見出し画像

ホワイトな学校へ#1 その1 会議を減らす~職員朝会をなくす

すぐに負担が減ったと感じられるのが、会議の削減です。私は、この会議の回数と時間を半減することに決めて、実行できました。
職員朝会、職員会議、各種会議の削減の方法・手順などを、数回に分けてお伝えします。
改革のキーワードは、既成概念にとらわれないこと。「今までそうだったから」という前例踏襲の意識は捨て、物事の本質を考えていくこと。
本質とは、学校は、子供たちのためにあるということ。
そうすると、多くのことがスリムになっていきます。

職員朝会をなくす

職員朝会の目的は何ですか。何のために行うのですか。
「その日またはその週すべきことを伝達するため。」
これって、朝でなくてはだめなんですか?毎日行う必要ありますか?
「朝言わないと、やり忘れたり滞ったりすると困るから。」
そこまで言わないと、先生方はできないんですか?
要は、全員に伝わって、徹底できればいいわけですよね。


教員1年め。毎朝のように、職員朝会なるものが行われていた。出勤後、時間になると職員室に集合し、担当の先生が号令をかけて、「おはようございます。」と挨拶をするところから始まる。子供はすでに登校し、教室でガヤガヤと授業の準備などをしている。
職員室の自席につく頃には、机の上がプリントの山になっている。
挨拶が終わると、そのプリントを置いた担当者が、次々と内容を説明していく。私は、プリントの山から今説明しているものを探し出そうとするのだが、見つかる前に次から次へと人は変わり、3人めくらいでプリント探しを断念し、メモを取ろうとしても何をメモすれば正解なのかもわからず、呆然としていたらいつの間にか職員朝会が終わっていた。職員朝会が終わったことすら気づかなかった。そして、学年主任に、「今の話の中で、私に関係があるとことだけを教えてください。」とお願いし、教えてもらうという有様だった。

職員朝会で話されても、ほとんど理解できず、私には伝わらなかった。前出の職員朝会の目的は達成できていない。逆に、学年主任は、職員朝会で話を聞かなくても、何をすべきかわかっていた。しかも、もう一度私に説明をしなければならず、さらに時間が取られたのである。
そんな私も、数か月も経てば慣れてきて、その場で聞いておくべき内容かどうかわかるようになってきたが、そうなると、今度はこの時間がもったいない。プリントを印刷したいな、教科書もう一度確かめておきたいな、子供がけんかをしていないかも気になる。などと、他のことばかり考えて、ただただこの時間が過ぎるのを待つ。

さて、この職員朝会なるものの最も大きな問題点がお分かりになるだろうか。
それは、先生方が職員室に集まっている間、教室は子供たちだけ、先生がいないということである。その時間、その日の日直の先生が校内を巡回していたが、それで何か事故が起きたとき、対応は十分と言えるのだろうか。現に、職員朝会中、「先生!○○さんが・・・・!」と子供が来ることも少なからず起こっていた。

それから二十数年後・・・
私が校長として最初に着任した学校では、朝、出勤時刻になると全員が職員室に集まり、挨拶だけして教室に行くことになっていた。職員朝会があるのは、週2日だけだったが、何のためにわざわざ全員が職員室に集まって挨拶をしなければならないのか?前年度からいた教頭にその理由を聞くと、職員が出勤していることを確かめるためだという。出勤を確かめるのであれば、出勤札だって出勤簿の押印だって、朝、門で立っていたってわかるではないか。
それより私は、先生方には、朝、教室や校庭で子供たちを出迎えてもらいたい。そして、子供たちが学校にいる間は子供たちを見守り、安全管理を第一にしてもらいたい。だから、朝の挨拶も職員朝会も、すぐにやめたい。
朝の挨拶はすぐにやめられたとして、なぜ、職員朝会はやめられないのか。退勤前の15分に行えばいいではないか。やめられない理由は、「退勤前の15分では終わらないかもしれないから」そして、「出張や休暇等でいない教員がいるから」という。だったら15分で終わるようにすればいいのでは?そもそも、朝だって、長々と職員朝会をやっていたらだめですよね。そして、いない教員には記録を回覧したり、同じ学年の人が伝えればいいのでは?

おりしも、職員朝会を行っている時、ある学級でけんかが起きた。翌日から、その学級の担任は毎朝教室で子供たちを見守ることになった。その教員へは職員朝会の内容を同学年の教員が伝えるという・・・。
これをきっかけに、朝の挨拶、職員朝会はやめ、週2回の夕方の連絡会にすることにした。

先生方の評判はとてもよかった。朝、中断されることなく授業の準備ができる。教室で子供を迎えると、いろいろな発見がある。階段の上り下りを何度もしなくてよい。
夕方の連絡会であれば、子供のことを気にせず、落ち着いて話が聞ける。記憶が新しいうちに、すぐに必要なことを打ち合せできる。

朝連絡しても、それが夕方でも、どんな方法でも伝わらない人はいると思う。それは、個別に対応すればいいだけのことですよね。

夕方の連絡会では、管理職の話は最後に行い、時間がなければ話をしないことにしている。時間は極力延ばさない。必要がある場合は、学校LANの掲示板機能を活用する。実際のところ今の勤務校で、先生方は、連絡事項を必ず掲示板に載せてプリントの量を減らし、説明も掲示板を見てほしいということと、大切な部分の確認程度で簡単にすませるので、15分でも時間が余る。
また、学校LANの掲示板の便利なところは、いつでも載せられるところである。連絡会の時間に自分がいなくても、知らせることができる。
学校LANの掲示板を、毎日見る習慣をつければよい。

現在、子供が登校している状態で職員朝会を行っている学校は減ってきていると思う。
まだ、職員朝会を行っているのであれば、やめても校務に大した支障はないので、やめることをおすすめします。
やめられない理由を一つずつ解決し、代替策を提示して、実際やってみて楽になれば、先生方は納得します。
先生方の実質的な負担を減らし、負担感を減らす第一歩です。

次回は「その2 会議を減らす~職員会議はなくせる」です。こうご期待!
(みゃー先生のように絵が描けないので、文字ばかりで、すみません💧)
(今後も、ほぼ、文字ばかりです(*T^T)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?