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旅note12 オランダ

すっかり旅行記and映画紹介のシリーズになっております。

というわけで今回は2012年まで遡って
ロッテルダム映画祭とアムステルダム。

そんなに昔のことだなんて…

画質がやばい。確実に昔だ。


私の旅本を購入してくれた方はご存知かと思いますが私の貧乏一人旅のはじまりはここ、オランダです。

そしてきっかけはこの映画がロッテルダム映画祭で上映されたことです。

2012年 ロッテルダム上映

「しば田とながお」 

ググったらこのように出てきました↑

若かりし柴田が1番映画に夢を見て映画に自分のほとんど全てを傾けてあまり周りが見えなかった時期でもあります。
そこで事務所の仕事とか全部「いらない!」と言って勝手にオーディションやワークショップを受け出してそれまでの大人からは生意気だと大ブーイングだった時。

それで早速出会ったのがこのチームだったっていうのは私の強運さが感じられる出来事。なんてったって監督も助監督も製作陣も最強なんだもん。(なぜか上の画像に書いてないけど助監督、松永大司監督と吉田光希監督だよ。贅沢すぎて泣ける)

幸運か不運か
こんな映画愛のある現場が基準になってしまった柴田がその後更にわがままになるのは至極当然。

監督は近年「あゝ荒野」の菅田将暉さんとのダブル主演で知ってる方も多いとは思いますが、
もともとこの作品で世界的に注目をされていたヤンイクチュン

よく見たらこれも「世界が泣いた。世界が震えた」ってコメディみたいなキャッチコピーついてるけどそんなもんじゃないです。素晴らしい映画…というかヤンイクチュンの凄まじさがわかるので観てない方いたら めちゃくちゃオススメします。
制作監督脚本編集主演って。なに。天才?

やめて

「恋の渦」とおなじく、シネマインパクトっていうワークショップのオーディションで
主演が2人だけになったと聞いたあとに名前を呼ばれた時は頭がスーーンってなって多分とてもつまらなそうな声で「はい」って返事したはず。

ちなみに「日本の女優がビンタするときに弱い、けどオーディションで柴田はスパーンと相手を引っ叩いた」って、受かった時の理由のひとつで話してもらったことがあるのに、インタビュー記事ではその前半だけ書かれてるから私へのクレームみたいでこれじゃどっちも損じゃない?とぶーたれていた記憶があるのでここでこっそり訂正します。

一次審査の時は「過去1番衝撃を受けたときのことをどんな形でもいいので表現してください」みたいなお題?で、
どう表現しようか考えながら前の人たちが泣いたり怒ったり激しい表現してるのを見続けていたら疲れてきちゃって、結果私はなんにもしなかった。

や、ただ椅子にすわってほとんど何も喋らずに近くだか遠くだかよくわからないものを見つめていた。

でも私が衝撃を受けてるときっていつもそうだから。

幽体離脱してるみたいに何も感じなくなって、当事者のはずがそうじゃなくなって、目の前のものの距離感がよくわからなくなって、痛さもうるささも他人事みたいに、やけに冷静になる。
仮に自分が怒鳴ったり暴れたりしていたとしてもそう。もう1人の自分が見てる。

そんな低燃費な表現をしてしまったんだけど、ヤンさんは「僕と同じですね」って言った。


とにもかくにも現場も幸せだし
「息も出来ない」を観た人の印象とは真逆かもしれないけど監督はどこまでも優しくて
プライベートだと背負って逃げてあげたくなるほど優しすぎる人。 …それどんなかんじ?



で!旅!!そうだオランダに行ったんだね

ロッテルダム映画祭で上映されるよと聞いたのが映画祭開催の本当に数日前とかで

そんなに急だと飛行機とかも高いだろうなーって。でもここまで話してわかるように大好きなチームの作品なんだから現地に行かなくちゃと思ってとりあえず急いでチケットをとってしまって。そしたら全財産が2万円弱になってしまって。

やっちまったなー誰か助けてくれ、と思ってから知った

誰も行かないらしい

共演の長尾も他の皆さんも急だし行けないと。
ヤン監督もどうしても用事があって今回ロッテルダム映画祭には行けないんだよと。

私1人なんですかーーーーー😍✈️

そんなことから私の一人旅歴史は始まってしまったのです。

そのときまだクレジットカードも作っていなかった私は現金2万円弱だけにぎりしめてロッテルダム空港に降り立った。
節約して10日間過ごして、帰りに空港まで帰る電車賃だけは残しておこう、と決めた。

それでもまず1番の目的だったその映画祭に行こう

たどり着いて、大きな広場に映画祭のマーク、旗があちこちにあって急にテンションあがった。
空気がツンとしてて、しかもこんなとこに一人でいるっていうのがすごい楽しかったのを覚えている。

とりあえず受付カウンターみたいなところに行ってパンフレット持っていって説明。
これに出てる「しば田」の「柴田」ですゲストパスありますか、と。
1人で来ちゃったんですが出来たら上映前か後に客席へ挨拶だけでもしたいです、と。

その頃の今より何倍も下手くそな英語でもそれは許可されて、パスももらった!

それでミッションをもうほぼ達成した気になって
いろんな映画を見て回ったり空いた時間にロッテルダムを観光して楽しんだ。なにせお金がだいぶなかったから街歩きが中心だけど

現代アートが多くてなんかすごく、都会だった。

…いま思うとガエルも来てたのかな…会いたかったなチクショウ

コロッケは本当に自販で売っていた。

自販っていうか仕組み的にはほぼコインロッカー。

コイン入れてロッカーあけてコロッケ取るだけ。
なんでコロッケなんだろうね笑

なぜか無駄に食べちゃう。安いし。助かる。

他にも自分での食事は、道に止まってる車が売ってるケバブピタとかサンドイッチとかだった。

化粧に時代を感じる…

そして自分の映画の上映に勿論行って、舞台挨拶させてもらって 初めて海外映画祭で自分の出てる作品を観た記念すべき日だった。

(「しば田とながお」より)


劇場に行ったら、オランダについてから初めての日本人に会った。同じ組で上映する映画の竹葉リサ監督だった。
リサ監督は見た目も可愛らしくて英語もペラペラで同じく舞台挨拶していて…私も早く英語で自分の言葉でQ&Aできるくらいにはならねばと思った。

↓そのリサ監督の映画もその後ほんの少しだけ出演させてもらってます。たしかピンクのヅラつけて↓


そして映画巡り中に出会った背の高くて(オランダ人はそもそも背が高い)イケメンな監督と待ち合わせして劇場に行ったら、その映画祭に連続で参加してる有名監督だったらしく、アジアの小娘、生意気にもパパラッチされた。

その監督が撮った映画の上映だったから終わると彼は隣で立ち上がって歓声をあびていて
出口までの間なんかもいちいち写真を撮られたりして、私もついでにちょっとセレブ気分を味わった。残金1万円くらいだったくせに。

いつかの夜ご飯、どこかでケチって食事をしていると周りの人達と交流がはじまって、1万円くらいであと数日過ごすことも含めて色々経緯を話し、地元の人たちはワオ!クレージーだね!みたいな感じで笑ってくれつつ心配してくれてたようで。

なんと
翌日私の滞在先に食べ物や日用品の寄付がいくつも届いていた!!

ああ🤝🤝🤝🤝🤝🤝🌍🤝🤝🤝🤝🤝🤝

素晴らしい星に生まれてきたよ!みんな!

連絡先聞いてないからお礼すらできないのに
話していた滞在先の受付に届けにきてくれたみたいで
「明日買わなきゃな〜」って話していた歯磨き粉やトリートメントとか、パンやお菓子が。

「おはようチヒロ、君宛に預かっているよ」
とかいって受付の人が教えてくれて。

もう、優しさでトロけて元気100倍だよね。

それからも道を教えてくれた人とか、映画祭のドライバーをしてた人が美術館に連れて行ってくれたりとか。
入場料安いのにあまりにカツカツだから諦めていたところだったけど、入場料まで払ってくれて😭

ありがとう!!

来てよかったよ!!!


皆親切なうえに、そこでは日本人が珍しいっていうのもあって、知らない人に3回くらい握手を頼まれた。

「日本人ですか??産まれて初めて日本人に会いました!握手してください!」

って。珍しいから友達に自慢したりするんだろうけど、嫌いな国の人だったら多分握手はしないよね?
わりと人気なんだな日本…❤️ と思いました。

そして最終日、もう明日帰るだけだしこのお金全部使える!ってのを計算して、なんと日帰り電車賃ぶんあったので
アムステルダムに1day tripまで出来ちゃいました!

これがもう、最高。建物が断然こっちのほうが好き。

クラシカルな なんだか温かみのある町で
到着直後から かっこいい!かっこいい!
と喜びまくる。

大麻合法で、普通にコーヒーショップでも置いてあるのも有名ですね。今でこそあちこちで合法だけど。

そしてドイツ編のときに紹介したのと同じようなレッドライト通りもあった。ショーウィンドウに女性が並んでて女禁制の通り。

その通りで写真とかは勿論だめだしそういうルールを犯すのは日本の恥だから誰も挑戦しないことを祈る。

とりあえず興味があるから見たかった私は、コーヒー飲んでるおじいさんをつかまえて、一緒に通ってもらうことにした。女1人じゃ危ないけど僕が連れて歩けば大丈夫だとその人も言っていて、アムステルダム裏路地ツアー開始🕺

写真はないけどちょっとドキドキする雰囲気の路地に入って赤いライトがついているところを入っていって窓の中の女性たちを私が見ているのか、私が彼女たちに見られているのか、不思議なかんじになりながら歩いた。

そこでは水鉄砲かけられずに無事歩き切った。

そのまま映画館やら銀行やら、おじいさんが建物を説明してくれながら町散歩に付き合ってくれて、どこかでビールをごちそうしてくれた。本来ならこの素敵なツアーのお礼に私がごちそうしたいのに。
でもアムステルダムへのお客さんだからいいんだと彼は言った。

もし日本に来ることがあれば私が最高の東京ツアーをしなくちゃ。

なんだか懐かしいかんじがするアムステルダムの駅は東京駅にも似ていて、
それを帰国後話すと東京駅のモデルはアムステルダム駅だよと言ってる人がちらほら。事実かは知らないけど、なるほどそう思うよなぁと納得。

水と緑と建物との素敵な散歩をしながら、
動物園もアンネフランクの家もゴッホ美術館もあって、次回はこっちに長く泊まろう!と思った場所でした。

そこでオランダ最後の自由な一日を楽しんで、チーズとかのお土産まで買って、ロッテルダムに戻り、
翌日無事帰国できました。

「一応」で持っていくとなんだかんだすぐ使ってしまうお金も、無ければ無いでなんとかなるもんですね。

人間が優しいから。

画質が最低ですみませんでした。
ネット上映にはめちゃくちゃきれいなオランダ写真がいくらでも転がっているので気になる方は是非ググってみてください😍

それではまたね\(^^)/ 

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