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やっぱり、向き不向きはある

子どもにかかわる仕事は、幼稚園、保育園、療育とやってきたが、保育士になるつもりは、ある時まで全くなかった。

自分自身が幼稚園出身だったことと、「先生」への憧れもあったからか、幼稚園しか考えていなかった。

その幼稚園を辞めることになり、別の業界で働いた期間を挟んで、また子どもとかかわる仕事に戻る時は保育園を選んだ。

理由は3つ。

1つめは、働き方として勧められたことが心に残っていたから。
幼稚園に勤めている時にお世話になった事務の先生は、以前保育園で長く勤められていた方。
保育園は、同世代の保育士もたくさんいるし、複数担任だし、もう少し余裕をもって楽しく働けるんじゃないかな、とアドバイスをいただいた。(小さな園で職員が少なかった分、一人当たりの業務量が膨大だった)

2つ目は、幼稚園では担任できなかった0〜2歳の保育をきちんと学びたかったから。

3つ目は、シフト制で働くことでライフワークバランスを整えたかったから。



結果としては、保育園で実際に働いたことで、自分もよく知らなかった保育園の実情を知ることができたことは大きな収穫だった。

この記事では割愛するが、やはり幼稚園と保育園とでは、違うことがたくさんある。
良い悪いの話ではないのだが、全然違う仕事をしている感覚すらあった。

幼稚園は、子どもたちが園にいる時間は基本は5時間程度。
かたや保育園では12時間園にいる子もいる。
当然、スピード感が違う。これを体感できたことは、勉強になった。


ただ、割と早い段階で、保育園を今後長い将来の働き先としては選択をしないことを決めてしまったことも事実。

これにもいくつか理由があるが、まずは望んだはずのシフト制での仕事…
これがこんなに自分に合わないとは思わなかった(笑)

新卒から保育士をしていた知り合いが、早番では16時に上がれるからと、アフター4(ファイブより早いフォー!)が、ものすごーく充実していると目を輝かせていた。

けれど、昔から早起きはどうしても苦手な私にとっては、5時台に起きることが苦痛で、そこはどうにも慣れなかった。

アフター4を楽しむどころか、早番の日はお昼過ぎから眠くてたまらなくて、結局は帰って寝てしまうか、または16時以降は残業してたまった事務作業をするための日、みたいになってしまった。さらに翌日は朝はゆっくりだけど、帰りが20時になったりと、不規則な生活で疲れがたまるばかりだった。

もう一つの理由は、チームプレーが苦手なことをはっきり自覚してしまったこと。

保育園で複数担任を経験してみて、一人当たりの業務が軽くなる利点よりも、チームで保育を行うことに対する難しさや私の中での違和感が勝ってしまった。

シフト制だからこそ保育士をやっているという方もいるし、チームでの保育を楽しんだり、様々な利点を感じている方もいる。

ただ、私には、少なくともその時の私には、この働き方は不向きだ、と思った。

保育士という働き方を肯定するでも否定するでもなく、私には不向きなんだと。

長所と短所は表裏一体とよく言うが、まさにそれだった。

私は、何か問題に直面した時に、ふと根本的な原因に気づいたり、斬新なアイディアがパッと浮かんだりする、そんなところがあった。

また、かなり感覚的に生きているということもあり、流れが決められた保育はまるで色褪せているように感じて、その日その時の子どもたちの表情や様子や雰囲気や、なんとなく感じる何か…によって、
「あ、今日はやっぱりこの活動にしたいな」
と思ったりするのだが、こんなふわふわしている突然の変更はチームの中でやれるかといえば、そりゃ相性が悪いよなぁと、ある時からきちんと自覚するようになった。



こうして、前向きに保育士が不向きであると自覚してからは、逆に、自分が向いている仕事のためには何をどう取捨選択していくかが明確になってきているので、とても大切な経験だったと思っている。

ある意味、これからはわがままに生きて行くつもりだ。

不向きなものは、それはそれとして認めて、受け入れた上で、時間と労力をかけて乗り越えるか、それよりも自分の力を最大限に活かせることを見つけたり、作り出したりしていくかは、選んで良いと思っている。

そして今の私は後者に魅力を感じる。

だから、相変わらず、ちょっと変人扱いされることもあるけど、私は変人だからしょうがないと割り切って…

また明日から1日1日を大切に過ごす。

未来を担う子どもたちの健やかな成長を願って…。大切に使わせていただくことを約束します!