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アート関係を必死に理解しようとしてレビューするマガジン

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広い意味でのアートをレビューします
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#桜木町

横浜狂言堂230709(和泉流)

横浜狂言堂230709(和泉流)

「文山賊(ふみやまだち)」
二人組の山賊が主人公。仕事がうまくいかずに、喧嘩になる。殺し合いをすることになるのだが、見物人もいないところでやるのもなんだな、という話になる。
では遺書を残そうではないか、と。
ふたりがあれこれと掛け合いをしながら、遺書を書いていくのだが、結局は仲直りをするという話。

たとえばこれが外国人同士だったとする。言語も文化も違っていたら、やっぱりこういう風にこじれるかもし

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Tokyo Gendai

Tokyo Gendai

パシフィコ横浜で開催されたアートフェア「Tokyo Gendai」。
世界のアートギャラリーが出展しているから現代のアートのトレンドを知ることができる、というのが売りになっている。

会場を回って、「子どもっぽさ」というのがひとつのキーワードになっている気がした。それはマンガっぽさなのかもしれない。それが現代アートのトレンドなのだろうか。ただ、そもそもここは商談の場であることを考えると、世界中のギ

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横浜狂言堂230611(大蔵流<茂山千五郎家)

横浜狂言堂230611(大蔵流<茂山千五郎家)

「延命袋」
口うるさい女房が実家に帰ったのをきっかけに、夫は離縁状を書いて、実家の妻に届けさせる。離縁状を読んだ妻は激怒して、「自分で面と向かって返事をする」と、夫の家に戻り、怒鳴りあいがはじまる。妻が「別れるのなら、暇のしるしをくれ」と言うと、夫が「別れてくれるならなんでも好きなものを持っていけ」と言い返す。」妻は「そのためにちゃんと袋を持ってきたんだ」と大きな袋を取り出す。そして妻が選んだもの

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横浜狂言堂230409

横浜狂言堂230409

座席が少し離れたところだったので、逆にあたらしい発見があった。
シテが遠いので、アドの視点がちかい。
狂言はいくつもの視点が同時進行するというか、登場人物がそれぞれ主役になりうる。
人生もそうだ。自分や身近な人だけでなく、さまざまな人がそれぞれの人生をいきている。

「素袍落(すおうおとし)」
シテの太郎冠者は、主人のお使いで、親戚の叔父さんの家にいく。伊勢参宮のお誘いなのだが、急な話だったので叔

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