詐欺 -旅で得たもの- 【かわいい(不登校の)子には旅をさせよ(ママにもね)】
不登校の中学生の息子との5週間にわたるベトナム旅も無事に終了しました。
さて、この旅で何を彼は得たのか? 「どうだった?」と漠然とした質問を投げかけると、返ってきた答えは「日本の良さが分かった。今まで当たり前だと思っていたことは当たり前じゃない。日本に生まれてよかった。日々に感謝」というものでした。
途中までは「でしょうね」と思いながら聞いていたのですが(日本との違いにうんざりしている場面は多々あったので)、「日々に感謝」にまで至るとは意外でした。なめていました(笑)。
彼の、「日本と違う」へのイライラは多々ありましたが、一番大きかったのは、ニャチャン空港での事件、いや、事変。まず、その日ホーチミンへの移動のためにニャチャン空港に行きチェックインカウンターを確認しようとモニターを見るも、乗るはずの便が見当たらない。航空会社の窓口へ言って聞くと、なんと欠航。次の便に振り替えてくれるということですが、その次の便というのが10時間後。ショックを受けつつもお昼だったので、とりあえずランチをということで、息子の希望でバーガーキングへ。
なかなか英語が通じている感じがせず、何度も確認してやっとのことで所望のチーズバーガーを注文。受け取って、席についてやっと食べられるとバーガーにかじりつくと、コロッケバーガー…。あれだけ確認したのに、メニューのチーズバーガーの写真を指さして注文したのに、コロッケバーガー…。そもそもバーガーキングにコロッケバーガーなんてありましたっけ? 日本では見たことがないような…。しかし、ここはベトナム、日本のメニューは関係ありません。そして、事実、眼の前にあるのはコロッケバーガー。チーズなんて入ってない。
これには息子は激怒して「これは詐欺だ」と言い出す始末。「ねぇ、詐欺でしょ? ママはどうしてもっと怒らないの?」と詰める彼。いや、うん…。そうだね。注文とは違うね。だけれど、詐欺…かなぁ…。怒ってもしょうがないし…。というまともな返答は通用しそうにありません(と思いつつ言いましたが笑)。
乗るはずの便が欠航になり、10時間待ちの無情の沙汰に追い打ちをかけるバーガー取り違え。食べたいものも食べられないのか! と怒る気持ちも分からないでもない。あまりこういう怒り方をしない子なので、めったにない経験になったのでしょう。ま、それもよい経験。
その後、結局その航空券は捨て、別の便を予約しなおして当初の2時間遅れ程度で無事ホーチミンに着くことができました。(息子ほど憤りは示さないまでも、さすがの私も10時間、荷物を持ったまま空港で時間を潰すのはしんどすぎます。)
いつもはできない経験ができるのが旅。もちろんそれは楽しい経験も辛い経験もあります。何にせよ、彼が得るものはあったことに私は感謝です。
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