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レッツリラックス

本好き、小説好きなら誰もが一度は通るであろう東野圭吾。

最近出たこれが面白そうです。
コロナの蔓延した現代の観光地が舞台とのこと。
殺人事件を警察よりも先に解決しようとする「黒い魔術師」とは?
氏の本は「マスカレード・ナイト」以降読んでいないのですが、ちょっと気になっています。

東野圭吾の小説、皆さんは何がお好きですか?
「マスカレード・ホテル」「容疑者Xの献身」「新参者」「流星の絆」「秘密」などイチロー並みに高いアベレージを誇っていますよね。その中から本当に面白いのを一冊だけ教えて欲しいと言われたら、何をセレクトしますか? 

私が選ぶのは「歪笑小説」(集英社文庫)です。

小説業界の裏側を毒の効いたユーモアで描く短編集。ミステリィ小説みたいに人が死ぬことはないし、サクサクと楽しく読めます。特に文芸誌編集の実情について書かれた話がオススメです。

私はこの本に収められている作品たちを文芸誌「小説すばる」で読んでいました。毎月連載していたのです。その事実がすでにブラックユーモアですよね。

専門学校で文章の書き方を学んでいたころ、講師をしていた元編集の方から興味深いお話を伺いました。○○○○(誰でも知っている有名作家)は編集者を家の一階で待たせて二階の書斎にこもり、書き上がった原稿用紙を階段の上から一枚ずつひらひら落としていた、とか。別の先生は、逆に某出版社の編集者について話してくれました。「嫌なモンですよぉ。あんな若造に」「でも結局は直すんです。正しいことを言っているから」云々。どうしても作家の名前が前に出ますけど編集の力も大きいようです。

何かと忙しない年末のこの時期。イライラすることも多いですよね。そんなときは気軽に読めるこういう本でリラックスしてみてはどうでしょうか? 









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