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ホワイトな学校へ#11 その7 「負担感」という曲者

ここまで、先生方の負担を減らす方法についてお伝えしてきました。会議の回数や時間など、目に見える形で減らすことができたのではないかと思います。
先生方の自由裁量の時間を増やすことで、受動的から能動的な働き方への転換も可能になると考えます。


さて、負担が減ったのなら負担感も減るだろうと思いたいですが、そうはいかないのがこの「負担感」のやっかいなところです。


「負担感」は、人それぞれ

例えば、校内研究授業の準備をするとします。
先輩の先生は、いつもの授業の+αと受け止め淡々と用意する、か、今度はどこを重点にして授業をつくろうかと、意欲をもって準備するかもしれません。
ところが、新米の先生にとっては、「どうしよう…」と何日も悩むことになるかもしれません。
これが「負担感」は人それぞれということです。

では、負担感を減らすために、校内研究授業を避けてとおったとします(本校では、全員やるので避けられませんが)。一時は負担感が減るかもしれませんが、何年経っても指導案すらつくれない、授業力がなかなか身に付かないということになりかねません。今度は、そのことが負担感につながっていきそうです。
先生という仕事を続けていくのであれば、避けて通ることはできないわけです。
(そもそも、校内研究はいつもの授業の延長上にあるべきもので、特別なことではない。指導案は、その授業の在り方を研究主題という切り口で分析しただけのもの。私としては、指導案を作るのなんか何てことない!、研究授業、いつでも来い!というくらいになってもらいたい。詳しくは、また、別の機会に!)

仕事をして対価を受け取る、公務員であれば身分は保証され、給料は税金から支払われ、さらに教育公務員(先生)となれば、さらに手当てがつく…つまり、賃金に見合った専門性が期待されているのです。
どんな仕事でも、仕事をして給料をもらう以上、ある程度のストレスはつきものです。うまく折り合いをつけ、「負担感」から「やりがい」へ変換していけるといいと思うのです。

負担感を減らすには?

まずは、一人で抱え込まないこと。
先程の研究授業の例であれば(そもそも研究授業は、チームで取り組むものなのですが)、わからなければどんどん先輩に聞いて、とりあえず、自分で指導案の形にしてみる。一歩踏み出せば、さらにアドバイスがもらえて前に進めます。

そして、授業力、生活指導力、対応力を高めることです。
学芸会の指導なども同様、どんどんチャレンジして、力をつけることです。

人それぞれ苦手なことはあると思います。それを、誰かが代わりにやってあげていたら、いつまでたってもその先生に力はつきません。逆に、力が身に付かないことが、その先生の負担感になっていくと思います。

保護者対応でもなんでも、管理職や先輩の先生に方法を相談し、まずは自分でチャレンジすること。
失敗したら、管理職や先輩の先生がフォローします。
大失敗したら、それは校長の責任なので、最後は校長が何とかします。
うまくいったら、それはその先生のお手柄。
そして、その先生の力、自信になります。

校長先生の中には、なかなか任せられないよ、という方もいらっしゃると思います。もちろん、最初はそうかもしれませんが、そこを頑張って任せ、そのうち先生方に力が付いてくれば、今度は校長先生が楽になります。

先生方に力が身に付き、自信が付いてくれば、本人だけでなく、校長の負担軽減にもつながるのです。

これって、先生に限らず、他の職業でも同じではないでしょうか。経験が浅いうちに、どんどんチャレンジして場数を踏み、力を付けること。これが、負担感を減らす近道です。

ここから先、予定している内容は…

ここからは、先生方の力を高めることにつながるような方法(ヒント)、校長としてできること、などをお伝えしていこうと思います。
学校マターでわかりにくいことも多々あると思いますが、ご容赦ください。

例えば…
私は毎年、年度初、「所信表明」として、先生方に20分程話をしています。
⇊⇊⇊表紙は、こんな感じ

「今年度をスタートするにあたって、皆さんに、私の仕事に対する考え方をお話しておきます。いつも話していることをまとめただけで、年間を通して、連絡会等でも、繰り返し同じようなことを話します。毎年、同じような内容です。折に触れて、繰り返し読んでください。」
という、前置きから始め、読み原稿を学校LANの掲示板に載せて、繰り返し読んでもらえるようにしています。

このような内容についてお伝えしていきます。

嬉しかったこと

実際に、読み原稿をプリントアウトして週ごとの指導計画(週案)にはさんでくれている先生がいました。それだけでなく、要所要所にマーカーが付けてあって、よく読みこんでいることがわかり、 とても嬉しかったです。


次回は、「その8 最高学年6年生を、最高にする」です=^_^=

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