高校と地域が共に歩む:越後妻有「ゆきぐに探究委員会」の挑戦
4月から越後妻有(十日町市と津南町)の高校5校を対象に「越後妻有地域連携ネットワーク構想」が始まりました。
高校と地域、そして学校の外の社会を結ぶつながりや、探究学習を深めていきます。
その取り組みの中の一つとして、各学校で放課後に行う委員会「ゆきぐに探究委員会」が発足。各クラスから希望者が集まって、月2回程度活動しています。
今回は、発足までの経緯、「ゆきぐに探究委員会」の現在の取り組み、今後の活動についてお伝えします!
<プロフィール>大阪出身。教育大学卒業後、大阪で高校英語教師に。海外の社会と教育を学ぶため、スペインへ渡航。日本語教育能力検定(注釈)を取得し、スペインの私立小学校に勤務。その後、デンマークに渡り、ノーフュンスホイスコーレで日本文化教師を務める。帰国後、新潟県の地域おこし協力隊・ニイガタコラボレーターズに着任し、2023年9月、十日町市に移住。
発足までのストーリー
2023年9月1日、晴れた夏の日、大阪から7時間かけてスーツケース片手に私は新潟県十日町にやって来ました。
新潟県と言えば、お米とお酒、そして自然。探究・キャリア教育コーディネーターとして担当するのは、5校(十日町高校、十日町総合高校、松代高校、津南中等教育学校、松之山分校)。
探究活動を通して、高校と地域を結ぶ。
まさに探していた仕事ができる興奮や、期待と不安が入り混じった気持ちで移住してきました。
全般的な探究に力を入れている学校もあれば、進学に結びつく探究に力を入れている学校、地域探究に力を入れている学校もありました。
それぞれの学校の特色と、今までの背景や活動してきた方々の想いを尊重しながら、越後妻有地域の高校に通う高校生の人生が少しでも豊かになるようなお手伝いをしたいという想いで活動をしてきました。
先生方と「総合的な学習の時間」のプランを一緒に考えたり、地域の方に授業に参加してもらったり、生徒さんの発表準備やまとめ作業のアドバイスをしたり、探究発表会の講評をしたり。
そんな中、様々な声を聴かせて頂きました。
高校生「他の学校の生徒と交流したい。」「十日町市に住んでいないから、地域のことはよくわからない。」
先生「他の学校の取り組みが知りたい。」「自分たちの知っている人以外とも連携したい。」
地域の方「高校の活動に協力したい。」「地域のことをもっと知ってほしい。」「面白い人がいっぱいいるのに学校内の活動だけだともったいない。」
「生徒主体の探究活動を可能にするにはどうしたらいいのか。学校内の取り組みだけでは難しい。各校の連携や、地域の連携を促進する必要があるね。地域や外の世界を知って、生きていくうえで役立つ力を身に着けて高校を卒業していってほしいね。」と色んな方と話し合いを重ねました。
そして、高校生が自分たちで主体的に「総合的な探究の時間」をより面白くするために、「ゆきぐに探究委員会」が生まれました。
先生や、高校生、地域の方、そして地域外からも応援してくれる方、色んな方の熱い思いが詰まっています。
来たばかりの私を温かく受け入れてくれた越後妻有地域の方々に心から感謝する気持ちもありますし、今後に向けて身が引き締まる思いです。
ゆきぐに探究委員会の活動
対象高校:越後妻有地域(十日町市と津南町)の高校
活動:各学校にて放課後に約月2回
第1回目は自己紹介とチーム作り。
第2回:自己探究とコミュニケーション
LEGOで言葉で伝えることや、人とや自分と出会うには?
ということを探究しました。
今後の活動
5月はnote株式会社の方にご協力いただき、noteの特別授業を行います。
今は先生方が主体で書いている各高校の公式noteの記事。それを、高校生が発信できるようになる。
高校内の活動や、地域の方との出会い、そして、自分たちの興味関心など、高校生が外の世界とつながるために、適切な情報発信スキルを身に着けることを目的にしています。
そして、6月は地域を探究してみよう。ということでインタビューをしてみたり、記事を書いてみる。
7月には、対象校合同ミーティングと題して、書いてみた記事を通して学校の垣根を越えて交流。そして、自分の興味あることは何か、チームに分かれてプロジェクトプランを作成する。
8月6日(火)には「探究交流発表会」を開催する予定。
今高校生が興味を持っている内容や、学校での活動を通して、来ていただいた地域の方や、大学生を交流しながら意見交換ができる場を作る予定です。
9月からは、各プロジェクトに分かれてグループ別の活動を行います。
情報発信グループ、地域探究グループ、自分の探究を極めるグループ、学校の探究お助けグループなど。興味に合わせたグループで活動をしていきます。
そして、3月15日(土)には「5校合同の探究学習発表会」も開催予定。
グループ活動で、地域の方、大学生、専門の方、など活動をサポートしてくれる方がこれまで以上に必要になります。
そこで、ゆきぐに探究委員会の活動を楽しみ学びながら支援してくれるサポーターの募集を開始します。
大学生サポーター募集
キャリア教育がしたくて群馬県から移住してきた「ゆきちゃん」
学学生時代からキャリア教育を勉強したり、熱心に活動してきました。
そんな心強いゆきちゃんは、今後は「ゆきぐに探究委員会」のメンバーとして活動していきます!
今は、サポーター募集関連で大活躍中。
サポーター説明会も開催するので大学生の方はぜひご参加下さい。
大学生サポーター以外のサポーター募集に向けても準備を進めています。
まだ始まったばかりの「ゆきぐに探究委員会」ですが、
皆様と一緒に成長していきたいです ; )