本に魔法をかける仕事。-販促物編
マーケティング部の芳賀です。
今日は本を売ることについて、向き合ってみたいと思います。
まずは、販促物のお話。
販促物とはなんぞやという方のために簡単に説明しますと、
お店の店頭で商品のそばに置かれているPOPやパネル、化粧箱などのことをそう呼んでいます。
そんな販促物について、これまでの試行錯誤の歴史を写真を交えながら振り返りたいと思います。
これまで、本の売り方について、たくさんのことを学びました。
今でもつい昨日のように
書店員さんからアドバイスいただいたお言葉や色々な場面を思い出します。
本の売り方について、中でも1番印象的だったのがPOPです。それまで全然売れていなかった本が、一言POPを添えただけで、急に売れ始める。
そんな現象を何度も目にしました。
中には10年前の本が売れてベストセラーになったことも。
書店で置かれている本は喋りません。
中身がいかに素晴らしい内容でも手にとって貰わなければ伝わりません。
そして、たとえお客様に手に取っていただいたとしても、店頭ではその良さを全て伝えることができないのです。
なぜか。
それは、本が
お菓子みたいに
味を知っていてリピートして買うものもでもなく
家電製品みたいに
購入した人皆がある一定の結果を得られるものでもなく
服のように(試着して)すぐにその商品が自分にあっているかを判断できるものではないからです。
本は
手にとって、
買って、
読んで、
はじめて
買ってよかったと思いますよね。
買ってよかったと思うまですごく時間がかかるものです。だから、書店店頭で買うときは、この本、買うべきかなと沢山迷うと思うのです。
そして買ってよかったと思っても、同じ本をは自分のために何冊も買う人はほとんどいません。
本は一期一会。在るべき本を、在るべき時に、在るべき場所に並べる。それが、書店営業の大事なお仕事のひとつです。
そして、もしそれでも売れない時は、ここに在るよ!あなたにおすすめですよと、本にしゃべらせるのです。
POPやパネルなどの販促物は「本にしゃべらせる魔法」だと思っています。
アイキャッチになる色や形
通りすがりの人にもグサっと刺さる文言
デザイン
商品への誘導
これら全てにこだわりながら、様々な人が関わって制作しています。そこに少しずつ想いが加わることで、魔法がかかっていくのです。
ここからはこれまでの中でも、選りすぐりの文響社の販促物の写真を振り返っていきたいと思いますのでご笑覧ください。
▼「出世するキレ方」(楠元博丈著)編 ひとこと:記念すべき芳賀入社後初(文響社2冊目)の本。当時なんでも屋(総務)だった方が一生懸命心を込めて「キレキレ人形」を1日3体ペースでチクチク縫って作っていました。まさに魂のこもった販促物です。
▼「人生はニャンとかなる!」シリーズ 水野敬也・長沼直樹著 ひとこと:ここはもうひたすら猫頼り。やっぱり猫写真には人を引き付ける強さがありますニャー。ねこねこねこねこ、いぬ、ねこねこ、たまにきりん、そんな感じです。
↑中身はどんどん見せちゃえ作戦。
↓梱包、発送も自力でやっていたころ(懐かしい)ひとつひとつお客様の心に届くように、願いながら詰めていました。
↑本に最高の晴れ舞台を!ということで、ステージまで作っちゃいました笑
▼「スパルタ婚活塾」水野敬也著 ひとこと:墨文字で勝負!!書籍内の教えから8つほどPOPに抜粋しました。書店さんによって置かれているPOPが違うという展開に。
▼「超一流の雑談力」 安田正著 ひとこと:可愛いのぼり旗を製作!こちらの書籍、発売から5年経った今でも売れに売れ続け、現在累計78万部突破中!
▼「1日がしあわせになる朝ごはん」 小田真規子著 ひとこと:パンでガーランドを作りました。ターゲットの女性に響きそうな可愛いものを!という編集者の斬新な発想です。
と、ここまで初期のころの写真を振り返ってきましたが、つい、長くなってしまいました。(どれもこだわりの販促物で、選べない!笑)
注目の「夢をかなえるゾウ」シリーズや「1日1ページ読むだけで身につく日本の教養」シリーズなど、最近の試行錯誤あれこれについてはまたまた書きたいことが沢山あるので、また次回。
ここまでお読みくださった皆様には、ぜひとも
本の表紙だけでなく、「魔法がかかった販促物」を通して本の声に耳を傾けてみていただけると嬉しいです。
寒くなりましたので、風邪などひかないように過ごしましょう。
ではまた。
芳賀