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「無人島に持っていくもの」を選ぶコツ

よく「無人島に一冊だけ本を持っていけるとしたら何にする?」という質問が雑談のネタになりますよね。皆さんの一冊は何ですか?

私は夏目漱石「坊っちゃん」です。「あんな薄い本でいいの?」と思われるかもしれませんが大丈夫。小学生のころから何十回も読み返していまだに飽きないし、毎度新たな発見を得ていますから。

ちなみに「坊っちゃん」は3パターン持っています。いちばん好きなのは↓。

JTBパブリッシングの発行だけあって、小説プラス「作品舞台の旅行ガイド」というコンセプトです。途中挟み込まれる裏話や当時の世相などのトリビアにも興味を惹かれます(各登場人物のモデルや作中に登場する団子屋の現在など)。

ただ2009年出版なので、お店の情報などは古いかもしれません。あと残念ながらもう新刊書店にはおいていません。「Go To トラベル」が再開したら、一部アップデートした上で復刊するのもアリでは? JTBさんもコロナ禍でかなり厳しいみたいですし、応援したい気持ちがあります。書店員としてもイチ本好きとしても。

そして「無人島に持っていけるのが一冊の本ではなく、一曲の歌ならば?」を考えてみました。即決。

これも「こんな短い曲でいいの?」と言われるかもしれませんね。でも聴くたびに気になる箇所が変わるから飽きないのです。

どうも私は「シンプル」なものが好きみたいです。マクドナルドでは普通のハンバーガーを頼みますし、ラーメンは醤油か塩派。白いご飯もおかずなしでいけます。定食屋の味噌汁と焼き魚と漬物なんてもうご馳走。食パンにも何も付けません。昔、NHKのドキュメンタリーでプロレスラー・船木誠勝選手が茹でただけのパスタを食べていましたが、あれも全然大丈夫。

よく平気だね、とたまに呆れられます。でも味がないわけじゃないですから。素朴な味わいは刺激が弱い代わりに飽きも来ないのです。「美味しんぼ」でもありましたよね。「美味過ぎるものは飽きる」と。

限られたものしか所有できない状況で残すべきは「飽きない」もの。素朴でシンプルで「美味過ぎない」生き方を目指していきます。


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