320日目(バスが風邪をひいた)
11月くらいから、一時保育にバスで通っている。ところが2月に入るとバスが激減。この路線は大学へ通じているからだ。
バスも風邪をひく
二月の初旬、一時保育の日、いつものようにバス停に行くと何とバスが来ない。時刻表をよくみてみると、今日はBの時刻表であった。平日は大体Aの時刻表でたくさんバスが来る(8時台は10本程度)のだが、Bの日はとにかく少ない(1本とか)。
次のバスは30分後。登園時間に間に合わないと思い、
「今日はバス風邪ひいて来ないわ」「おうち帰って車でいこう」
そう言って帰ろうとすると号泣する次女。何とかなだめてその日は一時保育へ車で出かけるも、終始不機嫌。
次女も風邪をひく
その週の最後の一時保育を終えた夜、寝たはずの次女がぐずりだし、嘔吐。その後も何度かもどして夜中大変であった。すこし発熱も。どうやら、バスの風邪がうつったみたいだ。
週末の間に風邪は収まり、月曜日には元気に外であそんだ。
だが、火曜日。次女のコンディションは上がらず。「行きたくない」とめそめそ。何とか気分を上げようと、あの手この手も通じず。最後まで抱っこして、なだめるしかなかった。
火~木の3日間ある一時保育の3日目はとうとう行けず(前日から長女は早退して、この日もお休み)。この日、次女は下痢をした。風邪は治っていなかった。
3連休、とにかくゆっくりまったり。妻にも協力してもらい、次女といちゃいちゃ過ごすことを心掛けた。月曜も長女は学校を休んだが、概ねテレビを見ていたので次女と過ごす。
だが、その日の夕方、明日は一時保育があることを告げると再びぐずりモード。その日は何とかなだめすかし、落ち着かせるのには時間が掛かった。
バスの風邪が治った
そしてきょうの一時保育。やはり朝からぐずる。先週の様子を見て、今日も休みかなあ、と覚悟していた。
だが、何とか行けるといいな、一度行けると復活するのでは、との希望にかけ、数少ないバスに乗って少し遅れて一時保育へ行くことを決意。
「バス、風邪治ったらしいよ!」
渾身の笑顔で次女を誘う。
「そうなの?」
次女のぐずりが止まる。これはチャンスだ。
「バス停まで行こう!」
「歩いていきたい」
「わかった!」
荷物を持ってバス停へ。少しでも楽しい気分になるように歌を歌いながら。
「バス、本当に風邪治ったの?」
「治ったよ!」
次女の不安を一掃しようと努めて楽しくふるまう。バス停に行ってみると、
「きょうはバスがたくさん来る!」
思わず私は声を出した。そう、2月後半はAの時刻表だったのだ。
わずかな希望にかけてここまで来てよかった。バスが来ると
「来たー!」
次女が叫ぶ。
「バスさんお風邪治ったね!」
一気に笑顔になる次女。
「ばーすのたいやーくるくーる」
歌いだす次女。一時保育最寄りのバス停まであと少し。停車ボタンを押す。
停車して、バスから降りる。
「バスさん元気になったね!バイバーイ」
そこからいつもの坂道をかくれんぼやだっこをしながらゆっくり登る。最後の最後で「おうち帰る」「いきたくない」とぐずりかかるも「だいじょうぶ、たのしいよ!」と声を掛け。すこし強引ではあるが何とか登園。
別れ際は目に涙をためていたが、それは一瞬のこと。お迎えにいくと保育士さんから「今日は元気でしたよ!」の一言に、一安心。
帰りの車では、友達や先生の名前、おもちゃで遊んだり、おひるごはんのサンドイッチを食べたりしたことを教えてくれた。楽しい時間もそうでない時間もあったようだが、なんとか無事一日過ごすことができた。
仮病
翌日、よし、これでいけるかな?そう思って、
「今日もバスに乗っていこうー!」
と声を掛ける。すると、次女
「バスさん、風邪ひいてるんじゃない?」
子育ては修行だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?