セマンティックタイムp.003
ゴルフのスイングを練習する中高年男性らを横目に見ながら衣替えに失敗した姿で脇汗をじっとりと秘めている午前9時。
なま暑い陽射しの下で河川堤防を歩いていると、大雨で氾濫し大うねりしている川から突出した構造物で羽を休める大きな白い鳥になった気分がする。
これは、おびただしい数の車の走行音がかすかに聞こえる高架下であてもなく時間を消費するために歩いているとある中年女の心情だ。
何故こんなところを歩いているのか問われたりしたあかつきには、発狂して頭から謎の液体を噴霧してしまうかもし