皮膚科の先生に聞いてみた|地球棄民と呼ばないで(前編)|Critique
いつもの皮膚科の先生と患者友だちのつぶつぶハリーさん(元ストリート・スライダーズのボーカル&ギター村越弘明さんの若い頃に激似。註1)が、吉田さんの家に遊びに来ました。3人は一緒にアメリカのSF映画『ノウイング』(原題 Knowing、ニコラス・ケイジ主演、アレックス・プロヤス監督、2009年)をアマプラで見て、朝まで生討論しました。
『ノウイング』はこのような映画です。ネタバレ注意⬇
ブツブツ吉田
ケイレブたちが移住した星ってどんなとこやと思わはります? 高文明の宇宙人が選ぶ星やからねぇ、地球と似た環境を持つ惑星だとは思うねんけど…
つぶつぶハリー
あー、スベスベくんたちが人類を救うために用意した惑星だろうから、少なくとも水や大気、地球と同じような元素はあるんじゃないかな?
ブツブツ吉田
スベスベくんて、ハリーさん、アンタどんだけ肌コンプレックスありますねん(笑)!
皮膚科の先生
惑星の正体は、映画の中では明確に語られていません。しかし、人類滅亡という悲劇を乗り越えて生きていくというのが映画のメッセージでしょうから、地球とは別の太陽系にあって、地球と似た環境を持つ惑星なんでしょうね。水、空気、適切な気温、太陽光などが存在するはずです。また、この星の生物の遺伝子や細胞は、地球と比較的近いと考えられます。
ブツブツ吉田
いやでもな〜、映画ではケイレブとアビーの前に大きな月がおましたで。ありゃ、相当な引力がかかるんとちゃいますか?
皮膚科の先生
確かにそうでしたね。月の大きさは地球の約4分の1ほどですが、衛星が大きくて引力が強い場合、その惑星の重力も大きくなります。体重が増えたり、骨や筋肉が強くなることが考えられますね。
ブツブツ吉田
いややな〜、首がぶっといアビーちゃん…
皮膚科の先生
この星に海があれば、衛星の引力が大きくなるほど潮汐の幅も大きくなります。干潮と満潮の差が大きくなって、海流や波の動きが変わるでしょうから、海岸近くの生活は大変でしょうね。海の生物も強い潮流に適応するはずです。
自転が遅くなって1日が長くなりますし、惑星の公転軌道や自転軸が変化する可能性もありますね。
つぶつぶハリー
衛星じゃなくて、大きさの近い2つの惑星かもしれないじゃん。共通重心の周りを互いに公転しているとかさー。懐かしのガミラスとイスカンダルだよ。
皮膚科の先生
二重連星の惑星版みたいな感じですかね。衛星の場合と同じような影響だと思いますが、大きければ大きいほど度合いは激しくなります。それと太陽光が当たりにくくなるので、日照周期的に言って地球のような生態系が生じる可能性は著しく下がるでしょう。
そう考えると、大きく見えたのは直径の問題ではなく、惑星からの距離の問題だったかもしれませんね。太古の月は地球から2万kmの位置にあったといいますからね。ただ、そこまで近いと気温が上昇して生物は生息できないはずですから、どのみち草が風になびく映画のシーンと合致しませんね。
ブツブツ吉田
映画では、この星の木や草は地球のように緑色とはちゃいましたね。仮に植物に葉緑素がなかったとしたら、ケイレブたち地球人の生存にはどないな影響があるんやろ?
皮膚科の先生
地球の植物は光合成によって酸素を放出しています。葉緑素は、光合成に必要な光エネルギーを吸収し、酸素を放出する際にも重要な役割を果たします。葉緑素がないと、植物は酸素を放出することができなくなります。だけど、この惑星の植物は別の進化をして酸素を生成しているかもしれないですし、そもそも別の酸素放出源があるのかもしれません。
食糧の確保も問題です。地球の植物は、光合成によって太陽の光エネルギーを使って二酸化炭素と水から糖を合成し、その糖をエネルギー源として利用しています。葉緑素は、光合成に必要な光エネルギーを吸収する役割を担っています。葉緑素がない場合、ケイレブたち地球の子孫は、植物から食糧を十分に確保することが困難になる可能性があります。
つぶつぶハリー
クロロフィルのグリーンガムがないと、オレの息がますます臭くなっちまうよ(笑)。
ブツブツ吉田
なんや、自虐ネタですか、ハリーさん。
いやでもな〜、植物とは違う他の方法で食糧を確保できればええねん。例えば、動物や昆虫を食うとか。
つぶつぶハリー
だからウサギや他の動物を連れていったんだよ。ノアの方舟のときも種の保存だけじゃなくて、生き残った後のノアの家族の生存戦略のためだしな。きっとみんな自分だけの場所をまもることに夢中なんだろ。
ハリーに似た人には、本家スライダーズ40周年ツアーの番宣のために出演していただきました。ライブ楽しみですね😀
<次回へ続く>
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