自己満文学

テレテレ

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最近の記事

友達の紹介と考察

7月第1週の週末、私は親友の教員採用試験に付き添うために神奈川へ来ていた。今は試験の真っ最中で、私はカフェでコーヒーを飲みながら無事にことが終わるのを待っている。いささか冷房がきつい店内で読みかけの本を半分まで読み、窓の外に目をやると高齢の女性が短冊が結ばれた笹の葉を持ち、またもや高齢の男女と街宣運動を行っていた。外は32℃、3歩歩けば体に湿気がまとわりつく。 親友とは高校からの付き合いで、早いもので7年が経つ。彼女は友達が多い、詳しくは気の置ける仲間をしっかりと携えている。

    • どうしよう

      ちょっと前に、付き合ってた男の子と久しぶりに会ってからもうずーっとそのことばっかり考えてて嫌になる。今もまだラブで私の全てなので彼がわたし以外の女の子に対して新しい愛やトキメキを感じていると思うと、平衡感覚が崩れるようにどうやって歩いてけばいいのかわからなくなる。独占欲とはまた違って、体のバランスがなんだかしっくりこないみたいな私自身の問題。彼と出会えて、彼しか持っていないラブを燦々体に浴びて私はとても明るくなった。彼が今まで培ってきた人とは異なるどうしようもない辛さ、気持ち

      • 知らない街に行きたい

        昔テレビで流れてたある女の人のドキュメンタリーを思い出す。彼女は海沿いに住んでいてコットンのワンピースを着ていて、朝ごはんには決まってバナナヨーグルトを食べていた。詳しく何をしている人なのか、名前すら覚えてないけど彼女みたいに悠々自適に暮らしたい。昔から女が海沿いや森に1人で住んでいる話に惹かれる。何かを諦めたのか、疲れたのか、はたまたただ自然が好きなだけかわからないが、とびきり美しく見える。魔女みたいだ。 私がこうして文章を書くときは大概恋愛で何かがあって感情の波が体の外に

        • クーラーのない寝室で昨年の夏の夜をやり過ごした。大学2年生、19歳。東京の狭い一軒家だった。カーテンがなく朝日が容赦なく差し込む角部屋は私たちを強制的に覚醒させリビングへと追いやった。唯一のエアコンをつけ、彼氏はアイスコーヒーをコップに注いだ。わたしは固い2人がけのソファにどっかり座り、歯を磨いた。特に会話はないのが常だった。外は生命力溢れる緑がこれでもかと繁り、風になびいていた。揺れる葉を通して風の形を見た。 外に出て少し歩くと土手があり、川の近くによると空に遮るものは何一

        友達の紹介と考察

          ちゃくちゃく

          なんだか大人になった気がする。2021年に地元の大学に入学してから3年目を迎えたが、わたしの中では体感1年程で、しかしながら18歳の私はもう体内には残っていない。なんだか大人になった気がする。 18からの毎日は大概、その時に付き合っている恋人のことを考えて、ご飯を食べてネットショッピングで時間を溶かし(ほとんど買わない)紅茶を飲みながらTwitterで悪態をつき寝る。自分でも驚くほどTHE女子である。お金はないけど実家暮らしだから生きていける。ぬるま湯に浸かりながら私の周りの

          ちゃくちゃく

          赤ワイン

          雪がどっさり降る街、息も凍る街で起こった愛の話がある。それはまるで寒さが心臓まで届いても、2人が触れ合えば強く熱く、喉元がカッと燃えるウイスキーのようで、はたまた体の隅まで渡るお汁粉のように甘く温かかった。家が氷と雪で覆われても2人でいれば季節も忘れる。親が死んだって気づかないほど、お互いの心の中に入り込むことに夢中だった。 そんな2人はよくホットワインを作った。 生姜にレモン、蜂蜜にシナモン、少しの八角。そしてたっぷりの赤ワイン。それらを鍋に放り込み火にかける。沸騰しないよ

          最近とアトピー、岡崎京子

          大学2年生の夏休みが始まってからほぼ家族と彼氏としか喋っていないので書くことが彼氏のことしかない。もともと空っぽの人間ではあるがなんだかそのことに対しても嫌だとか思わなくなった。彼氏ができてからわたしは無欲になった。前はこの勉強がしてみたいやら、あそこ行ってみたいやら色々あったが今は全てどうでもよくなってしまっているので、このままではいかんなと思っている。留学している中学の同級生のストーリーを見て嫉妬すらしなくなったのはわたしが大人になったからだろうか。虹プロを今見てもきっと

          最近とアトピー、岡崎京子

          最近と夜行バス

          8/18 3:51 山形から東京への夜行バスの中、携帯の光が迷惑になっていないか、やや気にしながらぽちぽち文字を打っている。全く眠れない。備え付けの毛布を枕がわりにして、隣の人(ぐっすりおやすみ中)の毛布も拝借して丸めて腰に当てている。この夜行バス4列ゆったりシートの空調はちょうど良く、割と快適な方だった。 去年の冬に今の彼氏と出会い、2月に遠距離恋愛(長いし煩わしいのでEKLとする)が始まった。そこから月イチのペースで私が彼がいる東京へ通っている。新幹線と夜行バスを駆使し

          最近と夜行バス

          ひどいわ

          今日はひどい1日だった。ここ最近1番ひどかった。こんなにも自分は不安定なのかと、ぐらぐら、やじろべえみたいに奇跡的なバランスを保ってる。朝は母親に変に叩き起こされ、変に眠りから引き離されたわたしは あ、今日無理だ と思うよりも先に、悟りました。昨日まで1週間恋人に会いに東京まで行ってたんだから、今日学校行かなきゃ帰ってきた意味ないよ。わかってるんだけどね、いやわかってます。でもなんか心が変な形をしてた。ぐにゃっとでちゃダメなところが出てるようなそんな感じ。 恋人からは学校

          おいしいおんなのこたち

           陶器のような肌、ほっそりとした四肢、じゅわっと紅い頬。そしてけしていじめられることなく、男の子たちに守られる彼女らはきまって、食べ物の好き嫌いが多かった。あれもだめこれもだめ。「全部食べて!」可愛い子達はそう言ってわたしの給食に鮮やかなインゲン豆とニンジンを溢れさせた。これが可愛い子の敵なのか、そう思ったけど私にはとっても美味しそうに見えた。それと同時にとても悲しかった。残飯処理が悲しいのではなく、美味しそうだと思ってしまう自分が悲しかった。わたしは可愛くなれる人間じゃない

          おいしいおんなのこたち