洗練と準備|物書きのいけばな日記#04
「仕事が雑な人は、いけばなも雑」だから、一緒に仕事をする前に、一緒にいけばなするのがオススメだったり。
本性が出ると言う意味では、ゴルフもそうかもしれません。
いけばなとゴルフに共通してるのは「メンタルが振る舞いに大きく出る」ということでしょうか。
今回いけばなで気づいたことは、成果を上げたい時のスタイル
いけばなをすると、毎回何らかの気づきがあります。
今回いけばなをして気づいたことは、次の2点。
・集中力が切れる条件
・成果を上げるために大切にしていること
後ほど述べていきます。
今回、水盤に生けたお花は、
・ワレモコウ(ワインレッドの水玉みたい)
・リンドウ(ピンクだけど秋っぽい)
・秋明菊(真ん中が黄色くて白いお花)
・木苺の葉(赤ちゃんの手のひらみたいな葉っぱ)
今回は、基本に立ち返り、型のおさらい。
本日の基本花型
① 一番長い所は、(器の直径+高さ)×2
② 2番目、3番目に長いところは、①を10として、10:7:4
③これらを不等辺三角形(3辺とも違う長さの三角形)にすると美しく見える型に
今回は1番長い部分をワレモコウ、2番目をリンドウ、3番目を秋明菊にしてみました。
不等辺三角形は赤のマーカーに書いたようになります。
成果を出すための3ステップ
基本って、自分がイメージしている型を崩していかないといけない。
だから難しいです。
何かを学んで習得する(使えるようにする)には、集中力が必要。
わたしの経験上、その集中力をどこに使うかには、3つのステップがあります。
ステップ1(体感)まず教わったことを、徹底的にマネする
自分を捨てて、体で覚える集中力が必要です。
ステップ2(思考) 実践しながら、問い続け、考え続けて本質をつかむ
出ない答え、正解のない世界にとことん向き合う集中力が必要です。
何が大切なのか、どこがキモなのかを知るには深掘る思考体力がいります。
ステップ3(行動)成果が出るまで、試行錯誤を繰り返す
ここでは、成果が出るまでテストを繰り返して行動し続ける集中力がいります。
本質がわかれば、その本質を軸にして、いろいろ試していくことになります。
アインシュタインの辞書に「失敗」と言う文字がないのは、この試行錯誤を成功するまでやめないから。
そしてこの最後のステップが、学びを自分のものにするために大切なことです。
いけばなが難しいのは、理論がわからないから
わたしには、いけばなに関して、このステップ1がないのです。
家元に入門すればあるのかもしれませんが、わたしはしていない。
不等辺三角形の型は教えてもらったけど、3本立てたあとのやり方はわからない。
ステップ1をすっ飛ばして、ステップ2で自分と向き合おうとするから、わからないことが多すぎて、集中できないことが多いのだと気づきました。
ということは、自分の型を作り出せばいいのです。
不等辺三角形などにとらわれずに。
一輪挿しに生け替えてみました
ということで、水盤に生けたお花をバラして、一輪挿しに生け替えてみました。
華やかなものもいいけど、今回は秋らしくシックに。
しなやかな茎、瑞々しい葉、ずっと見ていられます。
華道家 熊原 恵 曰く、洗練させて見せるためには、準備が大切とのことでした。
例えば、さす前に、茎を矯めてより美しいフォルムに。
↓
(枝や葉にカーブを作ることを「矯(た)める」といいます)
例えば、不要な葉を取ってクリーンに。
↓
細かくついた枯れ葉のようなものを取っていく作業。
地味ですが、やると違う。神は細部に宿るとはこのことでしょうか。
今回わかったのは、ステップ1がなくても、他のことと共通点を意識すると、大切な事が見えてくるということです。
今回で言うと、水盤での生けるときの花の扱い方と、一輪挿しで生けるときの共通点を探してみる。
共通点を見つけるのは、全く違うジャンルのものでも構いません。
冒頭のいけばなとゴルフの共通点を意識してわかったこともそう。
いけばなとゴルフの共通点は、メンタル大事!なのです。内側は、外に現れるから。
だからこそ、「生けた花」や「ゴルフでの攻め方や振る舞い方」という、外に現れたものを見て、自分や他人を知るきっかけにもなります。
今回は、水盤ではなく、一輪挿しに生けてみましたが、水盤で生けるときのように、美しい曲線を作ること、余計なものを引き算することで、少しは洗練されたように見えます。
だけど…一輪挿しって簡単そうに見えますが、「この向きにしたいのにクルンと回って思い通りにいかない!」ことが多いので、剣山に刺すより実は難易度が高い。
より洗練させるには、
・お花のどこに注目して選ぶのか、
・切る長さやどんな切り口を作るのか、
・どんな花と合わせるとよいのか
など、もう少し、知識の準備もいるようです。
↑葉は美しいけど、なんだかイマイチ。
次は、一輪挿しも学んでみよう。
今回の気づきまとめ
・集中力が切れるのは、基本や目的がわからないとき
・ものごとを作り上げたり、習得するために大切にしているのは、
①マネして体感すること、
②深掘り思考すること、
③試行錯誤で行動すること
・①の体感は、すでに知っている分野のこととの共通点を見つけることで、ショートカットできることもある。
自分と向き合うツールとして、いけばなすぐれています。
ではまた次のいけばなで。
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