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UXデザインの品質がもっと上がりますように🎋-七夕の夜に思いを込めて-

こんにちは!今日は7月7日の七夕ですね。みなさんはどんなお願いごとをしましたか?
私は、今年は大好きなビールをもっとたくさんのUXデザイナーたちと飲めますように🍺というお願いをしました🎋

今日は、前回の記事「UXデザイナー組織の成果を最大化させるグロースサイクルとは!?」でご紹介したなかの、品質向上チームについてご紹介したいと思います。

隊長であるそまさん、きたむさんのお2人にこれまでの経歴や、デザインについてどんな考えを持っているのか、そこから「UXデザインの品質をあげる」という難題にどう取り組んできたのかをインタビューで伺いました。

お2人の話を通じてグッドパッチの品質へのこだわりを感じ取っていただければと思います。

隊長である2人のUXデザイナー

そまさんの経歴

── 改めまして、お2人のこれまでのご経歴について伺えますか?まずはそまさんお願いいたします。

そま:
はじめまして、神谷壮馬(かみや そうま)です。みんなからはそまとよばれています!
前職はソフトバンクに新卒で入社しました。初めての配属は人事で、いわゆる人事制度を運用したり新しく企画する部署に3年いました。
サービスを作りたいなと思っていた頃、社内公募で「Classi」という先生と生徒のための学習支援サービスを作っている会社に出向しました。そこでPdMの見習いのような仕事をしていました。その後もDiDiというタクシー配車のサービスをやっている会社に出向してそこでもPdMをしていました。

Classiは運営が始まっていたサービスのグロースフェーズを担当し、didiは中国でリリースされたサービスを日本に特化したサービスとして0からものづくりを経験しました。

PdMの仕事をしていたんですが、よく言われるビジネス、デザイン、テクノロジーのトライアングルにおいてどこにも強みがないと感じていたんですよね。そうなると調整係みたいな仕事ばっかりになってしまうんです。DiDiはtoBの要素もtoCあって、営業からの要求も整理するし、開発からの要求もあって、デザイナーはユーザー視点をもって意見を言い合ってくれるんですが、その3者のうまい落とし所を見つけるのが仕事で。そういう役回りはもちろん必要だと思うんですが、自分が1番ここに特化しているという領域を作りたくて、自分が1番興味のあったデザインの領域を選びました。

というのは表向きのきれいな話ですね…笑

PdMをやる中で、優先順位の付け方が本国と折り合わない時期があって。その時に役割がごちゃついたりしたのが、自分の中の強みを持ちたいという思いにつながった経緯はあります。

── グッドパッチではデザインやユーザー視点の考え方を強みにできたんですか?

そま:
そうですね。ユーザー起点でサービスをつくるという経験はグッドパッチのいろんな案件を通して何回もできたので、仮に今の状態で古巣に戻ったら、あの頃よりうまくやれるだろうなというイメージはかなり具体的に描けますね。

── グッドパッチではどんな経験がユーザー起点でサービスをつくる経験になったんですか?

そま:
クライアントさんがどう進めていいかをすごく悩んでいるんですよね。名だたるコンサル企業出身の方でも新規サービスをどうつくっていいかわからないという状況に直面する中で、ユーザーニーズとビジネスを掛け合わせてコンセプトやサービスの体験を作るという経験がすごく役立ってます。どれ、というのはなくてすべての案件でやりながら学んでいったところはあります。ユーザーはサービスを作ってる人なら気にかけているし、そこを指針にしたいと思う人が多いので共通認識として指針にしやすいですね。

── ありがとうございます、ユーザー視点を共通認識にするとものごとがぐっと加速しますよね。

きたむさんの経歴

── お待たせしました、きたむさんもお聞かせいただけますか?

きたむ:
僕は北村 篤志(きたむら あつし)と言います。みんなからはきたむと呼ばれていますが、プロフィールとこれまでの経歴はここにまとまってるのでこちらをご参照ください。


── 準備してくださってたんですか?!

きたむ:
僕はもう何度も取り上げていただいたので大丈夫なんです(笑)
というわけにもいかないので少しお話しすると、僕はグッドパッチは4社目でファーストキャリアはエンジニアです。エンジニアからディレクションをする動きになっていき、昔でいういわゆるウェブディレクターという職種になりました。ユーザーに近い立場になっていくなかで、自分としてももっと使いやすいものをつくりたいなと思うようになって、その頃にちょうどUXという言葉がバズり始めたんですよね。そこでちゃんと学びたいなと思って、半年くらい夜間の大学でUXが学べる機会があって、そこで千葉工大の安藤先生に出会いUXデザインを学びました

そこで学んだあと、よりUXデザインが当たり前の会社で働いたらどうなるんだろうという思いが湧いてきて、本格的にUXデザインをやりたいという気持ちを持ちました。当時は事業会社でUXデザイナーを募集しているところはほとんどなくて、しっかりUXデザインをできるのがグッドパッチだったんです。じゃあグッドパッチしかないなと思って入社しました。みなさんと比べるとちょっと前の時代というか、状況が違うかもしれないです。

  僕はいいのでそまさんをフィーチャーしてください!とご紹介するきたむさん

── 今のグッドパッチと当時のグッドパッチで1番違うのはどんなところですか?

きたむ:
UXデザインにおいて、でいうと、基本的な知識や手法を知ってる人が多いなと思います。世の中にUXデザインを学べるリソースが増えたというか。当時は書籍とかもほとんどなくて、学校に行かないと何も学べないみたいな時代だったので。
ビジネスとデザインを掛け合わせたいという意識も、当時よりしっかりあると思います。これも時代の流れだと思うんですけど、事業会社でもデザインと言い出してるところもあって、いかにビジネスに繋げるかという意識がより強いのかなと思います。

──お2人の経歴というか考え方がめちゃくちゃおもしろくて永遠に掘っていきたいんですが、今日は品質チームの話がメインということなんでそっちの話もうかがっていきますね。

品質向上チームの活動

発足の背景

── まず、品質向上チームが発足したのはどんな背景があったんですか?

きたむ:
3つのチーム編成になった背景というより、品質をあげたいというのはずっと考えてきたテーマとしてありますね。再現性を高めたいとか、会社が成長していけばいくほど重要になっていくというか。ただ、デザインにおける品質というのはすごく難しくて、再現性という観点でいうとすごく難しいです。そもそも毎回同じプロセスで型化できないからこそデザイン的アプローチというみたいなところもありますよね。じゃあどうするんだというところがあって、それは本当に永遠のテーマですよね。ずっとトライし続けていて今に至るという感じです。

── そんな中で、今期品質向上チームはどんなトライをしてるんですか?

そま:
活動を始めたとき、ボトムラインをあげるのか、トップラインをあげるのかという議論がでました。トップラインでいうとシニアメンバーは自主的にやってくれる人が多いのでボトムラインをあげようということにチームで決めました。
その中で品質というものに向き合うわけですが、その対象として中間アウトプットプロジェクトの最終成果物を導くためのプロセスプロジェクトを拡張していく動きの3つがありますよね。

品質を向上させる3つのアプローチ

今期の取り組み

そま:
今回は真ん中のプロセスにフォーカスしました。
これは個人の解釈ですが、インプットがあって、それを編集してアウトプットするーそのアウトプットが向上すべき品質の対象だと思っています。となったときに、プロジェクト開始時にゴール状態をいかに見極めるのかが1番大事なんですよね。その上でインプットと編集力をあげるべきで、そこを平準化していくという観点で、プロセスの変数というところに目をつけて、これまでやってきたプロジェクトの差分を明らかにしていくことで、みんながより良いプロジェクトを組成していけるようになるんじゃないか考えています。

アウトプットのイメージ

── プロセスと変数に目をつけたのはすごくいいですよね。みんなのプロジェクトの品質向上にものすごい寄与するんじゃないでしょうか?

そま:
きたむさんがはじめにアイデアを出してくれたんですけど、今期の最終的なアウトプットは変数ごとにこれまでのプロジェクトナレッジをまとめていきます。大きくプロセスがかわるわけじゃないかもしれないけど、少なくとも変数ごとに注意すべきポイントがわかります。それに、そもそもそういった変数によって難易度変わるんだよって概念がない人も多いかもしれないです。それに応じて整理できるのはすごく価値が高いことだと思っています。

プロジェクト経験の少ないメンバーがプロジェクトの変数を参照することで、質の高いプロセスを設計できるようになるといいなと思ってこれをゴールにしました。

── お2人にとって品質の高いUXデザインとはどんなものを指すんでしょうか?

きたむ:
さりげないことですね。押し付けがましくない、それでいて作り手の願いを感じるというイメージなんですけど...UXとは人が感じる主観的な気持ち、体験、感じるものなので、それを我々がデザインする、というのはできないんですよね。人間の感じ方をいじくりまわすなんて気持ち悪いじゃないですか。結局はユーザーの感じ方次第だと思っていて、ただ我々作り手として、生活や人生がよりよくなるように願いを込めてデザインする、利用者の役に立つように周りの環境をデザインするイメージです。ユーザーがやりたいことをやりやすいようにそっと手助けをするような、アプリだったら機能がちゃんとあるとか、使えるようになってるとか。そういうUXデザインをやりたいなと思っています。

── 短い言葉ですが思いが詰まっていますね。そまさんはいかがですか?

そま:
僕はもともと事業会社でPdMをしていたという背景もあるので、ちょっと切り口は違いますが、品質が高いというのは、ビジネスの成長への寄与度合いだと思います。その点でいうと、事業の戦略から落とし込んだOKRやロードマップをもとに時間軸で短期的に効果を出す施策や、中長期でみるべきなのかってのを抑えながらそれに準じたアウトプットを出せることが品質が高いことなのかなって思います。

── どちらの観点もとても大事ですよね。みんなが両方を持つとかではなく、さまざまな視点を持った人が1つの組織にいるっていうのが素敵ですよね。

きたむ:
そうなんですよね。バランス大事です。

今後の展望

── 今後はどんなことを目指していきたいですか?

そま:
品質という観点でいうと、やっぱり継続的に取り組んでいくっていう点で、仕組み化できるかというのが大事ですよね。ゴールが定量的に起きづらいからこそ難しいところはあるんですが、ちゃんと継続的に取り組んでいって、それを僕らが一方的に運営してくんじゃなくて。運営してる僕らが1番学びになってるっていうのがあって、みんなが運営側に回れる仕組みをつくりたいなと思っています。
クライアントワークなので難しさはありますが、ビジネス成長に寄与するところまで成果物として引き上げていきたいです。

── 世の中にこんなに品質の高いUXデザインとは?という問いに向きあい続けている組織ってそんなにいないですよね?

そま:
ほんとにそうですよね。デザインへの考え方にふれるだけで感化されるメンバーが増えてほしいなとも思います。こういう観点で品質を磨こうって思ってもらえるといいなって。ロールモデルを増やすというか。今回品質向上の取り組みの中で、UXデザイナーに個別でインタビューさせてもらったんですが、そこで「この人はこういうところがすごい」というのが客観的に見れるようになりましたね。あのインタビューが1番学びもあったと各メンバーも言っていましたね。そういう機会をこれからも増やしていけたらいいなと思っています。

── インタビューが1番学びになったっていうのがすごくUXデザイナーらしくていいですね。きたむさんはいかがですか?

きたむ:
そまさんも言ってたと思うんですが、いかに仕組み化できるか、続けていけるかが重要だというのに賛成です。積み上がっていくことによって生まれる価値ってあると思うので。1→10、10→100につなげていきたいです。

── ありがとうございました。お2人の品質へのこだわりがとてもよくわかりました!

メンバー内でも1番難しいとされている「品質」という言葉にこれまでずっとむきあってきたきたむさんと、これからも仕組み化に挑戦するそまさんが率いる品質向上チームは、これからもグッドパッチのデザインの品質をぐんぐん引き上げてくれることと確信しています。

次回はまた別のチームの隊長のお話を伺う予定です。
きたむさん、そまさんとカジュアルにお話をしてみたい!そんな方はこちらからご連絡いただければと思います。
それではまたお会いしましょう。

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