動物愛護運動家というわけではないんだけどね
イギリス最大級の動物保護施設『バタシー・キャッツ・アンド・ドッグ』の会員になり毎月8ポンド50ペンス(約1386円)の寄付を行っていくことにしました。
別にわたしは動物愛護運動家でもなければ、ベジタリアンでもありません。
今日はそんなわたしがなぜこの団体の会員になることにしたのか?今日はそんなお話です。
昔から募金活動とか積極的にやっていたのか?
いえいえ、とんでもありません。日本にいたころは「無理やり募金させられてる感」をぬぐえず、むしろこんなことして意味はあるのか?という疑問にさいなまれていました。
でもイギリスにやってきてからはその考えもだんだんと変わり決定的に変わったのが、夫の銀行明細を見た時に毎月4つの団体に募金していることを発見したことでした。まだその時には募金に対する意義をちゃんと見いだせずにいたわたしは、
なぜそんな4つもの団体に寄付してんの?
と尋ねたところ
大きな額ではないけど毎月チョコレートとかコーヒーを買うのを何回かやめて募金に回すことで誰かを助けることができるからね。無駄遣いするならそっちに使ったほうがいいでしょ?
との返事をもらい、なるほどと納得したわけです。こうすることで自分の生活の中の無駄遣いを見つけることもできるし、なおかつ人の命を救うことだってできる。
そして募金とは一石一万鳥くらいのことなんだとわかったわたしは、それから募金したいと思う団体を長らく探していました。
英エリザベス女王や貴族たちがパトロンについている動物保護施設
そしてついにわたしが毎月募金を行っていくことに決めたのが『Battersea Dogs & Cats Home(バタシー・ドッグズ・アンド・キャッツ・ホーム)』。1860年から156年もの歴史を持つ動物保護施設でよほどの理由がない限り殺処分を行わず、新たな飼い主を捜すことが世界的にも有名な施設です。(※よほどの理由というのが、新しい飼い主を見つけることが不可能なほど獰猛な動物たちは残念ながら安楽死させることになるようです)
ロンドン市内をはじめ3つの大型施設で2009年の資料では年間約1万600匹の犬猫がやってきて、前から施設にいた犬猫たちを含め同年に1万3500匹の犬猫たちが新たな飼い主の元へと引っ越して行くという素晴らしい記録を作っているこちらのホーム。
ちなみに犬たちを外へとお散歩に連れ出したり、人に慣れさせるために犬猫たちと遊んだりするのは1000人以上所属しているボランティアの人たちでまかなわれていて、わたしの数人の友人たちもしばしばフェイスブックに
今日は今からバタシーの犬たちとお散歩に行ってくるよー
なんて書き込みをしているくらい!
とはいえテレビの特別番組をはじめ駅構内や公園などでも積極に広報活動を行っているので渡英した5年前から知っていた団体ではあったのですが、直接話を聞く機会もなく今まで時間が過ぎていたのでした。
自宅訪問で会員へのお誘いを受けたわたし
つい先日、宅急便が届く予定もないのにインターホンが鳴り、応答するとこの団体の訪問勧誘。特に忙しくもしていなかったこともあり、ついに話を聞くことになったのです。
さわやかな若い女の子と男の子の2人組は、親切に施設の説明をしてくれました。そのなかでも印象的だったのは
クリスマスのあとには施設に連れて来られる犬猫が急増する
ということ。プレゼントとして買ったはいいものの、結局育てることができないとか手放す人が多いそうで今では毎日約30匹もの犬猫たちが施設にやってきているのだと話してくれました。
残念ながらわたしはこの施設から犬猫を引き取ることは今は難しく、でもわたしの募金で彼らが新しいおうちに行くためのトレーニングを受けたり治療を受けたりすることができるなら最高ではないかと思い、月々募金していくプランの手続きを行ったのです。
誇りになるノベルティグッズ
そして手続きを行ったあとに訪問してくれた2人がわたしにくれたのがこちら。
パスモやスイカなんかを入れることのできるカードケース。お姉さんは
あなたが電車やバスに乗るたびにこのケースを見て、この子たちのことを考えてくれたら嬉しいです
と言っていたのがとても印象的でした。カードケースの書かれている文言もなかなか胸を打つものがあります。
Lost ,abandoned dogs and cats deserve to be loved
迷子になってしまったり捨てられた犬や猫たちにも愛される資格があります
Thank you for giving them a second chance of happiness
彼らの2度目の幸せになる機会を与えてくれてありがとう
なんだかこのカードケースを使うことができるということに誇りすら感じる一文です。
ちなみにこのカードケースの中にはこんな感じの小さなカードが入っていて
実際に保護施設にやってきた犬猫たちのストーリーがつづられていました。
さまざまな会社が契約したり契約更新した際にくだらない、何の印象にも残らないゴミ同然のノベルティをくれるのに対して、このノベルティは本当に価値のあるものだなと感じたのはきっとわたしだけではないと思います。
無駄遣いをなくして人を喜ばせよう
募金について書いてきましたが決して読んでくださったみなさんに募金を強いているわけではありません。
でももしかするとあなたが日々使っているお金のなかに「本当は使わなくてもいい」お金があって、そのお金を誰かほかの人のために使えば相手を喜ばせることができるかもってことを考えてみてもらいたいなと。
喜ばせる相手があなたの恋人やパートナー、家族、兄弟、友人でもいいんです。
ね?なんだか自分にもできそうでしょ?
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