#読書
「みどりいせき」を読んで
〇〇賞受賞作だから読むということは普段しないが、たまたまXで目にした著者の三島由紀夫賞受賞スピーチが魅力的だったので読んでみたくなった。
読み始めたらもう著者のことは忘れて作品の世界にのめり込んだ。
ジャンルでいえば青春小説になる。
私は青春小説が大好物なのだ。
古くはサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』、ジャンディ・ネルソンの『君に太陽を』も大好きな小説だ。
青春小説といえば、周りとうまく
「荒野のおおかみ」を読んで
ヘルマン・ヘッセ
「荒野のおおかみ」
(Der Steppenwolf) 1927
狼好きなので、タイトルに惹かれて読んでみた。
動物の狼ではなく、「荒野のおおかみ」を自称するヘッセ自身を投影した五十歳男性の物語だった。
巻末訳者(高橋健二)解説によれば《小説としての構想もととのっていない》《当初は読者を失望させ、嘆かせた》《いろいろな点で波乱を巻き起こした問題の多い作品》ということで、かなり
「手の倫理」を読んで
感覚のヒエラルキーとは
視覚、聴覚……精神的、上位
嗅覚、味覚、触覚……動物的、下位
ということらしい。確かに人は視覚に大きく頼っているし、失った場合の重大さを考えても視力>聴力>嗅覚・味覚、というのはわかる。
触覚に至っては失うことも持ってることも意識にのぼることは少ないのでは。
そんな「触覚」の大切さについて、とくに人に対して「さわる」「ふれる」ことについて深く考えてみる本。
日本人は体に触
死んでから花をほしがる奴なんているもんか問題
ありてなければ 「無常」の日本精神史/竹内整一
読了。
はかなさとは何か。
花火のはかなさを愛でる日本人の精神性はどこから来るのか。
万葉から近現代まで思考されてきた「はかなさ」の正体に迫る。
付箋が山盛りになってしまった。
それもそのはず、巻末の解説にある通り、この本は「竹内流の引用の万華鏡で諭す言葉の小宇宙」「言葉の玉手箱のような珠玉の一冊」なのだ(彦摩呂?)
はかなさを知るのはいつだろ