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「高断熱住宅は"夏暑い"」という誤解を解きたい-断熱性能の超基礎の話-
先日、はじめましてのお客さまと打ち合わせをしていたところ、
「高断熱住宅にすると夏は暑いんですよね?」と言われました。
断熱についてしっかりと理解しているプロなら、それは誤解だとすぐに説明できたはずなのに、僕は恥ずかしながらうまく伝えることができませんでした。
その反省として、あの人にもう一度説明するつもりでこのnoteを書きたい。
断熱性能を高めると夏でも涼しく快適に過ごせるのだと伝えたい!
ということで、ここから本題に入っていきます。
そもそも高断熱住宅が夏暑いという話はかなり前からあるみたいで、
その理由の一つが「断熱性能は洋服と同じですよ」という営業マンの説明トークなのではないかなと勝手に思っています。
確かに冬に洋服を着込むと寒さがマシになるように、住宅の断熱性能も高めれば同じことが起きるので、断熱性能を説明するときに洋服に例えるのはわかりやすいですよね。
ただ、「人間の体温」と「家の室温」では温度調節の方法が全くちがうので夏の場合は異なる結果になるというのは抑えておきたいポイントです。
まず、その説明に移る前に断熱性能とはなにか?という話を知らない人のためにカンタンにしてみます。
実は断熱性能を理解する上では"熱の性質"(伝わり方)の理解がすごく重要なんです。
まず熱は高いところから、低いところへ移動する水のような動きをする性質があるんです。
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例えば、沸騰させたお湯をコップにいれてテーブルの上で放置しておくとだんだん冷めてきますよね。
このときに何が起こっているかというと、熱いお湯が持っている熱がコップを通して周りの空気やテーブルに移動しているんです。
つまり"温度差"があると熱の移動が起きるんですね。
ちなみに、お湯と周りの温度が同じになると熱の移動は起きなくなります。
これはお湯と空気の温度の差がなくなるからです。
断熱をしていない家の場合でも同じ理屈です。
真冬に家の中を暖房でガンガンに暖めても、室温と外気温には温度差があるので、そのまま暖房を止めてしばらくすると壁や屋根等から熱は逃げていきます。
しかし、断熱をしていると"熱の移動"が起きにくくなるんです。
皆さんも知っての通り、住宅の壁の中には断熱材という繊維できた綿みたいなものや、硬い発泡スチロールみたいなものが入っていて、これが熱の移動を妨げます。
なので、真冬のような室温のほうが外気温より高い場合でも、熱が外に逃げにくくなりますし、真夏のような外気のほうが高い場合でも、外からの熱の侵入を防ぐことができます。
結果としてエアコンの効きも良くなってきて、省エネになるんですね。
ちなみに夏の場合には外気の温度に加えて、夏の日差しが屋根や外壁に当た
ることで屋根や外壁の表面温度は50度近くなるといわれています。
そのため昔のような屋根や天井の断熱がしっかりされていない場合は、真夏に2階がとても暑くなるんです。
こういうポイントが理解できると断熱性能がすごく大事なことがわかるんじゃないかと思います。
ここからは少し余談ですが、、、
でも、なんで洋服は夏に着込むと熱いのでしょうか?
洋服も断熱性能と同じように熱の移動を防いでいるので、夏に洋服を着込んでいたら住宅と同じように熱くなりにくいはずですよね?
そこで先ほどの「"室温"と"体温"の調節の仕方の違い」がポイントとしてでてきます。
まず室温の場合はエアコンで強制的に調節できますが、
体温の場合は汗が蒸発するときに体の熱を奪っていくことで体温を下げます。
しかし服を着込んでいると、汗は外気に触れにくくなりますし、服の中の空気の湿度はとても高いので汗は蒸発できなくなってしまいますよね。
そうすると日本の夏のような高温多湿の環境では、たくさん服を着込んでいると暑い上に汗びっしょりで不快。。。ということになっちゃいます。
ちょっと当たり前のことを、長々と書きすぎてしまいましたが、言いたいことをまとめると、家の場合は服(断熱)を着込んだほうが夏涼しくなるよ!ということでした!
わかりやすい!参考になった!という方はぜひスキをお願いします!
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