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心にとめておきたいと思った、“understand“の解釈
この間、ある本を読んでいたら、ずしんとくる一節に出合いました。
金子みすずさんの詩と、著者によるその解釈・解説が書かれた本です。
おたがいに相手の存在を認め、尊重するためには、相手よりもあがったまなざしを相手のところまで下げないと成りたちません。だから、英語で理解するというのは〔Understand(下に立つ)〕と書くのですね。
詩「大漁」についての解説部分に書いてあった一文です。
これを読んで、ハッとしました。
“理解すること“の意味を私は軽く扱っていたかもしれない。
理解するとは、上にあがったまなざしを、下にさげること、〔Understand〕。
「理解」について、自分なりに考えてみた。
詩についてはここでは触れませんが、この「理解」について、自分なりに考えたことを書いてみます。
ときおり、誰かに対して「自分のことを理解してもらえない」、「わかってもらえない」と思うことってあります。そういうときってむしゃくしゃするというか、やるせないというか、悲しくもあるし、不完全燃焼だし、なんというか、トータルしていうとマイナスですよね。
そんな時に、この解釈で視点を変えてみると、絡まった糸がほぐれていくヒントを見つけられるような気がするなと思ったんです。「わかってもらえない」という前に、自分は相手のことをわかろうとしているのか?と。
最近、こんなことがありました。
育児と家事で忙しい&大変なんだということを夫にわかってもらえない。手伝ってもらいたかった。私のことに気づいて助けて欲しかった。ちょっとでもいいから話を聞いて欲しかった。なのに返事は「うん」とか「へー」としか帰ってこない。右から左へ受け流された。(ムキ〜〜〜っって感じでした笑)
でも、この解釈・視点を変えて考えてみたんです。
もしかしたら、最近夫は仕事で頭がいっぱいになっていたのかもしれない。半年間の仕事の研修が終わって、近々発表会があると言ってたし・・・話をしたいのに全然聞いてもらえない、わかってもらえないのも、多分今はそんな余裕がないのかもしれないな。
と、思えたんです。
その渦中にいてイライラしちゃっている時は、冷静に考えることが難しかったりするのですが、後で落ち着いて考えてみるとそういうふうに思うことができた。すると、マイナスだった気持ちがフラットに。今まではイライラして終わっていたのが、視点を変えることで、心が少し軽くなったように感じました。これが普段できれば、お互いの精神衛生的にもかなりいいよなぁ・・・。
家族間の「尊重」
もう一つ頭に浮かんだのは、家族間の「尊重」について。
お互いに相手の存在を認め、尊重するためには、相手よりも上がったまなざしを、相手のところまで下げないと成り立ちません。
いつも身近にいる家族(親、夫、子ども)だからこそ、相手のことをわかったつもりであれこれ言ってしまいがちです。それはたいがい、自分に余裕がないときに起こってしまうことが多い気がします。
だからこそ、目線が上がっていないかな?と時々気にかけることってすごく大事だなと思いました。相手の目線で理解するようにつとめているか?と。
実家暮らしの私の場合、母親がイラついていると私や父に対して怒鳴りつけるように「〜しなさい!」「なんで〇〇しないの!?」と言うことがあります。どこの家庭もあることかもしれないですが、そんな時って、言う側の母もつらいだろうし、言われる自分もきつい。多分そのときお互いに「なんでわかってくれないの?」という気持ちになっています。
そういう物言いをする母を責めるつもりはないです。私だって夫に対してそういう言い方になってしまうことがあるし、誰だってイラついたり怒鳴りたくなることもある。でも私は、イラついていたとしても、できる限りそういう言い方ってしたくないな。と思うんです。
尊重するとは、お互いに、相手の目線に立ってものごとを理解しようとすること。
私には1歳2ヶ月の男の子がいます。自分の子どもに対してももちろんだけど、お互いの存在を尊重する関係性でありたい。親と子って、教える側と教わる側みたいな、上と下というような目線になりやすいと言われているそうです。子どもも大人も、常に対等であることが大切。それは、上から、下から、ではなくお互いが目線をあわせること。相手の目線に立つって、意識しているようで、なかなかできていないもの。
だからこそ、この解釈を心に留めて、時々できているかな?とチェックしようと思います。
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