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パン屋はやめとけ?需要・将来性をデータとイラストで可視化してみた【市場分析】
どもー。
分析太郎です。
今回はパン屋の
市場分析レポートです。
仕事の将来性を把握する上で
市場分析は必要不可欠です。
起業するにせよ転職するにせよ、
将来性を把握しておかないと、
キャリア選択で痛い目を見ます。
なので分析太郎が、
データとイラストを駆使して、
将来性を分析しました。
それでは、見ていきましょう。
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パン屋の将来性
まずは需給バランスを理解する
前編では、パン屋業界の
将来性を確認していきましょう。
その前に、需給バランスについて説明します。
世の中には様々な市場があり、
その中でお金が取引されています。
そして市場の中には、
供給(事業者)と需要(お客様)が
存在します。
これらを釣りで例えるなら、
市場=釣り堀
供給=釣り人
需要=狙っている魚
と言えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697694131963-fBW4rdMKc5.png?width=800)
そして、需要と供給にはバランスがあります。
イラストにするとこんな感じです。
![](https://assets.st-note.com/img/1697694131921-6ypjOnRTm7.png?width=800)
本レポートでは、
八百屋市場が4つのうち
どこに分類されるかを、
行政機関と業界団体のデータを
フル活用して考察していきます。
それでは、本題に話を移しましょう。
パン屋の市場規模
それでは最初に、
パン屋業界の
市場規模を確認しましょう。
経済センサス(総務省・経済産業省)の
データによれば、2021年のパン小売業の
市場規模は2.1兆円、推移は2016年比で
減少傾向でした。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697768659721-RG0Lkc2xCM.png?width=800)
出典①:H24 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:H28 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典③:R3 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
12~16年で47.9%増加してましたから、
恐らくコロナの影響もあり、
業界全体の売上がガクンと
落ちたと考えられます。
それでは、
事業所数別で見てみましょう。
上のグラフを、
1事業所だけで経営しているところと、
複数の事業所を抱えて経営しているところで、
分類してみました。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697769158749-gMKVZdFgmx.png?width=800)
出典①:H24 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:H28 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典③:R3 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
単独事業所(青)は、
マイナスしていないようです。
複数事業所に関しては、
12~16年で70%以上成長したので、
16~21年でその跳ね返りがあったと
言えるでしょう。
あの神戸屋も小売事業を
規模縮小していますから、
影響は大きかったと言えそうです。
では、
一事業所当たりの売上高は
どのように推移しているでしょうか。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697769679426-RDAytjVR8w.png?width=800)
出典①:H24 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:H28 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典③:R3 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
これは後で見ていきますが、
パン屋事業所数の変動が
大きく影響していると
考えられます。
ところで調べていて
こう思いました。
「パン屋って平均で年2,000万も売るんだ…」
気になったので深掘りします。
僕がイメージする個人のパン屋さんは、
自分で作って自分で売る、つまり製造小売の
パン屋さんです。
経済センサスの産業分類では、
H28年まで「パン小売業(製造小売)」という
詳細分類がありましたので、この分類で、
かつ単独事務所のデータを確認しましょう。
表を作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697769823776-ezsqCxMyfJ.png?width=800)
出典:H28 経済センサス 活動調査(総務省・経済産業省)
製造小売で単独事務所、つまり
自分で作って自分で売る個人のパン屋でも、
やはり年間2,000万近く売り上げるようですね。
少し驚きでした。
同規模の市場には
下記が挙げられます。
レンタカー(6,480億円)
スポーツ教室(6,510億円)
冷凍食品(7,130億円)
国内市場の立ち位置としてはこのあたりです。
![](https://assets.st-note.com/img/1697769916175-HPmis5fsEE.png?width=800)
出典:市場規模マップ
この市場で、需給バランスは
どうなっているのでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1697770022566-PGT5L8cjYw.png?width=800)
確認していきましょう。
パン屋市場の供給の推移
それでは、パン屋市場の
需給バランスを確認しましょう。
まずは供給から確認します。
パン屋の数がどのように
推移しているか見て見ましょう。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697770105497-HE4DwUz1NM.png?width=800)
出典①:H24 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:H28 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典③:R3 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
総事業所数は、
2016年と比較して、
9.5%減少していました。
従業者数の推移も確認して見ましょう。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697770237206-lwMB7MjvLk.png?width=800)
出典①:H24 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:H28 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典③:R3 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
事業所数も従業者数も、
12~16で急成長して、
16~21年で縮小しているようです。
では、需要はどう
推移しているでしょうか。
確認していきましょう。
パン屋市場の需要の推移
それでは、
パン屋市場の
需要を確認しましょう。
ここでは
・パン購入金額の推移
・パン購入数量の推移
について、お米と比較しながら
確認して見ましょう。
まずはパン購入金額の推移についてです。
表を作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697960348254-SR0BNI06oR.png?width=800)
出典:家計調査(総務省)
日本人はお米よりも
パンに多くお金出してるんですね…。
驚きです。
2000年の値を100とした場合の、
指数の変化はこのような感じです。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697870816300-JZGosGMeVS.png?width=800)
※2000年を基準年とした場合
出典:家計調査(総務省)
差は開く一方ですね。
2000年からの約20年間で、
パンの年平均購入金額は20%ほど増え、
お米のそれは50%ほど減少しています。
パンの需要は増えつつあると言えます。
それでは、
購入数量も確認しましょう。
表を作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697871196444-Qn3pKaE6CQ.png?width=800)
出典:家計調査(総務省)
こちらも、差は開く一方のようです。
パン購入数量に大きな変化はありませんが、
お米はやはり減少し続けています。
2000年の値を100とした場合の、
指数の変化はこのような感じです。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697871360577-IH7MqAPxm1.png?width=800)
出典:家計調査(総務省)
このままの推移が続けば、
さらパンと米の購入数量には
大きな差が開くでしょう。
では、コロナ禍を経て、
直近ではどう推移して
いるでしょうか。
一般社団法人 日本パン工業会と
農林水産省のデータから、
2021/1~2023/8のパン生産量の
推移を確認しましょう。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1698112454516-EUqfx6AFUw.png?width=800)
※「学給パン」を除く一般向け生産量をもとに作成
出典①:パン類の月別生産数量(一般社団法人 日本パン工業会)
出典②:R5.3 食品製造業の生産動向(農林水産省)
出典③:R5.4 食品製造業の生産動向(農林水産省)
出典④:R5.6 食品製造業の生産動向(農林水産省)
出典⑤:R5.7 食品製造業の生産動向(農林水産省)
出典⑥:R5.8 食品製造業の生産動向(農林水産省)
2023年に入っても、
パンの生産量は2021年水準まで
戻っていないようです。
今後どう推移していくか、
見守る必要がありますね。
分析太郎の結論
まとめると、
パン屋市場の
需給バランスはこうです。
供給:事業所数も従業者数も2016年から減少傾向。
需要:2000年時点と比較すると、世帯あたり年平均購入金額・数量ともに増加しているが、コロナ禍以降、パンの生産量が増えていない。
結論を出しますね。
冒頭の需給バランス四分類で言えば、
ここに当てはまりつつあるのでは
ないでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1698156445872-us1SQL9FjW.png?width=800)
いかがでしたでしょうか。
ただ、これは日本全体の需給バランスであり、
当然ですが地域によって偏りが生まれます。
日本は他国と比較しても、
地域によって文化が消費性向が
段違いに異なります。
従って、
日本全体だけでなく、
さらにお住まいの地域についても
詳しく分析する必要があります。
そこで後編からは、
パン屋市場のレッドオーシャン・
ブルーオーシャンな都道府県を
特定していきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1698195095752-HafgineJJI.png?width=800)
都道府県ごとのパン屋一店舗あたりの人口を求めました
お住いの地域はいかがでしょうか
![](https://assets.st-note.com/img/1698194843888-UeFa0VJBnX.png?width=800)
お住いに地域はどこに分類されているでしょうか
![](https://assets.st-note.com/img/1698194730275-YNoEjc4J7F.png)
お住いに地域はどこに分類されているでしょうか
![](https://assets.st-note.com/img/1698194784246-5CMTudNEhf.png?width=800)
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