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10〜30人のうちに人事を1名採用する3つの理由

ある経営者の方からの一本の電話

ちょうど半年前に知り合いの経営者の方から相談を受けたことがありました。

その人はスタートアップ企業の経営者さんで、30人規模まで大きくなってきたところでした。

そろそろ自分一人で人事まで見ていると時間がかかるため人事を採用するかどうか迷っているということでした。

今後の事業計画を達成するためには、新年度に30名の採用をしていかないと行けない状況でした。

そこで人事を1名採用することで対応できるかどうかということが不安だった。

そして、つい最近お会いする機会があり、人事を1名採用することができたそうです。

入社された人事のスキルによってはメリットもありますがデメリットも多いは事実です。

特にスタートアップ企業にとっては資金もありませんし、専門家を採用することはリスクがあると思われているため避けられることが多いのですが、実は早ければ早いほど良いケースもあります。

もし、専門家を採用することについて、躊躇をしているのであれば内部から育成することもあります。

会社がどのステージにいるのかによって大きくかわりますので、一概に正解があるというわけではありません。

人事が入社するメリット

人事が入社することによって3つのメリットがあります。

その3つについてお話をしていくことにします。

その1:採用業務、労務業務、研修業務、給与計算などを任せることができる

広告媒体の出稿、エージェントコントロール、面接日程の調整、連絡など採用に関するルーチンワークを任せることができる。
その他付随する業務についてはすべて任せることができるようになるため、社長がする仕事に集中することができるようになる。

会食はもちろん、重要な商談へ顔を出すことなどもできるようになるため、業務が円滑にスピーディーに進んでいくことが見込まれる。

その2:採用のノウハウが蓄積する

採用経験がない社長はノウハウがないため、ノウハウをキャッチアップしながら進めていく必要がありました。

採用経験がある方がジョインすれば、それまで蓄えてきた採用ノウハウがあるため、自社の採用もスケールすることが期待できます。

その3:スピードが上がり、リードタイムが短縮できる

専任担当ですので、採用業務スピードは上がります。
クイックレスポンスをすることにより、求職者様のイメージも良くなりますね。

この他にも人事がジョインすることによって得られる効果はたくさんあります。

計画通りに採用をすることができると現場も落ち着き、さらに業務拡大ができるチャンスがあります。

しかし、メリットだけではありません。

ここではデメリットについてもお話しておきます。

人事が入社すると起こりうるデメリット

その1:判断スピードが鈍化する

エンジニア、デザイナー、経営企画など人事担当が書類選考ジャッジが難しい職種は、人事担当はジャッジができません。

各担当に書類選考を回して結果を待ちます。

今まで社長様が数時間でジャッジしていた書類選考を、人事⇒各職種担当⇒人事⇒求職者へご連絡と、時間がかかってしまうのです。

この時間が1週間とか経過してしまうこともあります。

その2:過去の成功体験に執着してしまう

人材業界出身、もしくは別企業で採用担当をされていた方は、「今まで経験してきた採用手法」で採用活動を進める傾向にあります。

ただ、業界や企業規模によってマッチする手法は異なりますし、ここ最近はトレンドの採用手法が1年ごとに変わります。

広告媒体⇒エージェント⇒SNS、blog⇒リファラル採用のように。

今までの採用手法に固執してしまった結果、採用活動がスケールしなくなってしまう事例も多々あります。

その3:各担当とのコミュニケーションがとれなくなった

社長からすると目に見えない問題かもしれません。ただ表面化しないだけで、色々な企業様で問題になっていることが多々あります。

例えばいろいろな事例を上げていくことにしましょう。

A社では採用担当と現場責任者、社長がうまくコミュニケーションが取れておらず、内定は出ますが辞退になってしまっている。

B社では採用担当と営業出身の執行役員のウマが合わず、執行役員主導で採用活動を進めてしまい、収集がつかない。

採用担当が社長をマネジメントしきれずに、採用計画がわからなくなってしまい、エージェントに誤報が伝わってしまう。

など、いろいろなケースが発生し、応募者にも迷惑がかかるケースもあります。

うちの会社に限って…と思っていたら危険信号

「いやいや、うちの会社はそれは無いだろう」と思っている社長様も多いかと思いますが、問題点が表面化していないだけで、実はうまくいっていないケースを私は幾度となく見てきているのは事実です。

また、似ているケースとして「業務スピード」もネックになることが多いです。
社長⇒採用担当に「あれ、やっておいて」と言ったことに対して、採用担当が覚えてはいるものの取り組んでいない、というケースもよく見受けられます。

採用業務はどうしても受け身になってしまう業務が多いため、攻めの姿勢で主体的に取り組めている採用担当の方って意外と少ないものです。

「人事を採用できて良かった!」とホッとする前に、きちんと人事もマネジメントすることをオススメします。

「問題点が表面化することは無いと」割り切ってマネジメントをしていただいたほうがうまくいくことは多いでしょう。

採用業務は専門職です。

専門的なスキルを持った方が入社した際に、全てお任せしようと信頼することは素晴らしいのですが、1年経過して、全く人材を採用できなかった、という結果が出てしまう企業様もあります。

もう一度、自社の採用について考え直してみる機会があってもいいのではないでしょうか。

なんとなく惰性でやってしまっていたり、ルーチンワークでキャパオーバーになっていることもよくありますので、社長のみなさんももう一度しっかり採用担当のマネージメントについて考えてください。

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