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バンクシーという男

バンクシー。
最近ではBRUTUSで特集も組まれていたし、個展をやったりと日本でもだいぶ露出が増えてきた。僕は恥ずかしながら、世界一周に行くまでバンクシーという男の存在は知らなかった。が、ひとたびその存在を知るとすぐに心を掴まれた。

今日はバンクシーという男の話。


バンクシーとは

バンクシーとはどんな人物なのか?

バンクシー(Banksy, 生年月日未公表)は、英国を拠点とする匿名のアーティスト(路上芸術家)、政治活動家、映画監督。
彼の風刺ストリートアートと破壊的なエピグラムは、独特のステンシル技法で実行された落書きとダークユーモアを組み合わせたものである。
彼の政治および社会批評の作品は、世界各地のストリート、壁、および都市の橋梁に残されている。バンクシーの作品は、アーティストとミュージシャンのコラボレーションを伴う、ブリストルのアンダーグラウンド・シーンから生まれた。バンクシーは、後に英国の音楽グループマッシヴ・アタックの創設メンバーとなったグラフィティアーティスト、3Dに触発されたと語っている。

-wikipediaより引用-

いろいろ書かれているが、一言で言うなれば、

社会問題を絵で表現する正体不明かつ神出鬼没のアーティスト

といったところか。

社会問題
反戦、パレスチナ問題、難民問題、人種問題、反資本主義などその作品のほとんどは明確に社会的・政治的メッセージが込められている。

絵・アーティスト
バンクシーの作品はステンシル(型板)を用いた独特な表現方法が用いられている。型板使って、スプレーをプシューっと。

正体不明
人の前に一切姿を見せない。
制作している姿も見せない。
本人の素性は誰も知らないのだ。

神出鬼没
作品は個人住宅や公共施設の壁にスプレーで描くというスタイルだが、ゲリラ的に描かれるため人目につくことがない。気付いたら昨日まで何もなかった壁にバンクシーの作品が描かれているということだ。
「絵が突如出現した」といった表現の方が的確かもしれない。
どこに、いつ、なんの絵が出現するのかまったく予想がつかない。ミステリアスだし、ワクワクする。


これらの要素により他のアーティストとは一線を画しており、注目を浴びている。壁がそのまま盗まれ、オークションで高額で出品されるということも起こっている。


ああだこうだ御託を並べてしまったが、絵を見てもらった方が早い。


バンクシーの作品


実際に僕が見た作品

すべて、イスラエルのパレスチナ自治区を旅していた時に見たものだ。


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覆面姿で火炎瓶の代わりに花束を投げようとしている少年。
暴力やテロに対する訴え。バンクシーの最も有名な作品の一つ。



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平和の象徴であるハト。しかしこのハトはオリーブを加え、防弾チョッキを着て、常に狙われている。平和を望む者が狙われているというメッセージなのか。



画像4

銃を持つ若い女性。ライラ・カリド。パレスチナ民族評議会員で元パレスチナ解放人民戦線(PFLP)の活動家で元テロリストだ。

ちなみに絵が描かれている壁はイスラエルとパレスチナを分かつ今もなお建設中の「分離壁」だ。壁を目の当たりにして、事の深刻さを痛感した。イギリスの3枚舌外交に端を発したパレスチナ問題は根深いが、また今度書こうと思う。



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自由がなくなった自由の女神


画像6

ポストカードにもなって販売されていた。


他にもパレスチナにはバンクシーの作品が数多く存在する。


その他
↓こちらのサイトでもたくさん紹介されている。

どれも明確なメッセージがユーモア交えて込められている。


コロナへのメッセージ

ちょうど昨日14日、バンクシーが公式インスタグラムを更新し、新作を発表した。新作では、マスクをパラシュートのように使って空を飛ぶネズミ、マスクで目隠しするネズミなどが登場。

新型コロナウイルスの感染防止のためのマスク着用を呼びかけている。

最後に、

「私はロックダウン(都市封鎖)に遭ったが再び立ち上がる」

というメッセージを残して。

動画に登場するマスク姿の人間は本人なのだろうか...?


世界中で100万人動員のバンクシー展

世界中でバンクシーが開催されているが、現在日本上陸中だ。

2020年3月15日(日)〜9月27日(日)まで横浜アソビルにて開催されている。コロナもあってまだ行けてないが、今月中に絶対行こうと思う。


バンクシーという男。

僕にとって、つい気になってしまうし、動向を追ってしまう存在だ。

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