あゆみ @ ケアラーのえんがわ

祖父母の介護・看取りの経験から介護関連で素敵な取り組み/書籍等を探しています。 自分の…

あゆみ @ ケアラーのえんがわ

祖父母の介護・看取りの経験から介護関連で素敵な取り組み/書籍等を探しています。 自分のライフステージに合わせ、いろんなケアラーについての内容広げていきます。 えんがわでお茶を飲むように、ほっと一息つける場所を目指しています。 キーワード : 認知症、がん、糖尿病、遠距離介護

マガジン

  • えんがわ日和

    なんともないことだけど あたたかい縁側でぼーっとしてる時に思い浮かぶようなことを書き留めてみる

  • 最近読んだ本の話

    介護/家族/人生をキーワードに気になる本を読み漁っています。 私の備忘録用につぶやきをまとめています

最近の記事

最近読んだ本の話#9 ~いきなり介護が始まった?!~

2023/08/30 こんにちは。 今日はライブドアブロガーあぽりさんの「78歳母とブロガー娘の今日からいきなり介護です」を紹介します。 1.こんな作品 著者あぽりさんのお母様の介護生活を描いたコミックエッセイです。 78歳病気しらずで元気だったお母様が突然倒れ、首から下が動かなくなるだけではなく認知症だとわかっていきなり介護生活が始まるという場面から始まります。 介護なんてまだ先だと思っていた状況から急に介護が始まったため、 知識も準備も何もない中で始まった介護に悪戦苦

    • 最近読んだ本の話#8 ~家族ってなんなんだ~

      2023/08/28 こんにちは。 今日は堀田あきお&かよさんの「親の介護、10年め日記」を紹介します。 1.こんな作品 筆者の堀田かよさんご両親の介護の様子を描いた笑いあり涙ありのコミックエッセイ。 介護経験者は誰もが「うんうん」と首がとれるほど頷きたくなるドタバタの日常が描かれていて、みんなが抱える共通の問題なのだからどうにかならないかと切に思う。 2.こんな人におすすめ これから介護をする方、まだ比較的家族の介護度が軽度の方 : 重度になってきた際の困ることの

      • えんがわ日和〜紳士なおじいちゃん〜

        2023/8/28 祖母と電話していた時のこと。 「デイサービスの人たちがいつも”xxさん(祖父のこと)は本当に紳士な人だったねぇ。”って言ってくれるんだ。」と嬉しそうに言っていた。 祖父と祖母は同じデイサービスに仲良く通うおしどり夫婦だった。 祖父は認知症になりながらも声を荒げたりすることはほとんどなく、 いつも穏やかでニコニコして優しい人だった。 「私(デイサービスの職員さん)なんか、xxさんに”お散歩いきましょうね”って腕を組んだら、しっかり掴んで私のことを支えてく

        • [最近読んだ本の話#7 ]〜もしかして?と思ったら#2〜

          2023/8/8 こんにちは。 今回は、単行本版の「ボケ日和 」について紹介します。 前回の「マンガ ぼけ日和」を読んで、もっと長谷川先生の著書を拝読したいと思い手に取りました。 構成は漫画版と同じで、認知症の進行を春夏秋冬に当てはめたもの。 だけど、各セクションで扱う項目は漫画版よりも単行本版の方が少し多い印象でした。 私の感想ですが、 ・本を読める時間が取れる方 ・長谷川先生のお話を聞いてる感覚で読みたい方 は単行本版 ・まだ家族は認知症になってないけど、なんか変

        最近読んだ本の話#9 ~いきなり介護が始まった?!~

        マガジン

        • えんがわ日和
          9本
        • 最近読んだ本の話
          9本

        記事

          えんがわ日和 ~ あぁ楽しい〜

          2023/7/30 今日は、施設にお世話になっている認知症の祖母に会いにいった。 いつも父が会いにいったときに、必ず「あの子はどうしているの?」と私の様子を聞くと聞いていた。 「会っただけで笑顔にできるのは家族だけです」という、まんが ぼけ日和の言葉が刺さっていたので 少しでも一緒にお話ししたいなと思って足を運んだ。 私達が来たとわかった時、祖母の目がまんまるに見開いて表情がぱぁっと明るくなった。 「いつもどうしてるのかなって思ってたんだよ。」と言って嬉しそうにしている。

          えんがわ日和 ~ あぁ楽しい〜

          [最近読んだ本の話#6] 〜もしかして?と思ったら〜

          2023/7/27 こんにちは。 今日は「マンガ ぼけ日和」を紹介します。 認知症専門医 長谷川嘉哉さんの著書「ぼけ日和」を元にお笑い芸人 矢部太郎さんが漫画化した一冊です。 私はこの本を読んで、 「もっと早くこの本を読んでいたら、認知症の家族と過ごした時間が変わったかもしれない。」 「こんな言葉をかけてくれる人に出会えていたら、介護への向き合い方が全然違った。」 と涙が止まりませんでした。 ・認知症の家族がいらっしゃる方 ・家族の行動が何か変で「もしかして、認知症…?」

          [最近読んだ本の話#6] 〜もしかして?と思ったら〜

          えんがわ日和〜親子旅行〜

          孝行のしたい時分に親は無し 働き始めたら、親孝行としてずっと親を旅行に連れて行きたいと思っていた。 今は親も自分も比較的身軽な時。たまたま仕事の休みももらえた。今しかない! 思い切って母を説得しベトナムに飛び立った。 到着したら早速ハプニングの連続。 ネットが繋がらない。英語が通じない。暑くて死にそう。 だけど、母は慌てながらも楽しそう。 こんな旅行お互い体力がないとできないなと思いながら、楽しそうにしている母を見て嬉しく思う。 現地の人に話しかけてみたり、 未知の食べ

          えんがわ日和〜親子旅行〜

          えんがわ日和〜乗り換え〜

          祖父の家に行く時、必ず急行から各停に乗り換える。 その駅に着いたら必ず電話。 「今ここだから〜」「はいよ」 そこから祖父が家を出発して、車で最寄りの駅に向かうとぴったり電車も到着する。 大体いつの時代も白い車に乗っていた祖父。 私が待ち合わせ場所に行くと、 車から「よっ」と手を挙げて呼んでくれる。 今は乗り換える時に電話をかける人がいない。 だけど、心の中で祖父に電話をかける。 駅に着いたらいつもの場所で「よっ」と声をかけてくれるような気がして。

          えんがわ日和〜乗り換え〜

          えんがわ日和〜家の片付け〜

          祖父母が住んでいた家は、 祖父が亡くなり祖母が施設に入ったことで住む人がいなくなった。 まだ建て直して10〜15年くらいでとても綺麗。 個人宅用のエレベーターもあって、末期がんの祖父を看取れた場所なのでバリアフリーなのは間違いない。 エレベーターは「使うかなぁ、どうだろう」と半信半疑で付けたものだったが、 これが無ければ祖父はこんなに穏やかに最期まで住めなかっただろうと思うくらい大活躍した。 相続対応が終わって一息つきかけた時、叔母夫婦が声を上げた。 「価値を下げないうち

          えんがわ日和〜家の片付け〜

          えんがわ日和〜おばあちゃんラジオ〜

          祖母はテレビが好きだ。 家にいるときはずっとテレビを見ている。 テレビの前は祖母の特等席だ。 そして、祖母はその時聞いたテレビの内容を話すのが好きだ。 ここには一つ問題がある。 それは、一緒に同じ番組をリアルタイムで見ている家族に話すのが好きなことである。 ニュース「明日から雨が降るでしょう。」 おばあちゃん「明日から雨が降るって!」 家族「へー。(今聞いたよ。。。)」 このやりとりが重なるとなかなかしんどく 「そうなんだね」と素直に言ってあげられない黒い気持ちがむくむく

          えんがわ日和〜おばあちゃんラジオ〜

          えんがわ日和〜お墓参り〜

          施設にお世話になってる祖母に会いに行った。 少し日が空いてしまったのでドキドキしながら対面したら、 私のことを誰だかわからなくなっていた。「お嫁ちゃん」という私のあだ名への反応もなかった。 ちょっと狼狽えていたら数秒後、目が「誰だかわかった」という目になった。 私はほっとしたので、そのまま祖母を「おじいちゃんのお墓参りに行こう」と誘った。今日はそのつもりで父と一緒に来たのだ。 祖母を助手席に乗せて出発進行! 祖母の反応は薄いけど、色んな景色を見て少しでも刺激になっていれば良

          えんがわ日和〜お墓参り〜

          [最近読んだ本の話#5] -懐かしいあの人に会いたくなった時-

          ----- 「お薬飲んで」 「いやだ」 「いやじゃない。飲んで。」 「どうして。」 … 「なんでもいいから飲んで」 「それなら、あんたが飲め」 ----- 認知症の人と大抵発生するやりとりなのだろうか。 亡くなったおじいちゃんと私の全く同じやりとりを思い出した。 おじいちゃんに薬を飲んでもらおうとあの手この手を繰り出して なんとか飲んでもらえた時の達成感、 そしてぽろっと飲み忘れの薬が出てきた時の脱力感も蘇ってきた。 “認知症はゆっくりと記憶を失いながら遠ざかっていくため

          [最近読んだ本の話#5] -懐かしいあの人に会いたくなった時-

          [最近読んだ本の話#4] -毎日が愛おしい-

          --------- バカみたいだけれど、そんなしょうがない自分を「よしよし」と愛おしく思う。 そう思えることが計画的でない人生の救いではないかと思うのだ。 「毎日っていいな」 吉本バナナ 冬虫夏草より ------- 「お金を使い過ぎているから節約しないと」、「運動不足だから運動しないと」 と最近自分のダメなところを叱ってばかりいて窮屈に思っていた。 そんな私に吉本ばななさんのこの一言。 色々上手くいかない自分を認めてあげたら、「ほっ」と息ができた気がした。 うまくいかなく

          [最近読んだ本の話#4] -毎日が愛おしい-

          えんがわ日和#2 -ちゃちゃらんちゃちゃん-

          「ちゃ、ちゃらんちゃちゃん…月が〜出たで〜た…」 電話越しで大好きな盆踊りの音楽を歌うと、祖母はニコニコしながら楽しそうに手拍子をしていた。 今日は高齢者施設に入居している認知症の祖母にテレビ電話をかけた。 祖母がカメラに映った私を孫だと理解できた瞬間ニカッと笑ってくれたのを見てホッとする。 もう私の名前は言えないのだが、私の結婚式を強烈に覚えてくれているようで私のことを「お嫁ちゃん」と呼んでいる。 お嫁ちゃんでもなんでもいい。私だとわかってくれればそれでいい。そして、名前

          えんがわ日和#2 -ちゃちゃらんちゃちゃん-

          えんがわ日和#1 - おばあちゃんの旅行-

          祖母が「本当に楽しかった。おばあちゃんは本当に幸せ者だよ。」と電話越しで何回も言うのを聞いて、電話してよかったと思った。 だけど、同時に「おばあちゃんがいなくなったらこの日の電話を何回も思い出すんだろうなぁ」とぽそっと思った。 先日祖母と9人の家族で旅行に行った。 きっかけは、叔父が「みんなで旅行に行こうよ。」と言ってくれたことだった。 祖父の1周忌がちょうど終わった頃で、介護生活で凝り固まっていた心が少しずつ解凍されていた。 認知症の祖父と日々暮らすだけで精一杯だったが

          えんがわ日和#1 - おばあちゃんの旅行-

          [最近読んだ本の話#3] -「ごめん」が言えなくなった時-

          2023/5/9 大好きだけど、どつきたくなってしまう時もある。 手がかかってしんどくて投げ出したくなる時もある。 できないことが増えて、忘れてしまうことが増えて寂しいときもある。 だけどやっぱり大好きな家族で、一緒に過ごす時間は大切だ。 そんな地味だけど大事な気持ちを思い出させてくれるそんな本です。 著者のにしおかすみこが家族(認知症の母、ダウン症の姉、酔っ払いの父)と過ごすドタバタな毎日を綴った本。 話は著者が引っ越し先を契約しようとした日になんとなく実家に帰ったところ

          [最近読んだ本の話#3] -「ごめん」が言えなくなった時-