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「切り胡麻」の意味

もう子どものころから大好きで。。。

カップラーメンも出ていますが、断然袋派です。

洗ったニンジンや白菜、ネギを刻んで手鍋に入れ、乾麺と一緒に煮込むザックリ調法です。あとは生卵を落として蓋を被せてしばし待つ、という定番のアレ。縮れた麺とスパイシーなスープの絡みが癖になります。

ウィキペディアによると、このシリーズは味ごとに異なる麺を使用しているそうです。「塩らーめん」には山芋の粉が練り込まれているとか。ありがとう企業努力。

同封されている切り胡麻もポイントです。子どものころには入ってなかった気がするのですが勘違いでしょうか? ともあれ素晴らしいアイデア。これだけで味わいが深みを増すとか、もはや軽いマジックだなあと。

文章も句読点や助詞、形容詞ひとつの有無で趣きが大きく変わります。個性を出そう、力をアピールしようと考えるあまり、つい謎の比喩や無用なデコレーションを加えてしまいがち。そういう「背伸び」や「あざとさ」は書き手の人間的未熟を露呈させる、と書いたら言い過ぎですね。すいません。もちろん蛇足を過度に恐れる「安全第一」でもなかなか向上しません。

個人的には「リズム」「言い換え力」が大事だと思っています。そもそも巧拙の絶対的な判定基準がわからない以上、留意できる点はそのふたつぐらいではないでしょうか? 村上春樹や沢木耕太郎がいい例ですが、リズムの絶妙な文は読んでいて気持ちいいですよね。あとは語彙の豊かさ。重複をなるべく避けるだけで「コイツやるな」感をそこそこ醸し出せるはず。

もうひとつ重要なのが「プチフック」。読者の好奇心を喚起し、且つ後ろ髪を引くような、いい意味でのノイズや意外性をさらりと忍ばせる。これが「塩らーめん」における「切り胡麻」の役割を果たすのです。

ちなみに、このコラムにおける「切り胡麻」は何だと思いますか? 正解は題に入れた「切り胡麻」というフレーズそのものでした。ちょっと言いたくなりませんか? 切り胡麻、切り胡麻…






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