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すみません。が教えてくれた、言葉と、あり方

皆さんは、日常の中で
「すみません」とか
「すいません」って言葉、使いますか?

私は、何年かの間
「すみません」というフレーズを封印していました。

なぜならば。


すみません、って、曖昧だから。


何かを拾ってもらったり、順番を譲っていただいたときなど
感謝を伝えるときにも
「すみません!」

肩がぶつかってしまったり、迷惑をかけてしまったりなどして
お詫びの気持ちを伝えたいときにも
「すみません…」

飲食店で注文したいときや
満員電車からどうにか降りたいときにも
「すいません!」


なんでもかんでも
「すいません」になってるではないかーーーー!!



何も、それが悪いってことではなくて。

むしろ、どんなときも包み込んでくれる
「すみません」の汎用性の高さはすごい!

ただ、それに甘んじて、無思考で
「すみません」の一言で済ませていた自分に気づき
【なんとなくで言葉を発する】のではなく
それぞれのシチュエーションにピタッと合う
適確な表現を意図して選んでいこう!

そんな風に思ったわけです。


では、先ほどの「すみません」シリーズを
他の表現に言い換えると、どうなるか…!


(1)何かを拾ってもらったり、順番を譲っていただいたときなど感謝を伝えるとき

「ありがとうございます」

すみません!より、ありがとう!の方が
言葉を放った方も受け取った方も嬉しいですよね!

「助かりました!」
「嬉しいです!」
と、感情を伝えるのもよいと思います。

ビジネスシーンや、少しかしこまった間柄であれば
「恐れ入ります」とか「恐縮です」もありですね。



(2)肩がぶつかってしまったり、迷惑をかけてしまったりなどしてお詫びの気持ちを伝えたいとき

「申し訳ございません」
「申し訳ありません」
「申し訳ないです」
「失礼しました」
など。

フランクな関係であれば
「ごめんなさい」も使えますね。



(3)飲食店で注文をしたいとき

「お願いします」

ちょっと脱線させてください。

居酒屋を運営する企業の社員として
店長やエリアマネージャーになることを夢見て
店舗勤務をしていた時代があります。

そのころからの、切実なお願い。

大混雑で超絶ごった返しているときの
「すみませーーーーーーーーん!!!」の連呼や
呼び出しボタンの連打は
できれば控えていただけると、とても救われます(´;ω;`)

分かってるんですよ、ちゃんと。
聞こえています。
消防車のように真っ赤に光るコールサインもばっちり見えています。
お待たせして大変申し訳なく思っています。

ただ、回っていないときって
どうにもこうにも物理的に回らなくって
行けたら、飛んでいくんですけどね…

そういう中で
「すみませーーーん!」と合唱されると
店舗側の気持ちもどんどん削がれてしまうので
(そもそもお客様をお待たせしているのが悪いのですが…)
(とはいえこちらも人間なので…)
「お願いしまーーーーす」の方が
気持ち的に、少しだけ、救われるのでありがたいです。

失礼しました…!

個人的な感情もはさみましたが
客観的にみても
「すみませーーーん」より
「お願いします」の方がスマートな印象です。

お店の雰囲気によっては、声をかけずに
視線を送ってアイコンタクトで呼んだり
店員さんと目が合ったら、サッと手をあげるのも
品がありますよね。


(4)満員電車からどうにか降りたいとき
「降ります!」
の一言に尽きます。

「すみません」だと
呼びとめられていると受け取られてしまう可能性もあって
降りたい!通して!という
自分の意思が的確に伝わらないんですよね。


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そんな風に
【自分が何を伝えたいか?】を紐解いていくと
「すみません」よりも的確な言葉がちゃんとあって。

「すみません」を封印したことで
他者とのコミュニケーションを
丁寧にとれるようになった実感がありました。


適確な言葉を使う、という意味では
印象の良さにつながるので
「ビジネス敬語」の講座でも
予備知識としてお伝えしていたりもしました。

(すみません、は敬語ではないので
ビジネスシーンでより好ましい表現の引き出しを増やすための知識ですね)


しかーーーーーーーし!

私は、あるときから
「すみません」の封印を解きました。


「すみません」という言葉の持つ柔らかさや
親近感を活用できるようになりたい
と思ったからです。


今では「すみません」を日常で使っていますが
一度封印したことで
「すみません」がパッと出そうなシチュエーションでも
自分の気持ちや、その場において
どんな表現が最もハマるか意識したり
選択したりできるようになりました。


言葉は、肉体同様に
私たちを構成する要素のひとつだと私は思います。


「どんな自分を生きたいか?」
「どんな講師でありたいか?」

それらにマッチした言葉のチョイス、できていますか。


「すみません」と、私がひとくくりにしてしまっていたように
曖昧な表現でふんわりとさせてしまってばかりいる人は
表現の幅の狭い人生になってしまうし

人の悪口や欠点ばかり言葉にしている人は
不満の多い人生になってしまうと思うのです。

言霊、ですね。


講師業を含め、言葉を多く発する仕事に就く人は特に
発する機会が多い分、
よくも悪くもたくさんの言葉を自分に浴びせるることになるので
言葉選びってとても大事だと思うんだ。

私たちは、今日。

どんな言葉で
人生を紡いでいこう?


#100本チャレンジ 12本目

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