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起業経験もある開発責任者2人が語る「プロダクトの標準化に必要なこと」

「より持続可能でNET-ZEROな未来を実現する」をミッションに掲げるbooost technologiesは組織拡大のため、フルスタックエンジニアを募集しています。

今回は共にGM(ゼネラルマネジャー)としてbooost Sustainability Cloudの開発責任者を務める永野氏とbooost Energyの開発責任者である杉田氏が、各々のチームづくりへの想いや開発課題である「標準化」をどう進めていくかなどを語りました。


プロフィール

永野雄三
大学卒業後、大手 SIer に就職し、メガバンクに出向。約3 年勤めた後、社員に正しく還元されないSIer事業を憂いていて起業。7 年間プレイングマネジャーとして主に健康保険関連のクライアント
を担当。                                        
2018 年にbooost へジョインし、0→1のプロダクト開発をリード。              
現在はbooost Sustainability Cloudのプロダクトマネージャー兼テックリードを務める。     


杉田知至
大学在学中にWeb制作会社を起業。2012年よりクックビズに一人目エンジニアとして入社し、エンジニア組織立ち上げや開発内製化に従事、EMとして上場を経験。XSHELL(エクシェル)では、先端ITテクノロジの教育事業の新規事業開発を中心に取締役として経営にも携わる。                                 
その後、フリーランスとして新規事業の立ち上げ支援やプロダクトマネジャーとして活動。           
2023年10月よりbooostに入社し、booost Energyの開発責任者を務める。                                                          

「地球規模の課題への挑戦」社会貢献性の高さが入社の決め手だった

―booostでの仕事について教えてください。

永野:
booost Sustainability Cloud全般をみておりますが、現状のメインは booost GXのプロダクト開発責任者をしています。booost GX は脱炭素経営を加速させるためにCO2排出量を算定・削減できるカーボンマネジメントプラットフォームです。2018年にbooostに入社した当初はまだひとつもプロダクトはなく、システム部の立ち上げが私のミッションでした。

最初に取り掛かったのはbooost Energyで、そもそもの開発体制を自社開発に切り替えていくところからでした。開発だけでなく、時には展示会の出展ブースの手伝いなどもしたり、事業を成長させていくことに3年弱取り組みました。

その後、電気代の高騰が社会的な問題になったことに加え、日本が脱炭素宣言を表明したことを受けて、会社として新規事業を立ち上げるフェーズを迎えました。それでbooost GXというプロジェクトを立ち上げまして、新規プロダクトの機能設計や開発体制づくりをまたゼロから取り掛かり今に至ってます。

杉田:
2023年に入社し、booost Energyの開発責任者をしています。役割としてはプロダクトマネジャーがイメージに近いです。booost Energyは小売電気事業者向けの顧客情報システム(CIS)の提供と、能動的な脱炭素化やCO2削減をするために、精緻な診える化・再エネ調達ができるエネルギーマネジメントシステムを提供しています。


―booostへの入社を決めた理由を教えてください。

永野:
大手SIerで働いた後に起業をしてしばらく経ち、ちょうど新しいことを始めたいと思っていたときにbooostに誘われました。社会貢献性の高い事業だと感じたことに加えて、始まったばかりの業界での事業開発ができることへの期待感から入社を決めました。当時は起業した会社の取締役だったのでジョインするために1年ほど時間がかかりましたが、その間も揺らぐことはなかったですね。

それまではSIerとして働いていたので「もっとこうすればいいのに」と感じることも多く、次は「自分で意思決定ができる自社サービス開発をやりたい」という気持ちも強かったです。

杉田:
脱炭素という地球規模の大きな課題に挑戦できるからです。脱炭素やクライメートテックという業界は知っていたのですが、booostの話を聞いて、IP(知的財産)の創出にも精力的ですし、何よりも本気で取り組んでいることを感じました。これなら最終的に勝てるのではないかと思い入社を決めました。

起業や上場、フリーランスも経て、また会社員として会社全体に関わる仕事をしたくなった頃に出会ったので、タイミングも良かったのだと思います。


人間関係を大事にするカルチャーが根付いているbooost、2人がチームビルティングで大事にしていることとは?

―開発チームのリーダーとして大切にしていることを教えてください。

永野:
人間関係を一番大切にしています。エンジニア一人ひとりがやりたいことをできるような環境作りと、チームの力を最大化させるために役割を与えることを意識しています。そのために日常的なコミュニケーションを大事にしていて、出社したら声をかけますし、Teamsを開放しているのでそこで質問をし合ったりしています。

もちろん最終コミットで何を出すかが一番大事ですので、気持ちよく働ければ尚すばらしいと考えています。

SIer時代は怒鳴っているお客様もいましたし、大手企業のようにプロセスばかり重視して成果が蔑ろにされている場面を目の当たりにすることもあったので、今のスタイルになったのかなと思います。

杉田:
GXチームのチャットは仕事も真剣にやりつつ、冗談も飛び交っていて、いい雰囲気だなと思いながら見ています。
 
私がチームのリーダーとして意識しているのは、メンバーの視座を高めることです。お客様からの要望に個別に応えるだけではなく、どうやったら標準化して設計を考えられるか。俯瞰的な視点を持ってもらうようにしています。

booost Energyはbooostにとって最初のプロダクトなので、やはり実績を出すためにも、要望を聞いて何でもカスタマイズするという時期があったと聞いています。それ自体は事業を伸ばすうえで必要なことだとポジティブに捉えていますが、個社のカスタマイズ要望に応じすぎて、メンテナンスに忙殺されるという状態は健全ではないですよね。それを解消するためには機能を標準化したり、ソースコードを統一させたりすることが必要なので、エンジニア一人ひとりがそういったことまで意識して開発できるように、気づきを与えるようにしています。

―開発チーム内のコミュニケーションが活発な印象を受けました。

杉田:
人間関係を大事にするカルチャーが会社に根付いていると感じますね。
自分のチームでは、関係性をつくるという意味でも、朝会では業務の進捗確認だけではなくプライベートの話もするようにしていますし、月に1回はメンバーと1on1をして悩みがあれば相談にのっています。チームで飲みに行くこともありますし、ぶっちゃけトークをしながらコミュニケーションをとっている感じです。

永野:
自分の担当を深く見るのが好きなエンジニアもいれば、視野が広く全体を見るのが得意なエンジニアもいるので、個性に合わせてコミュニケーションの取り方を変えています。Teamsで個別に相談をしてくれるので、個性がわかるくらい密なコミュニケーションができています。


―booostのコアバリューで意識しているものはありますか?

 永野:
私は「圧倒的解決力」でしょうか。例えばお客様からAという機能をつけてほしいと言われたけど、それを実装すると別のお客様にも影響して不便になる……なんてこともあるわけです。そうなった場合に、お客様のやりたいことを満たしながら、プロダクト全体としても問題がおきないように現実的な解に落とし込む必要が出てきます。

エンジニアには理想と現実の間を埋めるために課題を見つけ、解決する力が必要になると考えているので、圧倒的解決力を意識したいですね。

杉田:
私は「圧倒的な大胆さと繊細さ」を大事にしています。電力に関する事業をやっているので、法律や細かいルールを把握した上で仕様を作らなければいけません。同時にプロダクト全体を価値を高めるために大胆な判断も必要です。またお客様のカスタマイズ要望だけではなく、標準化の視点も必要なので大胆さと繊細さの両立を意識しています。

開発メンバーの視座を高めないと大胆さが出てこないので、可能な範囲を広げるためのアイデアを投げかけて気づきを得られるようにしています。


共通する開発課題は標準化、設計思想をブラさず「あるべき姿」を考え抜くことで実現していく

―プロダクト開発にあたって、課題とその解決方法を教えてください。

永野:
開発チームには顧客はもちろん、営業やカスタマーサクセス、コンサルタント、経営陣などからさまざまな要望が来るのでカオスになりがちです。それらを取りまとめて優先順位を決めることでメンバーが集中して仕事のできる環境を作っています。次期の開発計画のロードマップをメンバーに示して、混乱のないように進めることも私の役割です。

また標準化も課題の一つです。booost GXは、booost Energy の反省を活かして、標準化を前提にした開発を基本にしています。個社の要望にすべて対応するのではなく、常に他のお客様からも同じ要望があるかを確認し、ジャッジするように気をつけています。

少し話が大きくなりますが、SaaSプロダクトってグループ企業でも個社ごとに契約してそれぞれ使っているものが多くて、グループ企業全体で導入してもらっているSaaSプロダクトはほとんどないと思うんです。それをもっと便利にしたくて、booost GXはグループ企業に1つ導入してもらえたら、グループ会社間のツリー構造も管理できて、ちゃんと使ってもらえばグループ全体として脱炭素に向かっていけるように設計をしています。この思想をブラさずに、ダメなものはダメといいながら、サービスをつくっていきたいと考えています。

杉田:
booost Energyの場合は「標準とは何か?」が定まっていない状態です。そこが決まって初めて、何が標準で何がカスタマイズかを切り分けることができて、ソースコードの管理もできるようになりますよね。

標準化を進めるためにも、「標準の定義」をエンジニアから提案して、ビジネスサイドも交えながら決めるようにしています。お客様の要望の最大公約がどこかを見極めながら取りまとめることは苦労しますが、やりがいでもあります。

すごく細かい例ですが、発電した電力の買い取りという同じことをやるのに、必要なCSVフォーマットが各社で異なったりするわけです。今までだったら各社でカスタマイズして開発していたかもしれませんが、詳細まで調べて設計したことで標準機能として実装することができました。プロダクトのあるべき姿を常に考えながら、開発していきたいと思っています。


―booostで働きたいと考えているエンジニアにメッセージをお願いします。

永野:
地球温暖化や脱炭素の問題は実現性そのものを探っていくような最先端のことなので、情報収集をしながらサービス設計をする難しさがあります。一方で社会に対する影響が大きく、未来に対する責任も果たせるので、エンジニアとしてやりがいを感じながら仕事ができる環境です。
 
杉田:
自分の書いたコードが地球温暖化を防ぐ。かっこよくないですか?
面接でこれを伝えると、納得感をもって入社してくれる方が多いです。自分の仕事に意義を見いだしやすいのはbooostで働く大きな魅力だと思います。地球規模の課題解決に意義を感じてもらえるエンジニアとぜひ一緒に働きたいです。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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