大事にしているものが多ければ多いほど ミイラさんになる お話。
大事にしているものは、ありますか?
どんなふうに大事にしていますか?
それがあると、幸せですか?
それがなくなると、不幸ですか?
今日は、ミイラさんに、この4つの質問をしてみたいと思います。
①大事にしているものは、ありますか?
あります。たくさんあるけど、中でも、経験してきたことは大事にしています。
私にとっては、よかったことも、つらかったことも、どんな感情になる経験も大事で、経験の中から、本当に大事なものを認識していくのだと思います。
嬉しかったことを思い出して、ジワジワ感じてみたり、またそんな出来事があればいいな…と楽しみにしてみたり。それを目標にしてみたり。
逆に、つらかったことなどは、次回はそうならないために…と、ずっと考えてしまいます。
②どんなふうに大事にしていますか?
大事なもののことを、ひたすら考えたり、思いを馳せて、大事にしています。
私は、嫌われたり、失敗したり、お別れしたり、手放したり…そういうのが、すごく苦手です。
たとえそれが、つらい感情だったとしても、手放す…となると躊躇します。
「つらい気持ちなんか、サッと手放して!」
とか言われると、消化しないうちから逃げて解決??みたいな気分になり、嫌なんです。
逃げずに、ちゃんと納得いくように消化したい。
いいことも、いやなことも、ちゃんと考えて、消化することが、私にとって「大事にする」ってことです。
③それがあると、幸せですか?
幸せ…だと思うけど、複雑です。
幸せを感じつつ…、心のどこかで遠慮したり、いつか来る「終わり」を、先回りして悲しんでいる自分がいるんです…。
「頑張った分だけ幸せになる」とか「幸せは努力しないと続かない」とか、決めつけているから、手放しでは、幸せを感じられないんだと思います。
手を放したら無くなってしまうかも…という心配にとらわれて、いつも些細なことに敏感…
それがあると幸せか…
改めて、いま聞かれてみて、幸せだと即答できない自分、大事なものに執着する自分に、気付いてしまいました…。苦笑。
④それがなくなると、不幸ですか?
大事なものが無くなったとき…
もちろん不幸も感じますが、それより、「あぁ、自分の頑張りが足りなかったんだ…」と感じて、自己嫌悪に陥ります。
それと…、変にホッとしている自分もいるんです。「ダメな自分、おかえり」…って。
たぶん、私の中では、「幸せになれない自分」が、ひそかに デフォルトなんでしょうね…。
大事なものがなくならないように、頑張って、頑張って、頑張って…
いつか無くなるかもしれない…って気にしながら、常に神経過敏になって、
いざ無くなると、「ほらね、今回も、私がダメだから無くなった」…と自責しつつ、やっぱり幸せになれないんだ…と、へんに 落ち着いてしまう…。
幸せなときに、幸せなだけじゃない…
不幸なときに、不幸なだけじゃない……
わたし、複雑ですね。
⑤回答を終えたミイラさんの気持ちは…
大事にしてるものある?、どんなふうに大事にしてる?、あると幸せ?、なくなると不幸?
いま、この4つの質問に答えながら、自分のことがたくさん分かりました。
急には無理だけど…
せっかく大事にしてきた、私の経験や感情、、、消化することは変わらず大事にしたいけど、過去の記憶を今に当てはめて、期待したり、心配したりして、無駄に頑張るのは、もうやめなきゃ…
「過去」は「過去」なんだと線引きして、思い出ノートにしまう習慣を作っていきたいです。
これまでの私は「過去の自分」が良いと感じた部分を1番に信じていたし、「過去の自分」がダメだと感じたことを、ずっと否定し続けてきた…。
いつも、過去にとらわれたまま現在の世界を見て、いろいろ気にし過ぎて、歯をくいしばり、首が緊張していて、息が深く吸えない感じだった…
頭も心も身体も、固くなっていたなぁ…って、気付きました。
もっとラクに、大事なものと、自然体で向き合いたい。
過去◯◯だったから同じになるかも…と、期待や心配をし過ぎずに、ちゃんと「今」を感じて、
これから起きることを、まっさらな感性で、受け入れられるように…
いつか、なりたいな…と思えました(^^)
⑤ミイラさんへの質問を終えてみて…
大事なものを目の前にすると、いつも以上に、いろいろと考えてしまったり、
無くしたくない…と執着してしまったり、
無くさないために、◯◯すべき……と、無意識のうちに決めつけてしまい、苦しくなる…
そんな経験は、誰にでもあると思います。
お悩み相談などで、この類が取り扱われるとき、
「日本人は、幼少から、正解がひとつだと教わるから、◯◯すべき〜…という思考に陥りやすい」
…なんて言われたりしますが、何かを大事にするときの思考って、そんな単純でしょうか…??
何かを大事にしたい思考は、人それぞれの「経験と感情」で形作られたもの。それを断面図で見られるとしたら…、
そこには、「これまで乗り越えてきた経験と感情の層」が、幾重にも重なっているでしょう。
大事なものへの愛情、過去に失敗した悔しさを晴らしたい、周りの人に恩返ししたい、より良い自分になりたい、失いたくない、今度こそは幸せになりたい…など、
覚えている経験と感情はもちろん、
もしかしたら、自分の身体だけに記憶が残っているような時期のものも…
まだ胎児だったとき、生まれて間もないとき…などの経験と感情も、含まれているのかもしれません。
そう考えてみると…
なにかを大事にすればするほど、大事にしたいものが多いほど、過去にとらわれたり、無意識のうちに、身体にも心にも力が入ってしまう…
そんなミイラさんは、究極にピュアな状態なのかも…とも、思えてきます。そして、そこには、過去のひとつひとつと真摯に向き合ってきた、深い愛も、感じられます。
おもてなし、しつらえ、備え…
何事も大事に、丁寧に、先々に思いを馳せて…というマインドもそう。
ミイラさんのご先祖様たちが、経験や感情ひとつひとつと真摯に向き合い、「次は、こうしよう…、より良いものにしよう…」と、
頭も心も身体も、ちょっとガチガチになりながらも、逃げることなく、様々な経験と感情を大事にしながら、受け継いできた、深い愛なんだと思います。
スピード、手軽さ、断捨離、エモい、キモい、ウザい……
ミイラさんが苦手な言葉が、日に日に増えていく現代ですが、
そんな言葉とは真逆に存在する、日本人のおもてなしマインドが受け継がれてきた背景に、ミイラさんの深い愛があったことは、忘れたくないものです。
だから…
生きづらさがあったとしても、まずは、ミイラさんが、ミイラさんでいてくれることに、心から、ありがとう…。
何かを大事にするあまり、心身がガチガチになっている…そう感じることがあれば、
その時は、あなたの中の「愛情深いミイラさん」が、がんばっているとき。
そんなときは…、自分自身に、
優しさや 温もりをプレゼントして、
深呼吸&リラックスさせてあげてください(^^)
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