C17 こだわりのマツタケ風炊き込みご飯
コンロにかけて火をつけます。お米を炊くのには、持参してきたコッフェルが非常に役に立ちます。このアルミ製のコッフェルは、ふた付きでしかも簡易的にロックができるので、お米を炊くときにはそれなりに圧力がかかり、いい具合にお米が炊けるのです。日本にいるときも、このようなシチュエーションがいつかあるだろうと思って、かなりお米を炊く練習はしてきました。その成果を試すときが来ました。この旅の中でお湯を沸かしたり、クノールのインスタントスープを作ったり、ここに来てからは絶対に外せないティータイム用の紅茶を煮出すのに使ってきました。
個性的なコンロで火加減を調整するのは至難の業ですが、マッシュルーム(多分…)の炊き込みご飯を食べるために、微妙な火加減をするために格闘します。個人的な経験で確かと言うわけではないですが、ご飯を炊くときに一番必要なのは聴覚だと思います。もちろん火加減は必須ですが、最後の仕上げの段階は火加減というよりは、お鍋の中から聞こえてくる音の聞き分けに成否があると思います。まあ仕上がり間近まではグツグツという音ですが、すっかりお米に火が通り、水分がいよいよなくなってくる頃になると、グツグツがプツプツという感じに変わります。そこであわてて火を止めるとベッチャリとして水っぽい、いわゆるおかゆに近い仕上がりになります。そこでプツプツからしばらく放っておきます。すると蓋の脇から湧き上がっていたねっとりした湯気が少なくなり、微妙に焦げ臭い匂いが漂ってきます。ほとんど水分が蒸発して、なべ底のお米が焦げ始めた証拠です。当然そのまま放置すると、せっかく炊いたご飯はおこげご飯になります。しかしおいしいお米に仕上げるためには、このギリギリの辛抱が大切になります。プツプツという音はもう少し高い音になり、パチパチという「もういっぱいいっぱい」というお米からの悲鳴が聞こえてきますが、ここでも「後もう少しだ!」と最後の辛抱します。さらに高音のピチピチという音になれば「もう我慢できない!だめだぁー」という我慢の限界が訪れた時点で、火を止めます。
さて、はたして西洋マツタケ風炊き込みごはんの出来は…?
ヨーロッパで主に流通しているロングライスを上手に炊く方法
ヨーロッパで主に流通しているロングライスは、日本の短粒米とは異なるため、炊き方にも工夫が必要です。ロングライスを上手に炊くためには、以下の手順を守ると良いです。
洗米: ロングライスも洗うことで、余分なデンプンを取り除くことができます。2〜3回水を替えて、軽く洗います。
浸水: 洗米後、約30分から1時間程度水に浸しておきます。これにより、米が均等に水分を吸収し、ふっくらとした炊き上がりになります。
水加減: ロングライスの場合、水の量は米の1.5倍から2倍程度が適切です。浸水後の水を切り、新たに炊くための水を加えます。
炊飯: 中火で炊き始め、沸騰したら弱火にして15〜20分ほど炊き続けます。蓋はあまり開けないようにし、蒸気を逃がさないようにします。
蒸らし: 炊き上がったら火を止め、蓋をしたまま10〜15分程度蒸らします。これにより、米が均等に蒸気を吸収し、さらにふっくらとした仕上がりになります。
ほぐし: 蒸らしが終わったら、しゃもじで軽くほぐします。これにより、米が均等にほぐれ、ふっくらとした食感が楽しめます。
以上の手順を守ることで、ヨーロッパのロングライスでも美味しく炊き上げることができます。炊飯器がない環境でも、この方法で美味しいご飯を楽しむことができます。
続く…
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