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BLに毒される前の「男の友情」をDB餃子が体現していた件|Critique

タイトルを解題すると、「ボーイズラブという概念によって色物としてみられがちだけど、ドラゴンボールの天津飯と餃子(以下、チャオズ)の関係をほんまもんの男の友情として掘り下げてみよう」ってことだよ。決して「#餃子がすき」の投稿企画にのっかってるわけじゃ……あるよ💦

いやあ、天津飯に対するチャオズの献身は、同人誌なんかでは格好のBLネタとして扱われているみたいだね。

例えば、こんなシーンや…

こんなシーンなんかの…

濃密な関係をおもしろおかしくBLと判断したんだろうね。

二人は鶴仙人の弟子で、幼い頃から武術だけでなく、殺し屋になるための修行を積んできた。桃白白(タオパイパイ)がロールモデルだったわけだ。チャオズの最後の技の「自爆」も、ありゃテロリストの常套手段だからね。

弟子はこの二人だけだったから、幼い頃から互いに励まし合い助け合いで生きてきた。悟空たちと戦って自分の生き方を見つめ直し、鶴仙人と袂を分かつときも一緒だった。

つまり兄弟のような関係として鳥山明は描いたはずだよ。

でも一方では、チャオズは不思議キャラでもあった。外見は子どもだ。そして無口にして毒舌。飛び道具のどどん波が打てる。しかも連射できる。敵を金縛りにする超能力を使うことができる。よく死ぬ(あ、これはDB戦士全員に共通するか)。

どどん波だけでも相当なのに、チート能力とみられたかあまり技の出番がなかったせいで、チャオズは登場キャラのなかでも弱小扱い。ナッパとの戦いでも天津飯を救えず、無駄死にに終わってかなり切ない。

こんな恵まれないキャラを不憫に思ってか、腐女子たちがBLに救いを求めたのかもね。相方の天津飯がマッチョのイケメンというのもあって、きっと想像力が膨らんだんですね。

それに便乗すると、鶴仙人や桃白白に性的虐待を受けてた可能性もあるね。なんかこいつらの造形って某ジャニー歌麿さんに似てる気もするしね(単なる妄想)。

そう考えると、チャオズの性別不明論も意外と的を得ていて、性同一性障害だったりするのかも。LGBTQなど性的少数者の約38%がレイプやセクハラなどの性被害経験を持つなんて報告もあるしね。

う〜ん、そうなると前言を翻し、鳥山明はLGBTQに先駆けて性的マイノリティの問題提起をしたかったのかもね、とも読めてきた。創造的な先見の明を持ったマンガ界の巨匠だから、ないとは言い切れない。

ほんとは、天津飯とチャオズの運命共同体的な生き様は、ある意味、部活スポーツや任侠の価値観でもあり、古き昭和の「男の友情」を感じさせる。こんなふうに古い概念が新しい概念に駆逐され、あったものがなかったかのように扱われるのは不当だと、声を大にして言いたかった。でもできなかった。はねた髪。(終わり方!!)

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