何もかも忘れることがあの人の最期にくれた優しさだった
休日に一家で、小高い山にある公園へ行きました。過疎地域なので、土日でも大抵の公園はさほど混んでいません。その日も自分たちのほかに、2組ほど幼い子を連れた家族連れがいただけでした。
この公園にある遊具は幼児向けのものが多く、娘たちは物足りなさそうでしたが、今回の目的は遊具ではなく、塔に上ることでした。長女が幼い頃にみんなで上った白い塔のことを、夫がふいに思い出し、それが夢か現実かよく分からないというので、一緒にいろいろ思い出をたどった結果、それはあの公園にあるあの塔ではないか、