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大学で「特権」のワークショップ

こんにちは!
Bridge ProjectのYuikaです。
今日は大阪の某大学で保育学科の学生さんを対象に、「特権」をテーマにしたワークショップを行いました。

特権ってなに?

皆さんは「特権」という言葉を聞くと何を連想しますか?
一応、簡単に定義をまとめると、特権は
特定の社会的アイデンティティやグループに属することで個人が持つ特別な利益や利点」
つまり性別、年齢、経済的状況、国籍、出身地などの要素が理由で他の人より優位な立場に立つことができる力でもある。
でもなんかピンと来ない。。。という人もいそうなので、Bridge Projectはいつもこういうところに体感型ワークをいれます。

特権の体感型ワーク

ってわけで、中庭に出て、体感型のワークを始めました。
学生にロールカードのようなものを渡し、
「病気の父親に仕送りをする技能実習生」
「年収1億円越えの大手企業の社長」
「トランス女性」
「日本国籍、外国ルーツのイスラム教の女性」
などの役になりきってもらいます。
そして、横1列に並んでもらったら、私は言います。

「お金について、深刻に悩んだことがない人は一歩前に進んでください」
「自分のアイデンティティが理由で差別を受けたことがない人は一歩前に」
「選挙権を持っている人は一歩前に」

どんどん前に進む人と、後ろに取り残されていく人。どんどん距離が大きくなっていく。
もちろん真ん中辺りにも複数人の人が立っている。

このワークを振り返って分析すると、
社会で生活をする様々な属性の人が日々どういう特権を持っているのか、もしくは持っていないのか、何が大変なのか、苦しいのかが見えてくる。そして、格差というものが可視化される。

ほぼ一歩も前に進めなかった「技能実習生」役の学生に気持ちを聞くと
「寂しい。。。」
最前列にいる「社長」役の学生に気持ちを聞くと
「引き目を感じる」

現実にもそう思っている人はいるんじゃないかな。

特権を感じる体感型ワーク

特権は罪ではない

でも、1つ言いたいのは、特権は罪ではないということ。
特権を持っている人を責めると、対立が生まれやすく、結局なんの役にも立たない。喧嘩するだけ。そもそも特権を全く持っていない人はいないかも。

特権は社会の構造が作り出しているもので、それをなくすことはできない。
だから、特権を持っているから罪悪感を感じたり、特権を持っていないから絶望をする必要はない。

ただ、自分が「特権を持っている」と自覚をすると、その自分が持ってる地位やパワーを使って、周りの人に手を差し伸べることができるかもしれない。

Don't be a bystander, be an upstander.
傍観者ではなく、行動者になろう。

自分が強い立場にいる時は、困っている人に寄り添って、行動しよう。

そして、自分が困っている時は、周りの人に頼れる。
そんな社会をつくっていきたい。

最後に

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