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おいしく楽しく笑顔で食べること

「ちゃんとしたご飯を食べさせなくちゃ」
ずっと肩に力が入っていた。

無添加・無農薬のもの、手づくり、パンよりごはん中心・・・。

一生懸命でもあった。

高齢出産で、命がけの難産の末の、一人っ子。


自然派の親子学級に行ったせいもあるだろう。

母乳でがんばった。

出かけるときは,おにぎりを握って。
かんたんなおかずを作って。

といっても、玉子焼きと野菜か果物くらいだったけれど。


作らなくっちゃ、と。

20210929おにぎり


息子が2歳になったころ。


動物園に出かけた。

その日は忙しくて、おにぎりを作れなかった。
「あ~あ、作れなかったよ」と反省しながら歩いていた。


サルや、ライオンを見たあとのこと。

「お昼にしようか」
「うん♬」

「今日はお弁当じゃないから、買おうね」

売店で、息子はじ~っと商品の写真を眺める。
真剣そのもの。

「これ食べたい」
「あれも」

チキンバスケットのようなセットと、スコーンみたいなパン。
ちいさなサラダ。
テーブルに並べたら、

「うわあ、パーティーみたいだね!」

目も口も大きく開けて、笑っている。

私はちょっと、じくじたるものがあって・・・

つぶやいた。

「本当はおにぎりを持ってきたかったのに・・・」

自分に言い訳をしていたのかもしれない。
やるべきことをしなかった、と。

息子が私をまっすぐに見て、抗議するように、いった。

「たまにはいいじゃん!
おいしそうだよ!」

確かに、そうだった。

テーブルの上はにぎやか。

紙の箱が赤くて、明るい色合い。

20210929チキン


気分が、変わった。

いや、気分を変えた。

「うん! そうだね! おいしそう」

「早く食べよう!」

少し味の濃いフライドチキンも、フライドポテトも、おいしかった。

息子はきれいに平らげた。

満足そうな顔で。


思い出した。

私も小学生の時、ケンタッキーのチキンが大好きだった。

お店に行くのは、スペシャル感があった。

いいよね。
こういうのも!

スペシャル感、息子にもあるよね。


ちゃんと作ることも大事だけど、たまにはいつもと違うこと、違う味。

がんばりすぎないこと。


栄養や体にいいことはもちろん、大事。

でも、笑顔や楽しいことも、とっても大事。


体も心も、ゆるめて。

それからかなりゆるんじゃったけど。

楽になって、笑顔が増えて

だからOK!



※イラストはmomoroさんからお借りしました。ありがとうございます。

ありがとうフルーツ

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