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深淵を覗き込むかのようなエッセイ

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人間の心の奥を覗くという稀有な体験を提供。
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2021年3月の記事一覧

【エッセイ】コピー機、一旦俺と二人で飲みに行こう。

【エッセイ】コピー機、一旦俺と二人で飲みに行こう。

駆け出しの脚本家には、「印刷」という重労働がついて回る。
今ではシナリオコンクールの応募も、wordやPDFのデータをそのまま送信するのが主流になったが、舞台の台本は、印刷して配ったものがそのまま稽古で使われる。まして僕が携わるような手弁当の舞台なら、いちいち製本なんて行わない。
「明日の稽古までに人数分、刷ってきてね!」なんて、ザラにあることだ。

ハッキリ言う。
僕は「印刷」がこの世で一番苦手

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【エッセイ】思わぬ形で自意識が薄まった話

【エッセイ】思わぬ形で自意識が薄まった話

私事ではありますが、この度、noteの累計閲覧数が10000ビューを達成いたしました。
本当にありがとうございます。
特に目標として設定していたわけではないのですが、いざ数字として「これだけ読まれている」という実感を目にすると、「これからも頑張ってみよう」というモチベーションがムクムクと湧いてきます。
これからも何卒、ご贔屓していただければと思います。

とはいえ。
やっぱり、地道なんですよ。

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【エッセイ】毎日が第7話

【エッセイ】毎日が第7話

前にネットで、「人の一生を1日に換算すると?」みたいなのを見たことがあります。
「18歳はまだ朝の6時。これから何だってできる!頑張れ!」的なやつです。
じゃあ、人生を連ドラに換算するとどうなるんだろう?と思いました。

人の一生が約80年だとして、連ドラはだいたい全10話。つまり、80÷10で、8歳/1話ということになります。となると、25歳の僕は、第4話の冒頭ぐらいでしょうか。

いやいや、と

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