何も言い返せない【嫌われる勇気】
最近読んだ本の中では、とても衝撃を受けた「嫌われる勇気」
数年前に流行っていて、本屋に行くと山積みにされていたことを覚えている。
当時は全く興味がなかったので手には取らなかったが、読んでみたいと思って図書館で借りてみた。
読んでみた結果、今の自分の状況にグサグサ言葉が刺さって心はボロボロ。
前の自分なら書かれている内容を受け止めずに「これは合わない」とスルーしてたかもしれないが、今は向き合わないといけないような気がする。
嫌われる勇気
この本は哲人と青年がアドラー心理学について討論しながら話が進んでいく。
青年が疑問と怒りを見せながら哲人に問いかけをしていき、哲人が丁寧に答えていく。
私も最初は青年と同じように疑う心しかなかったが、だんだん哲人の言葉に納得している自分がいた。
この本で一番衝撃をガツンと感じた話は、ひきこもりの友人の話。
この文章を読んで「いや私のことやん…」と思ってしまった。
アドラー心理学は原因があって何か問題が起きているという考え方(原因論)「トラウマ」を否定している。
私自身はトラウマで苦しんでいる人はたくさんいると思うし、トラウマの存在はを完全に否定することはできない。
トラウマを治療できるならした方が良いと思うが、今の自分の気持ち的にはこのひきこもりの友人の例えがしっくりきてしまった。
この本の友人さんの例えを借りて自分に当てはめてみると、過去のトラウマ(原因論)があって働き出しても不安がこみ上げてきて失敗すると思っていたが、「働きたくない」という目的(目的論)が先にあって、その目的を達成するために不安を作っているのではないか。
このことを考えたとき、心臓をわしづかみにされたような気持ちになった。
真っ向からこの考えを否定できない自分がいた。
もう何も言い返せない!!
変わることより変わらないことが楽だもんね。
「ぐうの音も出ない」ってこういうことを言うんだなと思った。
そのほかにもこの本には色々なことが書かれている。
「他人から見る自分に対する評価」が気になってしまう私にとっては痛い話ばかりだった。
「答えは誰かに教えてもらうことではなく、自分の手で導くもの」「他人から嫌われ傷つくのを過剰に恐れている」「理想に到達できていない自分に対して、劣っているような劣等感を抱く」「お前の顔を気にしているのはお前だけ」「褒めるという行為は対人関係の縦の関係を作っている」「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない。自分を変えることは自分しかいない」
耳が痛い内容ばかり…。
読み終わったあと、すぐに動けなかった。
ここ2~3年は本を読むことが多くなった。
気になった本を適当に読んでいるだけだが、読む目的は自分の体と心の症状に答えが欲しかったからだと思う。
やっとその答えにたどり着けた気分。
図書館で借りたが、この本は手元に置いて何度も読み返して自分にすり込む必要があると思って購入した。
ついでに続編の「幸せになる勇気」も購入した。
「嫌われる勇気」ほどの衝撃はなかったが、三角柱の話はよかった。
三角柱は私たちの心を表している。
自分が座っている位置から三角柱の側面を見たときに「悪いあの人」「かわいそうなわたし」しか見えないが、裏返すと「これからどうするか」という選択肢が出てくるという話。
私も「これから」を考えて、向き合っていかなくてはならない。
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