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定年前と定年後の働き方~サードエイジを生きる思考~radindg book~


30歳を目前にして親世代の問題について考えることが増えてきた。
両親は65歳、60歳 義両親は75歳、70歳と何方も還暦を過ぎている。

学校で勉強し、就職し、定年を迎え 悠々自適に老後の生活を送る
という時代は確実に親の世代で終りを迎えつつあると感じる。

既に格差は大きく生じていて、人生100年時代といわれる今
不安を抱えている方は多いはず。

既に生活が苦しい数か月、数年後の生活が不安
貯蓄は多少あっても死ぬまでに十分なのか と大なり小なり問題を耳にする。

そして、まだ30歳の私にとっても他人ごとではない 
誰しもがいずれ行く道であって、時の流れはあっという間


定年後も労働する、という考えは近年スタンダードになっていると感じるし
私自身は健康でいる限り労働していたいと考えている

まず本書によると
加齢=失うものが増え、幸福度が減る というイメージとは逆に
加齢=幸福度が増す 
という調査結果がでているという

幸せとはなんだろう、と考えたとき

ハピネス.… 幸せだと感じる好ましい要素の感情
サティスファクション..…  置かれている生活への評価
ウェルビーイング.…   こころ、からだ、社会的なつながりを包括的に表現したもの
エウダイモニア..…人生に意義を見出すこと  

で構成できると整理されている

幸せになりたい!と考えても幸福って何だろう?と問いかけられたとき
”こういったものだ”と答えられる人はどれくらいいるのか

そもそも考えもせずに過ごしていることのほうがおおいのではないかなと思う。

幸福の定義を見ながら、自分のささやかな人生に当てはめて
”なるほど。たしかにその通り”と腑落ちする。

何かを突出して追い求めても”満たされたこころ”は手にはいらない。
けれども、それを知らないまま
”幸せ”に関する要素をがむしゃらに追い求める
のが人間というものなのかもしれない。

定年後の働き方 というタイトルから
老後の有償労働についてに関する内容かと手に取ったものの

書かれているのは様々な視点からみた
”サードエイジにおけるしあわせでいるためのあり方”についての話が中心になっている。

有償労働については
ジェネレーションギャップ、給与の支払い額、雇用条件、能力の低下など
課題は様々であるものの

定年後も労働者として周囲に受け入れられる自身でいるため
心構え、工夫、柔軟な考え方、あるいは思考の組み立て方

逆にサードエイジ世代を受け入れる側の体制づくりなどについての話が展開されている

その中で

◎ジョブクラフティング 
◎越境学習

というワードが挙げられている。

ジョブクラフティング
企業などで従業員教育に用いられることもある
一人一人が主体性をもって仕事に取り組みための考え方

①作業クラフティング②人間関係クラフティング③認知クラフティング

3つの項目に分け自分の仕事内容の洗い出しを行う

どのようにすれば仕事がより効率的になるのか、なんのためにそれを行うのか
付加することでより充実度の高い内容になるのではないか

他者とどのように繋がっていてどのように影響するのか
関係する他者についてどのように考えるのか

自分の仕事の意義はなんなのか
自分にとっての情熱、強みな何なのか

これらはサードエイジ世代に関わらず非常に意義のあることだと感じたし
若い世代には癖づけて習慣化できたら個人個人の力になるのではないかと思う。

越境学習

普段とは異なる環境に身を置き、新たな視点などを得る という学習方法

年齢を重ねれば重ねるほどに居心地の良い環境に身を置くことが多くなる
”快適”ではあっても培ってきたものの応用が多くなり刺激や緊張からは自然と遠ざかるもの

新しい環境というのは一種のストレス因子にもなるけれど
何者でもない自分の身一つで馴染みのない場所に行く
新しいことにチャレンジすることは、自分の経験として振り返ってみても
多くの学びを与えてきてくれたように思う

今回一読しながら
自考えてみた職種に置き換えたらどうなるだろう
自分の今の生活をジョブクラフティングしてみるとどうだろう

と振り返る機会になった

自分の中の思考や想いを整理すること
自分自身と向き合うこと

それができて初めて周囲や仕事との関係性を変えていくことができ
自身にとっての”幸福”を形にしていけるのかもしれない

サードエイジの労働が単なる収入を得る手段ではなく
各々にとって意義のある役割を担い
幅広い世代が調和しながら働ける仕組みが増えることを祈る


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