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*DAY3 Sagrada Família / 1月16日(Thu) ---4

管理事務分館の窓からはサグラダ・ファミリアが見えて、ちょうど地図上でまっすぐの位置にあることが分かった。サグラダ・ファミリアの背が高いということもあるが、何も遮るものがなくしっかり見えるのがすごい。
今回は電車を使ったけど、サグラダ・ファミリアからサン・パウ病院までの距離は歩いて10分ほどらしいので、ここまで散歩してくるのもいいかもしれない(逆にその方が迷わないかも……)。

余韻に浸る間もなく、次なる目的地であるグエル公園をマップ検索。
チュロスのカフェで休憩したものの、サグラダ・ファミリアとサン・パウ病院をしっかり見たあとなので足はなかなか疲れていた。本当は一息ついてお茶でもしたかったが、チケットは16時に予約していて開館時間は18時まで。我々に休む時間はない。
検索結果に出たルートのバス停までは坂道で、下から上まで坂を上る。
「坂です!」「坂ですね!」と分かりきったことを話しながら進んだ。

バスまでの道は一苦労だったけど、無事に乗りたかった時間に乗車することができた。座りたいなぁと思いつつ、車内に空席はなく残念。その後もバスはどんどん坂を登って進み、ルートに表示された目的のバス停に到着した。しかし、そこからまた徒歩で上へと上がらなければならなかった。
観光地でみんなが来る場所なのに?と思ってあとから調べてみると、グエル公園の目の前に到着する無料シャトルバスがあったみたい。いや、そうですよね……!

今回はグーグルマップに頼りすぎて、その場その場で調べていたから仕方ない。そんな情報は知らなかったので、私たちはシンプルにマップのルート上を歩いた。結構きついね……!と話しながらも、16時というリミットはあるので一歩ずつ着実に進む。多分ここで時間の制限がなければあんなにサクサク進めなかったので、疲れたけどそれはそれで良かったのかもしれない。


坂を登りきり、グエル公園に到着!
日はだいぶ下がり、影の部分も多くなってきた。入口は正面よりも右手にあり、正面にあるのは出口。ちょうどその出口を挟んで2つ、お菓子の家のような建物があり、全体はクッキーのようなブラウンで屋根が白く、ホワイトチョコで雪をかけたみたい。童話のような世界観に一気にテンションが上がった。

グエル公園もアントニ・ガウディの作品群の1つで、1900年から1914年にかけて建てられたもの。この屋根の白い建物2つは本当にお菓子の家がモチーフなんだそう。

時刻はちょうど16時。マップなどを配ってくれるところでは大体「Where are you from?」と聞いてくれるので、「from Japan」と答えれば日本語のマップをもらうことができる。
敷地内に入ると、カラフルなタイルで彩られた大きなトカゲがお出迎え。これはグエル公園のシンボル的な存在で、お土産のモチーフにもたくさん使われていた。列柱ホール、ブガデラの回廊と進み、列柱ホールはタイルによるモザイクアートが素敵だった。

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この辺りから2人とも疲れが見え始めた。明らかに写真を撮る枚数が減っているし、口数も少なくなっていた。吸収するものが多すぎて、もう気持ちの容量が足りなかった。目に焼き付けることで精一杯だったが、せっかく来たんだから、と私はまたカメラを起動させた。

坂をあれだけ登ったかいがあり、上にある大広場から見た景色はすごくきれいだった。バルセロナの街と、水色と淡い藍色のグラデーションの空。大広場の周りはぐるっとベンチになっていて、波のようなカーブとタイルアートが美しい。一周ベンチなので混んでいてもどこかしらは空いていて、私たちも座ることができた。

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ここでmamiさん、疲れがピーク。私がカメラを向けようが、何をしようが無の状態。相当眠かったんだろうなぁ。だんだんとオレンジ色になっていく空と共に、なんだか哀愁漂う。
私も一旦座ったら、足が結構疲れていると感じた。

大広場から降りて、お菓子の家の1つである「守衛の家」の内部が見学可能なのでその列に並ぶことに。中に入れる定員が決まっているため、外でしばし待機。日が落ちたため少し寒くなった。

列に並んでいる際、私は初めての経験をした。
なんと、鳥の排泄物と思われるものを頰で受け止めたのである。少量だったので、雨か、どこからか水が飛んできたのかと一瞬思ったが、それだ、とすぐに分かった。今思い返せばなかなか衝撃的なことだが、そのとき我々は疲れていて、リアクションすらもうできなくなっていた。

私が「なんか、ついたっぽいな」と言うと、
mamiさんは「え、鳥? まじか」
と言って、会話が終了。

「うわー」、とか、「えっ!」みたいな表情を変えるようなリアクションがとれず、mamiさんの反応もとっても薄かったので、私もその流れでとても冷静に対応し、持っていた除菌シートで顔を拭き、さらにティッシュで拭き取った。内心、悲しさと面白さで感情は複雑だったが、そういうときは運気がついたってことだよな、と前向きに考えて事を終えたのだった。でも実際髪の毛や服につかなくて良かったし、なんなら目に入らなくて良かった……。

人生初の体験を、スペイン・バルセロナの世界遺産で体験したのである。

見学の列は早く進み、すぐに順番が来て中に入れた。中ではガウディ作品についてのビデオが流れていたが、疲れ切っていた我々はさらりと中を周って見学を終えた。ここまでくるともはや見ている意味があるのかと思われそうだが、一応見たのか見ていないのかは違うと思う。その場所に何があったのかは知ったのだから。

その後、もう一度トイレの鏡を見て他に鳥の被害を受けていないか確認。逆に疑わしいほど何もなく大丈夫だった。


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