間違いを犯した女の話 #9
「ごめんなさい。
誰を恨んでも責めてもいません。ただ、辛くなったのです。
人の死を望み、自分を殺し、心で人を殺してこの数年を過ごしました。
それに疲れてしまったのです。
自分がどうしたいのかも、もう分からなくなってしまいました。子供や親や大切な人のためだけに私は自分を殺していました。みなさんが悪いわけではけっしてありません。私が悪いのです。私は自分を大事にしませんでした。自分の声に、本当に望むことに耳を傾けなかった。たった一つのその間違いが間違いを呼び、とうとう引き返せないと