本日の読書

「悪い夏」染井 為人 (著)

26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。
同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に
肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと
女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の
世界から足を踏み外して――。生活保護を不正受給する小悪党、
貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。
加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へ叩き堕とす!
第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。

いやぁ、面白かった！
同著者の「滅茶苦茶」という本が面白かったので
著者読みをすることに決め、いろいろ買ったうちの一冊。

同著者の「正体」は読んだが、あまり印象に残ってなかった。
しかし、滅茶苦茶と「悪い夏」はとてもおもしろかった。
なんといっても、最後にどんでん返しとかカタルシスを
感じるような構成ではなく、はじめの方から平均（以上だが）して
面白い構成なので、集中力が長続きしない僕でも
飽きることなく、一気読みできた。
こんなに面白かったのは、まさきとしかの「あなたが殺したのは誰」
以来かもしれない。

軽快で読みやすく、決して「文学」ではないので、
こういう本を読む自分は本当の「読書家」ではないのでは？
などとも思うが、この本は横溝ミステリー大賞を
受賞してるので、プロの目から見ても、よく出来た作品なのだと
溜飲がさがる。

今日の午前は、保険会社での契約更新。
「保険のおばちゃん」というと色眼鏡で見られがちだが、
めっちゃ大変な仕事だと、その（必要）書類量から見ても
うかがえる。
それに今はパッド型の端末を使っての作業だから
機械操作を覚えるのも大変だろうし、無理難題を言ってくる
クレーマー対策も大変だと、改めて思った。
自分に、もっとも出来ない職業だと感じた次第だ。