奥ゆかしい日本人
お久しぶりの投稿になってしまいました。
言葉好きの言語聴覚士、ちかです。
先日も記事で書きましたが、言葉や物書き好きがいきすぎて、お手紙代筆サービスをひっそりとやらせていただいているのですが、今までの依頼はすべてラブレターの代筆でした。
日本人にとって、好意を伝えることのハードルの高さは、かの夏目漱石先生が I love youを「月が綺麗ですね」と訳した時から変わらないのかもしれませんね。
かくいう私も人のお手紙なら、いくらでもクライアントの方に代わって気持ちを素直に伝えられるのですが、自分のことになるとやはり苦手。
面と向かって伝えるのは特に難しい。
だからどうしてもダイレクトでない表現を使いがち。
間接的な表現は、奥ゆかしい日本人の美徳であると思います。
けど、行間を読み間違えるとコミュニケーションの行き違いが生じてしまう。
先の例に戻りますが、I love youの訳し方ひとつをとっても、人によって全然違う。
それだけ、表現の方法はたくさんある。
極論ですが、個人的には「好きです」じゃなきゃ伝わらない、伝えられない感性ではいたくないと思います。
そのために、私なりの表現を考えると同時に、さまざまな表現方法を知って、自分の中で消化することが、自己理解にも他者理解にもつながると信じています。
他者を通して自分を見たり、自分を通して他者を見たりすることを繰り返しながら、言葉や思考に深みのある人間になることが、私の理想であり目標です。
これって、失語症の方のリハビリにも通じるところがある気がします。
ただ失語症の方は言語的な表現が制限されている分、非言語的なコミュニケーション要素が重要になる。
ジェスチャーなり、指差しなり、表情なり、音声なり。
言葉以上にシンプルだけど、言葉による枠がなくなる分想像の幅が広がる。
どう頑張っても読み取れないこともあるけど、相手の真似をすることで、私自身の理解の幅が広がるのかな。なんてことを思いました。
言葉のリハビリをすることも、
お手紙の代筆をすることも、
こうやってノートに考えを記録することも
私がやっていることってすべて独立しているものではなくて、結構重なる部分が大きくて、一つ一つを大事にこなしていくことが自己実現につながることに気づいて、なんだか嬉しく思いました。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。
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