高山 環

小説家 第12回ポプラ社小説新人賞 奨励賞受賞 / 著作「ふたりの余命 余命一年の君と…

高山 環

小説家 第12回ポプラ社小説新人賞 奨励賞受賞 / 著作「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」(宝島社文庫) https://tkj.jp/book/?cd=TD047373 Amazon https://x.gd/Afn9R

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  • 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」について

    著者初の商業出版「ふたりの余命  余命一年の君と余命二年の僕」についての記事をまとめました。

記事一覧

固定された記事

著作の紹介

本業は小説家 当サイトに訪問いただき、ありがとうございます。管理人の高山 環(たかやま かん)です。 本業は小説家で、宝島社文庫より 「ふたりの余命 余命一年の君と…

高山 環
7か月前
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タイムリープできたら、小説だけを書いて生きていきたい?

「時をかける少女」をはじめとして、タイムリープを題材にした物語は古今東西たくさんあります。 自分ではタイムリープ小説を書いたことはないですね。タイムスリップもの…

高山 環
8時間前
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男女どちらを小説の主人公にするか決める方法

小説を書くときに、まず主人公の性別とプロフィールを決めます。多様性が尊重されるご時世でも、男女どちらの性別のフィルターを通すかは物語の様相を決めることだと思いま…

高山 環
1日前
13

小説を物語ることで救われてきた

感動的なストーリーや、自分の悩みに光が当たるようなセリフを読んで救われたという話を見聞きします。 よくできた小説に触れることで、自分が救われた感じがすることがあ…

高山 環
2日前
5

小説の主人公より脇役が好き

小説でも映画でも主人公より脇役が好きなことが多いです。作者も監督も基本的には主人公に感情移入するように物語を作っています。だから、クリエイターの意図通りに物語へ…

高山 環
2日前
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過去の受賞作から2025年本屋大賞を予想する

小説は時代を反映する? 小説が時代を反映するというのは、大昔から言われていて、最近ではあまり聞かなくなりました。現代では、映画やゲームなど多種多様な娯楽があり、…

高山 環
3日前
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201名の方にフォローされました

このnoteをフォローしてくれている人が200名に達成しました。誠にありがとうございます。 本noteは、昨年商業デビューした無名の小説家である僕が、少しでも多くの方に自…

高山 環
3日前
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100%の人を楽しませる小説はない

できるだけ多くの人に楽しんでもらえるような小説を書いているつもりですが、全員を楽しませることはできません、残念ながら。 人によって好みも読書経験も違いますし、読…

高山 環
4日前
13

誰にも小説を読んでもらえないときは、どうすればよいのか

自分が苦労して書いた小説には、もちろん愛着があります。他人に読んでもらえれば嬉しいし、高評価をいただければ1日中ハッピーな気持ちになれます。 だけど、商業出版で…

高山 環
5日前
13

小説家の視点で、新型iPad ProとiPad Airを比較する

新型iPadシリーズ発表 小説の作業用にタブレットPCをずっと探していました。今のところ、以前購入した「Amazon Fire HD 10 Plus」を使ってますが、パームリジェクション機…

高山 環
6日前
19

Amazon Kindleで自分の著作を推薦する方法

電子書籍「Amazon Kindle」 自著を書店で販売できるのが理想ですが、ハードルは高いです。。刊行してくれるなら出版社が見つからなければ、自費出版するしかありませんし…

高山 環
7日前
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小説は芝居小屋である

小説を書くときになにをイメージしますか? 村上春樹さんはエッセーで、「焚き火を囲んでお話を聞かせる」イメージを持っていると語っていました。テレビもネットもない時…

高山 環
8日前
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「ふたりの余命」がAmazonランキングでベストセラー1位に

拙作「ふたりの余命」がAmazonランキングで1位になりました。 Amazonランキングにはいくつかのカテゴリーがあり、「ふたりの余命」がベストセラーになったのはロマンス部門…

高山 環
8日前
13

小説はもっと肩の力を抜いた方が良い

小説を書いている人、読んでいる人は小説を大切なかけがえのないものだと思っている人が多いと思います、僕もそうですが。 小説がないと暮らせない、子供の頃から何冊読ん…

高山 環
9日前
27

小説における正しさとは

どんな感想でもいただくのは、とても嬉しいです。 いただいた感想の中に「途中まで面白かったけど、後半に政府批判になって、ああこっちの人なんだとわかり不快だった」の…

高山 環
9日前
6

パッとしない? ぱっとしない?

推敲・改稿していると、ひらがなにすべきかカタカナで表記すべきか悩むことがあります。 例えば「パッとしない」「ヒヤッとした」とか。「ドキドキ」や「ドンドン」などの…

高山 環
10日前
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固定された記事

著作の紹介

本業は小説家 当サイトに訪問いただき、ありがとうございます。管理人の高山 環(たかやま かん)です。 本業は小説家で、宝島社文庫より 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」を刊行し商業デビューを果たしています。 また、「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞をいただきました。 今は、次回作の刊行に向けて、鋭意努力しているところです。 このnoteでは、無名の新人作家である僕を知ってもらうために、小説に関するあれこれを投稿しています。 小説の書き方を教える技量はありませんが

タイムリープできたら、小説だけを書いて生きていきたい?

「時をかける少女」をはじめとして、タイムリープを題材にした物語は古今東西たくさんあります。 自分ではタイムリープ小説を書いたことはないですね。タイムスリップものなら「タイムスリップ・ロックンロール」があります。 タイムリープは、今の自分の意識が過去や未来に跳躍することで、タイムスリップとタイムトラベルは物理的に時間旅行することだと思っていたけど、そこまで明確な定義はないようです。 言葉の定義はさておき、現実に自分がタイムリープできるならいつがいいかと妄想することはあります。

男女どちらを小説の主人公にするか決める方法

小説を書くときに、まず主人公の性別とプロフィールを決めます。多様性が尊重されるご時世でも、男女どちらの性別のフィルターを通すかは物語の様相を決めることだと思います。 物語のテーマが性別に依拠している場合は、主人公も自然と決まります。例えばシングルマザーの貧困をテーマにするなら、当事者の心情を描ける女性を主人公にした方が書きやすいです。 ただ、テーマによっては、別の性別から見た方が客観的に描ける場合もあります。セクハラを受けている女性を助けるために男性視点で描く手法もあるでし

小説を物語ることで救われてきた

感動的なストーリーや、自分の悩みに光が当たるようなセリフを読んで救われたという話を見聞きします。 よくできた小説に触れることで、自分が救われた感じがすることがあります。先日亡くなったポール・オースターの「ムーン・パレス」を青春時代に読んで、くすんでいた時間に光が差した感覚がしたのを今でも覚えています。 読者は本を読むことで救われますが、救われるのは読者だけではなく、作者も同じだと思います。 少なくても僕は小説を書いていることで救われている気がします。 神秘的な話ではなく、

小説の主人公より脇役が好き

小説でも映画でも主人公より脇役が好きなことが多いです。作者も監督も基本的には主人公に感情移入するように物語を作っています。だから、クリエイターの意図通りに物語へ没入すれば、主人公が好きになっているはずです。 主人公というのは物語を動かす役割を担っています。言い換えれば、作者の意向が最も反映されるのが主人公です。だから、主人公の動きやセリフに作者の意図が透けて見えてしまうことがあります。 多くの物語で、主人公は傷ついていたり、叶わぬ夢を持っていたりして、物語を通じて成長するも

過去の受賞作から2025年本屋大賞を予想する

小説は時代を反映する? 小説が時代を反映するというのは、大昔から言われていて、最近ではあまり聞かなくなりました。現代では、映画やゲームなど多種多様な娯楽があり、小説だけが時代を背負うことはありません。 ただ、時代が小説に影響することはあると思います。時代に沿った小説が受け受け入れられるような気がします。 書店員が投票して決める「本屋大賞」大賞受賞作から時代の雰囲気を考えてみたいと思います。 2019年本屋大賞 近年の大きな出来事といえば、新型コロナウイルスの感染拡大です

201名の方にフォローされました

このnoteをフォローしてくれている人が200名に達成しました。誠にありがとうございます。 本noteは、昨年商業デビューした無名の小説家である僕が、少しでも多くの方に自作の本を手にとってもらおうとはじめました。 次回作を刊行できるまで、願掛けのように毎日投稿を200日以上続けています。 小説に関することをあれこれ語り、読者の方と一緒に考えようというのが、noteの趣旨です。 小説を読むのが好きな人にも、小説家を目指して書いている人にも、なにかの参考になればと思い、毎日書い

100%の人を楽しませる小説はない

できるだけ多くの人に楽しんでもらえるような小説を書いているつもりですが、全員を楽しませることはできません、残念ながら。 人によって好みも読書経験も違いますし、読んでいるときの気分によっても楽しめるかどうか変わってきます。 では、何%の人を楽しませるつもりで書くべきなのでしょうか。村上春樹さんが、全人口の5%ぐらいは本を読まないといられない人で、その人に向けて物語を書きたいというようなことを言っていました。 5%でも、日本人の500万人、もしも全員が本を読んでくれれば大ベスト

誰にも小説を読んでもらえないときは、どうすればよいのか

自分が苦労して書いた小説には、もちろん愛着があります。他人に読んでもらえれば嬉しいし、高評価をいただければ1日中ハッピーな気持ちになれます。 だけど、商業出版でもセルフ出版でも、多くの人に読んでもらえるとは限りませんし、新人賞に投稿しても、評価されずになかなか受賞できません。 「本当に誰か読んでくれている?」って疑いたくもなります。 「こんなに良い小説なのに、なんで評価してくれないんだ!」とイライラする人もいるでしょう。 僕も新人賞に落選続きのときは、出版社に作品が届いてい

小説家の視点で、新型iPad ProとiPad Airを比較する

新型iPadシリーズ発表 小説の作業用にタブレットPCをずっと探していました。今のところ、以前購入した「Amazon Fire HD 10 Plus」を使ってますが、パームリジェクション機能がないので手首を浮かせる必要があって、長時間作業するには、しんどいです。 手首をディスプレイに置いても誤動作しないパームリジェクション機能があるiPadが欲しかったので、新型が出るのをずっと待っていました。 先日のイベントで、Appleから新型iPadシリーズが発表されました。 iPa

Amazon Kindleで自分の著作を推薦する方法

電子書籍「Amazon Kindle」 自著を書店で販売できるのが理想ですが、ハードルは高いです。。刊行してくれるなら出版社が見つからなければ、自費出版するしかありませんし、それには費用がかかります。 Amazonの電子書籍サービス「Kindle」は、自分の著作を無料で出版できます。 だけど、出版してもなかなか売れないし、読んでもらえないことも多いと思います。そりゃあ、そうですよね、無名の作家の著作を読もうとは、なかなか思わないですよね。 とは言え、せっかく出版したのですか

小説は芝居小屋である

小説を書くときになにをイメージしますか? 村上春樹さんはエッセーで、「焚き火を囲んでお話を聞かせる」イメージを持っていると語っていました。テレビもネットもない時代に、村の長老が子供や大人に村の歴史や伝説を語る風景、焚き火に照らされる興味津々な子供達の顔。ナラティブな世界です。 僕は芝居小屋をイメージしています。劇場でも映画館でもなく、もっと小さな芝居小屋ですね。江戸の街にあったような簡易な小屋に、お客さんが集まって、舞台でお芝居や出し物をお見せするイメージです。 小説の芝居

「ふたりの余命」がAmazonランキングでベストセラー1位に

拙作「ふたりの余命」がAmazonランキングで1位になりました。 Amazonランキングにはいくつかのカテゴリーがあり、「ふたりの余命」がベストセラーになったのはロマンス部門です。 SF・ホラ・ファンタジー部門では10位、Amazon Kindle全体では1,668位です。 多くの方が読んでくれた結果です。本当にありがとうございます。 「ふたりの余命」は、死神に余命を宣告されたふたりが短い命を懸命に生きる青春ミステリーです。 2023年には、「ふたりの余命 余命一年の君と余

小説はもっと肩の力を抜いた方が良い

小説を書いている人、読んでいる人は小説を大切なかけがえのないものだと思っている人が多いと思います、僕もそうですが。 小説がないと暮らせない、子供の頃から何冊読んだかわからない人もいるでしょう。 でも、世の中にはそう思っていない人もいます。小説がなくても普通に生きていける人、そういう人の方が多数派なのかもしれません。 昨年、商業デビューして「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」を出版したとき、多くの知り合いから祝福の言葉をいただきました。読んでくれた人もいましたが、読ま

小説における正しさとは

どんな感想でもいただくのは、とても嬉しいです。 いただいた感想の中に「途中まで面白かったけど、後半に政府批判になって、ああこっちの人なんだとわかり不快だった」のような感想をいただいたことがあります。 感想をもらった小説は、どちらかというとコメディタッチの話なんだけど、クライマックスに政府系の団体が出てきます。完全な悪役ではないのですが、その団体が右往左往する姿が政府に批判的だと指摘されれば、そうとも取れるかもしれません。 でも、筆者としてはそんな気持ちは一切なく、話の流れ上

パッとしない? ぱっとしない?

推敲・改稿していると、ひらがなにすべきかカタカナで表記すべきか悩むことがあります。 例えば「パッとしない」「ヒヤッとした」とか。「ドキドキ」や「ドンドン」などのオノマトペも。どの語も、ひらがなでも書けますが、カタカナの方が目立つし、イメージに合う場合があります。例えば、コロコロとかはカタカナの方が転がっている感じがしませんか? 転がるものによるけど。 同じ語でも場面によって作風によって使い分けることがあります。例えば、犬の鳴き声を「ワンワン」とカタカナで書くと警戒して吠えて