高山 環

小説家。「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」が発売中 htt…

高山 環

小説家。「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」が発売中 https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008463.html 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」も販売中

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  • 「夏のピルグリム」

    「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」が7月18日に刊行されます。著者初の単行本形式の小説です。 心の喪失を抱えた13歳の少女が日本各地を旅して、さまざまな人と出会い、回復していく冒険物語です。

  • 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」

    著者初の商業出版「ふたりの余命  余命一年の君と余命二年の僕」についての記事をまとめました。

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「ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」発売中

「夏のピルグリム」の刊行が決まりました。ポプラ社より7月18日に発売されました。 「夏のピルグリム」は「第12回ポプラ社小説新人賞」の奨励賞をいただいた作品です。著者初の単行本形式の書籍になります。 受賞してから1年半、ずっと改稿・修正を続けて完成させました。ここまで時間をかけてひとつの作品に向き合ったのは初めての経験です。 善い作品になったと思います。ぜひ多くの人に読んでいただきたいです。 表紙はイラストレーターのKUさんに描いていただきました。デザイナーは岡本歌織さんで

    • ラジオで「すずめの戸締り」に似ていると放送されました

      7月18日刊行「夏のピルグリム」がラジオでとりあげられました。 FM802「SUPERFINE SUNDAY」内の「モーニングストーリー」(7月21日放送)で、DJの浅井博章さんが、おすすめの本として紹介してくれました。FM802といえば、大阪では誰もが知っているFMラジオ局ですよね。 オンタイムでは聞けませんでしたが、radikoでタイムフリー聴取しました(便利な世の中ですね)。 10時45分から10時55分ぐらいまで、しっかり紹介していただきました。本を読んだ人の感想

      • 誰よりもお人形遊びをしたパパ

        小さい頃の娘が好きだったのは、お人形遊びでした。 3歳の誕生日に買った小さなお人形が大好きで、そのお人形を使って、おままごとをはじめました。兄弟がいないので、最初は母親とやっていたのですが、いつのまにか僕と遊ぶことが増えました。 子供の頃におままごとをやったことがなかったのと、小説家を目指していた僕は、物語を作って、ふたりでお人形を動かして演じるようになりました。 小さい頃は、僕が一方的に喋り、一人芝居しているみたいでしたが、大きくなるにつれて、娘も積極的にお話に参加するよう

        • 書店で自分の小説を眺める

          7月18日に刊行された「夏のピルグリム」を買った報告を見て、感激しております。買っていただいたすべての人に、直接感謝を伝えたい心境です。ありがたや。本を作るのは僕だけの力ではもちろんないですが、僕が書いた物語を誰かが買って読んでくれていると想像するだけで心が温かくなります。 ありがとうございます。 自分でも「夏のピルグリム」に並んでいる光景を書店に見に行きました。訪れた書店では、平積みや面陳列していて、目立つように陳列していた。透明感があるグリーンの表紙は意外と少なく、お店

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        「ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」発売中

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        • 「夏のピルグリム」
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          17本

        記事

          童話を書く理由

          いくつか童話を書いたことがあります。 Amazon Kindleでは、「鏡の中の猫」と「少年と木」を出版しています(期間限定の無料キャンペーン中で、誰でも0円で読むことができます。7/19現在)。 「童話」といっていますが、子供のためだけの本ということはありません。「児童文学」というのもちょっと堅いですよね。「寓話」という言葉もありますが、ちょっと説教めいた感じもするので、やっぱりここでは「童話」と呼ぶことにします。 童話を書くようになったのは、妻の影響です。彼女と知り合

          童話を書く理由

          夏子が向かう宮崎とはどういう土地なのか?

          7月18日に発売された「夏のピルグリム」は、13歳の少女夏子がひと夏の冒険をする物語です。 どこへ向かう冒険なのでしょうか。それは宮崎県です。 夏子は自宅がある神奈川県から宮崎県へ向かって旅をします。どうして宮崎へ行く必要があるのか、宮崎へ辿り着けるのかは本編を読んでいただくとして、ここでは宮崎についてご説明したいと思います。 宮崎は僕が住んでいるところです。僕は東京出身で、仕事の都合で宮崎へ来て、小説家になった後でも居着いています。 東京から来てすぐの頃は、地元の人から「

          夏子が向かう宮崎とはどういう土地なのか?

          「夏のピルグリム」発売を記念して無料キャンペーンを実施中

          「ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作「夏のピルグリム」の発売を記念して、僕の著作のいくつかを対象に無料キャンペーンを実施しています。 対象の作品は、誰でも0円でダウンロードしていつでも読むことができます。 対象の作品は、「夏のピルグリム」に関係がある作品を選びました。 Amazon Prime会員ではなくても、誰でも無料で読めますし、ダウンロードだけしておいて、後から読むこともできます。この機会に、どうぞ。 「四度目のF」100%恋愛小説です。「夏のピルグリム」は中学生が主

          「夏のピルグリム」発売を記念して無料キャンペーンを実施中

          「夏のピルグリム」Q&A

          「夏のピルグリム」発売! 本日7月18日に、「ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」が発売されました。僕にとって初めての単行本形式の小説になります。 著者が言うのもなんですが、とても「善い物語」だと思います。読むことで、心が温まり多くの人の助けになると確信しています。 たくさんの方に読んでいただくために、少しでも本作を知ってもらおうと「夏のピルグリム」のQ&Aを用意しました。 手に取るかどうかの参考にしていただければ幸いでございます。 Q:タイトルの意味は

          「夏のピルグリム」Q&A

          本の発売日に小説家ができること

          おはようございます(初めてnoteで挨拶したかも)。 本日は、「夏のピルグリム」の発売日です。僕にとって二冊目の商業出版であり、初めての単行本形式の小説です。 これから東京へ向かう予定です。 まだ二冊目なので、習慣というのは尚早ですが、新刊が出るたびに上京することにしています。 少しでも早く店頭に並ぶ自著を見たいのと、出版社の方と打ち合わせをするためです。 大学時代、熱心に通っていた紀伊國屋書店新宿本店の店頭に自著が並ぶ光景は、僕にとっては夢のようです。その他の書店を見て歩

          本の発売日に小説家ができること

          「夏のピルグリム」は明日発売です

          いよいよ明日(7月18日)が「夏のピルグリム」の発売日です。今日から配本がはじまっている書店もあれば、地域によっては数日後に店頭に並ぶと思います(僕が住んでいる宮崎では20日ぐらいから買えるはずです)。 「夏のピルグリム」は、「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作です。 受賞してから1年半の間、何度も改稿して、言葉ひとつずつ吟味してきました。著者初の単行本形式の小説です。 ここからは、はっきり言って宣伝ですが、もしよろしかったら読んでいってください。 どんな物語?心に

          「夏のピルグリム」は明日発売です

          情熱的な執筆、冷静な推敲

          小説を完成させるためには、何十回も原稿を読むことになります。何度も読んでいると、これは本当に面白いのかわからなくなるときがあります。 何度も読んでいるから、当然次の展開が完璧にわかっているわけで、それは読み物として面白くないですよね。 改稿・推敲をしているときは、文章をチェックし、流れを確認することに終始しているので、感動の場面に接しても泣くことはないです。 執筆するときは情熱的だけど、推敲するときは冷静に、まるで建築家が自ら設計した家の細部を眺めるように、ひとつひとつの文

          情熱的な執筆、冷静な推敲

          二冊目の小説の発売前に作家ができること

          7月18日刊行の「夏のピルグリム」は、僕にとって二冊目の商業出版による小説です。 二冊目だから余裕だぜ、なんてことはなく、「手に取ってもらえるかな」「面白いと思ってもらえるか」心配は尽きません。 でも、責了してから作家ができることは驚くほど少ないです。サイン本やサイン色紙、オンライントークイベントの準備はできますが、それによってどこまで多くの人にリーチできるかわかりません。 本を手に取ってもらうためには、多くの人に本を知ってもらうことが必要です。知らなければ、本に触れること

          二冊目の小説の発売前に作家ができること

          会社を辞めて小説家になることに妻が反対しなかった理由

          勝手に敬愛している作家の岩井圭也さんが、このようなポストをしていました。 この後もポストは続いていて、岩井さんの奥様が「会社、辞めてもいいよ」と言って背中を押してくれたそうです。 当時の岩井さんは、デビュー4年目の兼業作家で、本は出していますが重版がかかったことがない作家さんだったそうです。それでも、家族のやりたいことを応援する奥様の姿勢は感動的です。 それから6年経った現在、岩井さんは直木賞候補になるほど大活躍されています。 ここで自分の話になります。 僕は5年前に20

          会社を辞めて小説家になることに妻が反対しなかった理由

          小説家は暗闇を歩いている

          新作「夏のピルグリム」の刊行が迫ってきました。新しい本が出版されるのは嬉しいことなのですが、時々胸がヒヤリとする瞬間があります。まるで道標が見えない暗闇を歩いているような。 それは新作の評価がわからないからです。出版前に読んでいるのは、プルーフやゲラを読んでくれた書店関係者と編集の方々など限られた人たちだけです。もちろん、そういった方の感想は嬉しいですし、参考になりますが、一般の人たちがどのような評価を下すのかはとても気になります、胃が痛くなるぐらいに。 もちろん、作者とし

          小説家は暗闇を歩いている

          小説の登場人物が覚えられない

          僕はオーディオブック、紙の本、電子書籍で複数の小説を並行して読むことが多いです。ランニングしながらオーディオブック、お風呂では電子書籍、寝る前には紙の本を読んでいます。 ところが、最近はちょっと困ったことがあります。 それは「登場人物の名前が覚えられない」ことです。以前はそんなことがなかったのに、「あれ、このひと誰だっけ?」とわからないことが増えてきました。 おそらくきっと加齢が原因なんだけど、でもそういう人って他にいるんじゃないですかね。 小説では登場人物の名前が覚えら

          小説の登場人物が覚えられない

          会社員時代のスケジュールと小説家の日常を比べてみる

          外資系企業からフリーランスへ専業作家になる前、僕はずっと外資系企業に勤めていました。働いている間は、本当に分単位で業務を行っていました。 当時はインドにいる人が上司で、僕は日本の宮崎支社長とある部門長を兼任しました。スタッフは500名はいたと思います。 海外を含め様々な部署からミーティングの要請があり、外部からも取材やインタビューがありました。海外のミーティングはあちらの時差に合わせる必要があったので、アジアのミーティングだとランチ、欧米だと夜間のテレビ会議も多かったです。

          会社員時代のスケジュールと小説家の日常を比べてみる