を推していこうと思った日

          昨日は、きんじょの本棚の金城さんにShowcase.❤️の説明をした。きんじょの本棚は今ぼくが一番気になっているライブラリー活動で、東京都町田市を中心に、全国に広がっている。 https://kinjonohondana.studio.site/ Showcase.❤️をきんじょの本棚で使っていただけたらおもしろいことがおきるかも知れないと思い、ご本人にコンタクトし、なかば無理矢理参加をお願いした。 ぼくも金城さんも面白がりで話し好きなので、本編のShowcase.❤️

          「棚から始まる大冒険」を推していこうと思った日

          棚はあなたのショーケース️。見せたい・見たいが出会う場所。

          まだ少し堅い印象はあるのだけど、Showcase.❤️のキャッチコピーが浮かんだので早速サイトに反映。 水曜日の朝はリブライズの定例作戦会議があって、いろいろな視座からサービスについての話をする。それは臼に入ったお餅をついているような感覚で、どこかを突っついたり、切り離したり、違うところにくっつけたりと、固まっていない何かから形を見つけ出していくプロセスだ。 ショーケースについても同様で、今日の議論では「棚のマニアックさをどう突き詰めるのがよいのか」みたいなことも題材に上

          棚はあなたのショーケース️。見せたい・見たいが出会う場所。

          Showcase.❤️ 使い方説明書(2024/6/2)

          一つ前の記事での宣言も覚めやらぬ中、現バージョンを使ってみたいとおっしゃってくださるかたがおられて大変ありがたい限りです。簡単ですが説明書を書いてみます。画面の操作方法などはこれから変わっていきそうですが、根本的なところの考え方は変わらないと思うので、それを把握するのに役立てばと思います。 Getting Startedまず、 https://showcase.love/ にアクセスします。 トップページ真ん中にあるボタンからサインアップします。すでにアカウントがある人は

          Showcase.❤️ 使い方説明書(2024/6/2)

          「パブリックな本棚」が本屋さんになる、そんな未来をつくりたい。

          リブライズをリリースしたのが2012年だから、すでに10年以上も活動していることになる。 「すべての本棚を図書館に」という、冗談なのか本気なのかわからないコピーもよかったのだろう。おかげさまで今では3,000ヵ所を超えるところで、そこにある本棚が図書館になった。 これは「パブリックな本棚」の可能性を探求する活動でもあった。 読書というとても内面的な行為とは別に、「パブリックな本棚」には他者との交流を促進するという効果があった。まちライブラリー、みんなの図書館、きんじょの

          「パブリックな本棚」が本屋さんになる、そんな未来をつくりたい。

          Showcase.❤️開発日誌(2024/5/24)

          北国さんという名字の人が沖縄で本屋さんをやっているという設定のテストデータに、名前の右側に「公式」っぽいバッジを作って付けてみた。 このバッジ、オリジナルは こちらにあるSVGのアイコンデータなのだけど、中身をのぞいてみたところ、真ん中のチェックマークと外側の円が一つのpathで書かれていたのでテキストエディタで分離し、その後愛用しているAmadineというMac専用のベクター編集アプリでグラデーションfillを入れて完成。数が多いと大変だけど、少しなら苦行になる前に終わ

          Showcase.❤️開発日誌(2024/5/24)