見出し画像

必要だったのはGo Toよりも

観光業界やその周辺で真面目に働く人たちが強いられている惨状を考えたら、安易に「Go Toやめろ」とは言えません。

一方、医療現場もずっと危機的状況。キャンペーンを推進するばかりで政府がそこへの配慮を怠っていた気もします。「国の補助を受けて楽しく旅行してコロナにかかりました。あとはよろしく」みたいなケースが増えれば、医療関係者が「我々は何のために頑張っているんだ」「その補助金をこちらへ回すべきじゃないのか」と憤っても不思議ではありません。多くの旅行者や事業者は対策をきちんとしている、それでもコロナにかかるのは決して責められることではないと頭ではわかっていても。

そもそも本当に必要だったのはGo Toよりも消費税ゼロだったんじゃないかという疑問があります。観光に限らず全ての消費を喚起し、且つ庶民の暮らしを楽にするには、いまは消費税ゼロがいちばん有効です。景気が良くなったらまた上げればいいのです。

冬は空気が乾燥するし、寒くなれば体調を崩す人も増えます。いまの時期にGo Toキャンペーンを打ち出せばこうなる可能性は予測できたはず。だから私は「県を跨がない小旅行キャンペーン」をやったらどうかと以前noteに書きました。たとえば都民なら浅草の旅館に一泊みたいな。あるいは感染者数の少ない県同士を行き来する旅を推進するとか。消費税ゼロとセットで。

そういう小さな形から時間をかけて徐々に回復していく方が長い目で見たら近道だと思うのです。ギャンブルと一緒で大きな失態を一気に取り戻そうとすると、却って傷口が広がっていく。

最後にもうひとつ。いろいろな人が言っていますが、経済と人命は二者択一ではなく車の両輪です。片方だけでは走れません。人命尊重は正しいのですが、そういう反論のしにくい錦の御旗を掲げて非科学的な極論を並べるメディアの目的は、大衆を怖がらせて数字(視聴率やプレビュー数、雑誌の売り上げ等)を稼ぐこと。声の大きな人や権威のある専門家の意見が全て正しいわけではありません。自分で情報を集めて判断しましょう。昨日の小説に続いてまた「鬼滅の刃」から引用しますが「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」です。



この記事が参加している募集

スキしてみて

習慣にしていること

作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!