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病院から企業への転職!初めてだらけでお悩みの医療従事者の皆さまへ

前回は私がカルディオインテリジェンスへ転職したきっかけ、今後の展望について語らせて頂きました。検査技師の皆さんにも、企業への転職を考えている⽅がいらっしゃると思います。
そこで今回は、会社での臨床検査技師の役割って?転職した時に困ったことは?そんな疑問にお答えします!


まずは私の会社紹介

私の勤めているカルディオインテリジェンスは”世界中の⼈に不整脈診断を届ける”を企業理念に、⻑時間⼼電図解析に特化した⼼電図判定⼈⼯知能(AI)の開発を⾏っています。
⻑時間⼼電図の解析、臨床検査技師で所謂”⽣理検査”を担っていた⽅にはその⼤変さとデータの膨⼤さは想像に難くないと思います。
近年は⼩型化や患者負担の軽減が進み、24時間以上記録できるデバイスが次々登場してました。まさに⼼電計デバイス戦国時代。なのに、解析は未だに⼈任せ。。。
このギャップを解消するために、私たちカルディオインテリジェンスはこれまで解析を担ってきた臨床検査技師をはじめとする医療従事者の皆さん⾃⾝が、より便利で使いやすいと感じてもらえるAI作り、ソフトウェア作りを⽬指しています。

会社における臨床検査技師の役割とは

AIやソフトウェアの開発者が医療従事者というケースはほとんどないと思います。他のnote記事にあるように、医療業界は初めてという⽅が多いです。
弊社のCTOをはじめとするエンジニアの皆さんは勉強熱⼼なので⼼電図に関する知識もマニアックな領域までご存じです。でも、どのように⻑時間⼼電図を解析しているか?そしてその結果をどのように治療に役⽴てているのか?という実際の現場は知らないことも多いのではと感じます。

そこで我々検査技師の出番です!
⻑時間⼼電図を記録・解析することの意義、そこで⾒つかる不整脈所⾒などの⼼電図の知識を活かし、また現場で実際にソフトウェアを使っていた感覚をもとに、「もっとこの作業を簡単にしたい」「この画⾯にこの情報はいらないよ」「結果はこういう表⽰⽅法にするのは?」などのフィードバックを率直に伝えさせてもらっています。

⾃分で提案した機能が盛り込まれるときの喜びは、医療機関で働いていた時には得られない感動があります。時には⾔語化が難しく、うまく伝えられないこともありますが、嫌な顔ひとつせず何とか形にしてくださるシステム開発部⾨の皆さんには本当に感謝しています。
こういった意⾒を⾔いやすい、そして実際に取り⼊れてもらえる会社だからこそ、医療従事者でも活躍の場をいただけているなと感じています。

転職してみて最初に困ったこと

私がカルディオインテリジェンスに⼊職したのは2年前。丁度東京へ転居するタイミングでした。それまで地⽅の病院に勤めていたので、そもそもベンチャー企業とは?会社ってどんなことするの?東京の通勤って⼤変そう〜!と転職後のイメージは全くついていませんでした。

最初につまづいた事をいくつか書き出すと…

slack?drop box?zoom?asana?社内で使うツールが初めてのものばかり!

基本的に病院はオフライン環境。上記で挙げるようなツールは全く使ったことがない状態でした。皆さんの⾒よう⾒まねで使っていくうちに次第に慣れてきましたが、最初はこれらを使いこなすのに必死(笑)
今では⼈に教えられるぐらいには成⻑しました!

ビジネス⽤語がわからない…

医療業界でもタキってる、フラッター、CAVB、など略語が多数存在しますがそれは企業でも⼀緒。最初はよくわからないビジネス⽤語が出てくる度にGoogle検索していました。
未だに分からない単語が会話に出てくることがありますが、素直に聞くと皆さん教えてくださいます。聞いた⽅が早いこともありますよね。

PowerPoint、Excel、Wordってこんなに使うんだ

学会発表や件数の集計、マニュアル作成でこれらに触れることはありました
が、利⽤頻度がぐんっと上がりました。特にPowerPointとExcel。社内でプレゼンしたり簡単な関数を使った作業はできるようになりましたが、⾒やすくまとめて⼈に伝えるって難しいなぁと⽇々痛感しています。

はじめての名刺、そして交換!

病院で働いていた時には⾃分の名刺はもっておらず、メーカーの⽅から名刺をいただくことはあっても交換することはありませんでした。⽣まれて初めての名刺交換はドキドキもの!
社内研修でもトレーニングがありましたが、未だに⼤⼈数だと緊張します。

元々PCをつかった作業に抵抗がなかったことと、まわりの皆様のサポートもありつつ、今では不⾃由なく仕事ができています!
どんな業界でも最初は⼾惑いがつきもの。⾃分の得意を伸ばしながら、苦⼿なこともゆっくりと時間をかけてトライさせてもらえる環境がありがたかったです。

さいごに

医療機関を⾶び出し、企業へ転職するってとても勇気のいることだと思います。
ですが実際に転職を経験してみて、本当に求められることは医療機関でも企業でも同じだと実感しています。
「チャレンジしたい!もっとできることを広げたい!」そんな志をもつ技師の皆さんへ、同じ臨床検査技師として今回の内容がお役に⽴てれば幸いです。