Tea for Two 二人でお茶を|詩
自分は価値がない、と
不機嫌に言い切っていた君
声をかけたかったけれど
何て言えば良いかわからない。
そんなことない、とか、
教科書にのっている話とか、
どこかで見た言葉では
かき消えて届かなそうで。
(君は 代わりがいないよ)
(生命《いのち》の分身だよ)
それはあとで気づいた言葉。
祈るように暮らしたある日。
君がココアを飲んでいた。
大好きだったココア。
何回も、何回も
聞いては断られたココアを、
ゆっくりと 味わうように
飲んでいた。
自分で作ったのだ、
お気に入りのマグカップに入れて。
(いつの間にか
自分のもてなし方を
覚えたんだね…)
椅子に座って、お茶を飲んだ。
誰も知らない
ひそやかな
親子だけのTea for Two.
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↓ ↓ ↓
🌟I am a little no+er.🌟
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