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「昨日の私」

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学生時代日本語で書いた文章です。2011年大学入学し、日本語科で五十音図の勉強から、2018年大学院から卒業しました。今より、文法的な問題やほかの問題いっぱいありますが、「昨日の…
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記事一覧

【2015年4月】百回の嘘

 香はずっと一人、彼氏などいない。彼女の口説によると、「そんなもんいらないから」。彼女に…

セミコ
3年前
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【2015年4月】嵐――『トウキョウソナタ』感想文

 嵐が来る前に、万物は穏やかな様子だ。けれども、それはただの表象だと思う。本当は、さまざ…

セミコ
3年前
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【2015年4月】幸福大学の入学試験 ――『ALWAYS 三町目の夕日』感想文

諸君、ようこそ幸福大学へ!名前の通り、ここは人を幸せになるために設立した大学です。だから…

セミコ
3年前
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【2015年5月】蒼穹

 そしてお父様は死者として目を覚ましました。誰よりも人間を愛し、死者を憎んでお父様は、た…

セミコ
3年前

【2015年12月】『箱の中』を読んでから

 子供の時から結構本好きな人だった。特に面白い小説に夢中だった。けれども、高校に入ると、…

セミコ
3年前
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【2015年12月】私と先生

 中学校、高校、そして、大学。一番印象深い先生についての作文は何度も書いた。私の作文の主…

セミコ
3年前
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【2015年12月】チケット ――私の2015年

一  夢みたい。彼はそう思った。まさかいつもだらだらしている自分が、この電車のチケットを手に入れた。最初から、こんなラッキーなことは自分とあんまり関係ないと、ずっと思っていた。ただ、せっかく申し込む機会があるので、一応試すつもりだったが。  彼はもう一度握っているチケットを見つめた。この一年、自信がないとはいえ、やはりこの電車に乗ってからの事ばかり考えていた。「俺の未来はなんと美しい、この電車の目的地についていれば、俺の人生はこれから輝いているに違いない。でも、乗られないな

【2016年1月】十二年ぶりのトットちゃん

 十二年前、私はまだ小学校の六年生だった。夏の誕生日パーティーで、母から『窓ぎわのトット…

セミコ
3年前
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【2016年1月】『不器用な子育て恋愛』

 木原先生の作品より暖かくて複雑ではない。読み終わったら幸せな感じ。でも、そのタイプばか…

セミコ
3年前

【2016年1月】心の何処か変な感じ――『秘密』

 深呼吸して、やっと心の衝動を収めた。いったいどうしたのだろう。  すべては妄想。チェー…

セミコ
3年前

【2016年1月】あなたは無罪だ

 あなたのせいではないけれども、多分ここにいる皆の本音というと、やはりあなたは有罪だ。 …

セミコ
3年前
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【2016年3月】雨の日、ある一軒家との出会い

 雨が降ってきた。一人で散歩していた。とくにやることなくて、ただいらいらして、なかなか落…

セミコ
3年前
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【2016年3月】忘れた味

 試験の前の日、最後にあのレストランに行った。食べ終わった時、心の中で「試験へ行ってきま…

セミコ
3年前
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【2016年5月】寒山拾得

 別に僧侶たちのことを言っているわけではない。ただこのテーマしか考えられない今の頭なので、このテーマにした。初めてこの「寒山拾得」というテーマを読んだ時、「寒山の中葉っぱを拾っているところ、誰か何を悟ってしまった」ような感じがする。でもまさか二人の僧侶の名前なんて、今でも信じられない。  そんなことどうでもいい。私はいま確かに寒山を登っているところだ。寒いのにただ薄い服を着ているいま、寒気を感じるのも当たり前のことだ。そもそもなぜこんな時期にこんなところに来たんだろう。それ