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履歴書・職務経歴書(応募書類)  「ウラ読み」のススメ

この記事の骨子

履歴書と職務経歴書を総合して「応募書類」と呼称
応募書類に書かれていることの8割は「都合のいい解釈」
残りの2割は「ほぼ本当」のことが書かれている
過去しか書かれていない点で応募書類は「決算書」と同じ
過去を知りたいなら「前職場へのアンケート」が一番確実
採用可否判断は、未来の展望や伸びしろがわかる「キャリア計画書」で

パレートの法則

「全体数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出している」という法則があります。「80:20の法則」としても有名で

「売上の8割は、顧客の2割が生み出す」
「売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している」

などがよく知られています。

私の経験だと、応募書類にもこの法則はあてはまります。
応募書類に書かれていることの8割は求職者本人の「都合のいい解釈」で、
アピールしたいことのオンパレードです。

ではあとの2割は?
これが、粉飾しようのない「ほぼ真実」が書かれています。

ただし、ここにも策略があります。それは、いいことばかり書いてあったら疑われるため、わざと弱点や失敗談を混ぜている、ということです。
書いても問題ない弱点や失敗談です。
もっと言えば、触れられたくない弱点や失敗を守るための盾です。

応募書類は決算書と同じ

決算書は、一年間の投資と営業活動の結果報告書です。
すでに終わった、過去のことでしかありません。

応募書類も、過去のことでしかないという点では決算書と同じです。
いくら読んでも、応募者の過去のことしかわからないのです。
しかも、応募者に都合のいい解釈で全体の8割が粉飾されているので、ますます本当のところはわかりません。

粉飾された過去情報に惑わされず本当のところを探るために面接があるのですが、質問の根拠が応募書類ばかりだと、応募者の思うつぼになってしまいます。応募書類に目を奪われていると、未来のことを推し量ることは難しい。面接を、過去のことをことさらほじくり返す場所にすると、あまり得るものはありません。

前職場へのアンケートが最適

応募者の過去を本当に知りたいのなら、前職場へのアンケートをおいて
ほかにないでしょう。いわゆる「リファレンスチェックサービス」で、
エン・ジャパンの「ASHIATO」
などがあります。
https://ashiatohr.com/

応募者の仕事ぶりなど、応募書類に書かれていることの本当のところは
どうなのか?が、前の職場の同僚や上司に対するアンケートによってわかります。
応募者本人の都合のいい解釈かも確かめられます。

キャリア計画書の提出を求める

また、応募書類では過去のことしかわからないので、特に
「キャリア計画書」の提出を求めましょう。
これからの自身のキャリアをどう考えているのかについて、
形式自由で書いてもらいます。
面接でも確かめますが、
事前に文字にしてもらうことが重要です。

過去は過去でしかありません。これから、あなたの会社に入って
どんなことを成し遂げてくれるのかが重要です。
そのために、自身の展望を明らかにしてもらい、伸びしろを
しっかりと見極めることに努めましょう。


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