【チーム・組織運営】自律的なチーム・組織のあり方を考える〜スクラムの世界観〜

IT、ソフトウェア開発界隈で勃興している「スクラム」について、どんな業界の方でもわかるように説明します。
今日は「スクラムの世界観」をお伝えします。

スクラムは、チームで目的を果たすためのフレームワークです。
前提として、業務全体を”チームで””自律的”に決めていきますので、誰かの指示通りに(あるいは決まったことをそのまま)進めたい方々、状況には向きません。

また、スクラムは「(目的に対して)現状を把握するための」フレームワークでもあります。
これから何回かに渡って説明できればと思いますが、スクラムは不確実な状況であればあるほど、使う効果が高くなります。
なぜなら「経験をしてみて、そこからわかったことを元手に、次以降の一手を決めていく」ことを中心に据えているからです。

巷にはびこる業務方法(これまでの世界)と、スクラムで目指すこれからの世界

〜これまで〜
特定のリーダーからの指示・管理・統制のもとで、ある種皆の考えや思いは出さなくても生きていける世界。言われた通りに行動すれば、事が成せる。
自分の特定領域があり、そこを基本的にこなしていればOKというような業務遂行方法。(この管理方法や概念は20世紀初頭から続いております)

(捕捉)これは一般企業の仕事に限った話ではなく、私達が過ごしてきた教育過程でも似たようなことがいえます。
すべては先生が答えを知っていて、やり方も到達方法もほとんど指示通りに行っていたと思います。なぜそれが必要なのか?、どういう工程がかけ合わさってこの問題が存在しているのか?なんて考えることもなく、教えてもらった通りに答えを覚え、決まった演習ドリルをただただやるような状況だった方も少なくないのではないでしょうか。
このような教育課程と現在の業務管理方法はつながりやすく、馴染みやすいのだと思います。

〜これから〜
特定の人からの指示管理統制はありません。皆で自分たちを管理していきます。スクラムでは上下関係はなく、フラットです。最低限の役割と責任が決められています。(当然のことながらセルフリーダーシップが必要になります。)
また、スクラムはチームがベースですので、これまでのような、”人が業務に紐づく(業務が変われば別の人が担当となる)”のではなく、”固定されたチームに仕事が紐付いていく”ようになります。

答え(成果)の出し方も、まず自分たちでゴールを決めます。ゴールに到達する手段や方法も、「仮説や推論」を重ねて導き出していきます。定期的に振り返り”対話を重ね”ながら、ルールそのものや、働き方も自分たちで、改善を重ねていきます。

まとめ

・スクラムは自律的でありたい人たちに向けた、チームフレームワーク。
・チームで仮説検証を行い、改善を重ね自己管理をしながら適応していく。
・不確実な状況に強いフレームワークである。

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